昔、横堀さんというおじいさんとお話しするのが好きだった。横堀さんは南極にいったことがあるみたいで、オーロラの話とか、地吹雪の話とか、それから私をお膝に乗っけて「娘さん よく聞けよ 山男にゃ 惚れるな .... 仕事納めの年末に 
1月から他部署に移動するAさんと 
老人ホームの風呂場を{ルビ掃除=そうじ}した 

「 わたし家では掃除なんか
  ろくにしないんですよ〜  」 

とにっこりほほ ....
帽子を覗くと
中には都会があった
かぶることも出来ないので
しばらく眺めることにした
頬杖なんてしたのは
いつ以来のことだろう
自分にも重さがあったのだと少し驚く
風変わりな光景があるわ ....
星の言葉 降る降る
空の端から

投げかけられた 放物線
かすめていったひとかけら
こぼれて描いた その軌跡

ほんの少しを呼吸して
小さな夢を叶えるために
届くといいな 流 ....
 緑が風に揺れないでいる辺りを狙っても、届かないと思う石の重さが道の端からはずれ、影にしかならないコンクリートのはりつく斜面まで垂れ下がる枝の乾きかたを確かめながら削れた指先をしゃぶっては、ひそひそと .... (『ゴゲンナンゴ』
 なんでスッテ)

(『語源難語』)


名前ノ由来ガ分かラ−ナい
沢山の名前ヲ印シテ来たモノなノニ


絮(jo)トハ蔽緜(heiken)ナリ
即チ繭屑(ま ....
朽ち果てようとする一枚の葉に
思い出します、
たいせつな
いろ


寒さがつのりゆく風のなかで
あらゆるものを踏みつけて
あらゆるものに火を放ち

暖まるすべは
そのすべもろ ....
氷のような風が
朝からずっと吹いている
体を凍らせて
心を縮ませて
地面を向いて歩いている

でも見上げれば

海のような空が
朝からずっと広がっている
体を伸ばして
心を開けて ....
12月29日
今年最後の出勤の朝
玄関で飼い犬を抱きしめてやると
不思議そうな顔をして
それから頬を舐めてきた

ぬくもりというのは
無条件に愛しいもので
一度味わってしまうと
決し ....
年末になると
山から神様がやってくる
御札を持ってやってくる
勝手口へとやってくる
ママが2000円
払う
来年も火事に遭いませんように
油で汚れた古い御札を
ガスレンジの脇の壁から引 ....
「夜空に浮かんでいるのは、五千とんで二億ターブの声―」

最初からエンディングを撮り始めた映画のようだった。

明け方、公衆便所の鏡に向かって僕らは誰かの「声」で話しかけた。

出演者とし ....
空港に立つ君は、ベルトコンベヤーに乗せられた自分の荷物を待つ間に
荷物検査官の男は、真っ黒な犬を連れた男と共に、
レントゲンに映る不気味なシルエットに眉をひそめ、床の上には
首輪を首に食い込ませ ....
人は
可能性がある限り
その可能性を信じ
どこまで行けるのか
力尽きるところまで
走り続ける

人は
未来がある限り
その未来を信じ
どこまで望めるのか
見通せるところまで
進 ....
静かな湖面に
あなたとわたし
ふたりきり
いつもは感じ得なかった
あなたの男らしさを
ちょっと見直してみたりして
(フレアミニなら喜んでくれたかな
季節はずれの湖面に
あなたとわたし
 ....
うすずみ色の空はひくく 
ピアノ線を地におろし 
哀しみという歌をかなでる 
さえずる鳥さえもいない 

こんな午後は 
暴かれてしまうことをおそれて 
いくどもたしかめた肌の  ....
庭に落ちた夕焼け、それだけじゃ
君を好きになる理由にはならないけれど
よく挨拶を交わす新聞配達夫がいつもよりも少し急いで
豆腐屋のラッパがいつもよりも何だか妙に心地良い
ご無沙汰だった静寂を内 ....
旅をしたい
計画のあるものではなく
行きたいと思った時から
電車に乗っている
どこで降りるのか
わからないけれど
どこか遠くへ行ってみたい

旅をしたい
目的のあるものではなく
感 ....
なぶられて大鼠の尾やはらかに冬の地を打つ死してなほ打つ



むざむざと引きずられゆく鼠の尾 師走の道をけものが渡る



人並みにもの{ルビ購=あがな}ひて心安し師走の街の世 ....
 息を飲む
 この瞬間にもハイエナは
 俺の蜜を奪おうと目を光らせている
 人と人との出会いの物語
 いずれエピソードになり
 別れが待ってる
 一粒の涙を残し
 静かに愛する人と過ごせ ....
それはかすかに透きとおっているので
向こうの景色がいつも滲んでいるのでした

朝霧を 食み食み
押し殺されたような時間を過ごし
まれに降る雨のために山裾で低い警笛を鳴らしたり
青い ....
沼にヘラブナがいるのだ
帰って来るなり兄は言った
それから棒切れのようなものに
糸と針がついただけの貧しい釣竿を手にし
友達と少し遠い所にある沼に出かけた

数時間後、兄だけが帰っ ....
僕がなかなか寝ないので
ママが「おやすみなさい」の森へ
行きなさいと言った
僕はしかたがないので
安心毛布を引きずって
「おやすみなさい」の森へ向かう

森は暗くて静かだった
誰もいな ....
チャルメラとネコが横切る二十五時



世界だって戻せるctrl+Z(コントロールゼット)



鈴の音がさみしさ誘う大晦日



白鳥や帰る頃には黒鳥や



寅さん ....
目覚めると電車の中だった
よく見てみると、この電車には扉がない
ただ小さな窓が、青い空、やたらと高い空を映している

私は初めて乗る電車だな、などと思いながらも
もしかしたら乗りなれている中 ....
灰色を塗りこんだ
空しい心の底に
降れよ 積もれよ

与えてくれた言葉
忘れたわけじゃない
閉ざしていた扉
少しだけ開いてみせたのは
君だったのだから

問うてくれ
責めてくれ
 ....
ラウリ・ラパラは
松の木を削ったらしい

そいつから比べれば
なんてことない
作業の筈なんだが

   気がつきゃ
   にらめっこだ
   また
   やんわらかい
   バル ....
 忘れる。人だとか物だとか、さまざまなものを人は忘れていく。今日を生き延びるために、無理矢理にあるいは自然に、忘れていく。だが、その一方で、忘れないでいるという選択もある。かつて一緒にいたけれどもいま .... オキアミ臭くなった手じゃぁ
硬くなった握り飯を
頬張る気すら薄れちまう

オキアミ臭くなった手を
イソメの汁のついた手を
ごしごしやったタオル取り出し
額の汗を拭いてみるが
あれよ
 ....
終わる、と
ただ巡っていくだけのものに
あきらめにも似た終止符を
打ち続けて僕の数直線は
みっともない
姿をさらして

   次の巡りを待てないほど急いで
   どこに辿り着けた

 ....
そういえば
愛していた名前を忘れました

みっともないなぁって
笑ってました

毎日毎日
ターンテーブルに向かって
韻をふむのです

そしたら
右と左が分からなくなりました

 ....
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