火災報知器が鳴った
  火事です
  病院が燃えています
  患者はベッドから起きられません
  みるみる火は燃えあがります
  起き上がって逃げてゆくものも
  その場にへたり ....
雨上がりの冷たさと

黒い空 わずかな西日

重い影と 歩く私

誰かが肩を叩く 振り返ると

虹が笑った
床屋から戻ると少年はいつも
美しい母の鼻先に
散髪したばかりの頭を近づける

あら、大人のいい匂いね

それでも早めの夕食が終われば
母は仕事へと出かけていく
男の人のもっといい匂 ....
お〜い、

お〜い、

あなたたちは旅人ですかぁ?

お〜い、

お〜い、

私はただの幻の船長「フレデリック」です

お〜い、
お〜い、

こっちへ来ませんかあ

 ....
冷水を浴びせかけられ
びしょびしょのグー
小指から開くと 小さな傘があった


「何故」と問うには細心の勇気が必要だ
「どうして」に至ってはよく咬んで生殺しにする

「誰」かの「何時」 ....
女王は生き血の風呂から手を伸ばし
君の頬をなでまわした
君は少しうろたえて後ずさり
そこここに跳ね散った血液の飛沫に
足を滑らせた

べっとりと頬を濡らす血を
拳で拭いながら
君は家出 ....
外気4℃、窓は全開
要するに火照った身体を冷ますためなのだけれど
それはどちらかというと恋人がやってほしい
暖房も灯けていないのに、温度上昇
する、この部屋は、きっと恋人もいる

窓の近く ....
ゴトン ゴトン

たまに地面がゆれるのは
足の下に地下鉄が通っているからだと
彼女は知っています

しかしまた
月も響いている事を
彼女は知っています

ごーん ごととん

ス ....
その皇子
東へ進軍し
その剣
雲を斬り
丘を割き
沼を埋め
戦に次ぐ戦
謀殺に次ぐ謀殺
返り血の乾く間も無く
川にかかれば妻を売って渡り
海峡にかかれば妻を売って船を買い
船を打 ....
わたしは中空の滝へ行く
中空の滝は美しい水辺を作っている
濃い緑色の場所は
とても深くて
岩魚が泳いでいる
わたしは服を脱ぎ
水浴びをする
冷たい水で
芯までひんやり
胸がドキドキと ....
雪に埋まった制服を
毎日 少しずつ動かす

ようやく思い出した血管に
意識が移るときも
裏側だけ光るから

私まで見えないだろう

コートから降り
残ったようなまつ毛が
偶然 同 ....
長縄跳びの長い紐で 電車の窓から誘う
あれは狐つき

ビルの屋上に上り 糸電話をどこまでも伸ばそうとする
あれも狐つき

順番に口を開き 遠くの山を意識するよう指示した
聞こえる? 聞こ ....
そのへんで拾ってきた泥を一つかみ投げて
落ちてくる前に すごく笑った

「最近 肌の調子だけはいいの」
なんて言って
絵の具を塗りつけた筆のまま
叩かれても平気

おいしいほこりをいっ ....
POETRY CALENDAR TOKYOは、詩や小説の朗読会やワークショップのスケジュールを掲載しているフリーペーパーです。2000年9月創刊、隔月で1万部印刷し、都内を中心に書店、CD店、映画館な ....   



  観葉植物の
  光のなかで
  ゆったり
  籐椅子に
  腰掛けて
  読書でも
  できたら
  できれば
  珈琲なんか
  飲みながら
  燦々 ....
私の髪は
とかく荒っぽすぎる
寝癖を通り越してはねまわる
渦巻く
からまる
もつれる
おまけに白髪が混じる
二十歳前からそうだったが
問題なのはこの白髪で
黒髪よりも荒っぽくひねくれ ....
ほら今日もラインは元気に流れてくる
あなたよりあたしより元気に
たぶんこの工場の中でダントツ元気に

あたしは箱を広げる
あたしは箱に折り目をつける
あたしは箱を組み立てる
あたしは箱に ....
曇ったガラス窓のむこう
泳いでくるのが金魚なら

雨が降りそうで降らない
薄墨色の空が割れたなら

いつも言い損ねるさよなら
君にはすっと伝えておこう
僕は人と人の間にいます
AさんとBさんの間にいます
Aさんからの伝言がBさんに伝わらず
BさんがAさんにしてもらいたいことを
Aさんにさせることができず
僕は壊れていくのです
こんなことで ....
あなたがここを去るとき
わたしはなにもいえない

かんじんの瞬間に、そっとだきしめたり
なみだを流すこともできない

なにも知らないまま
ただ 目を覚まして
朝食をたべて
どこかへで ....
  
 


  雨雨雨雨雨雨雨雨雨雨雨
  雨雲の上は晴天だ
  雨雨雨雨雨雨雨雨雨雨雨
  いま世界のどこに雨雲はあるのだ
  雨雨雨雨雨雨雨雨雨雨雨
  雨雨雨雨雨雨雨雨雨雨雨 ....
詩を書くのをやめて
そのまま後ろに倒れて
ねむっている
子猫によっかかって
逃げられたらシーツ、君と話す。
きみと、
シーツ、きみお化けみたいになってぼくについてこい
そうしてぼくが振り ....
くすり指がちびた人の
ひんやりとしたリールから
 がっしょがっしょと妻が走った
シッポー トト ト (朝は隣家も装い ふれるの
深呼吸のドレープの波に乗って


   腕で掻き分 ....
あの人は頭にツノがありました
ある日
頭にツノがあって大変ですね
と言うと
あなたはツノがなくて大変ですね
そう答えました
あれを初恋と呼んでいいものか
今でも戸惑います
ただ、あ ....
両腕でバランスをとりながら黒鍵を渡る。ちろちろとつま先から炎、揺らめくモディリアニ。白鍵
は床上浸水していて、溶けてしたたるたびにじゅう、って、しずくの結晶なんだ。映る、壁に体と
もうひと ....
  


  モウレツな猿が異星人のように
  人間社会にもぐりこんでいる
  そうしてわれわれの情報を盗み取っている
  もう体毛は退化しほとんど人間と変わりない
  モウレツな猿は早 ....
(詩人ギルド・レビュウに投稿したものを、一部削除、若干訂正)

 私が、あるひとつの詩をとても好きになったとする。しかし私でないあるひとりの読者はその詩が好きでない。むしろ大嫌いだと言う。また、先 ....
 山のお坊さんはおじいさんでした。
いつごろからおじいさんになったのかは覚えていませんが、いつのまにか山のお坊さんはおじいさんになっていたのでした。

 山のお坊さんは、誰もいなくなった山の里で ....
おなかが痛くなって
道のはじっこにしゃがんでいたら
知らないお兄さんがそばにきて
だいじょうぶ?
と聞いてくれた
わたしは顔を上げた
なんと言おうか迷ったけれど
「おなかが痛いんです」と ....
14歳の冬
生理が1ヶ月近く
止まらなかったことがあった
わたしは学校で倒れ
保健室に運ばれた
どうしたのと先生に
やさしく聞かれても
上手く話せない
自分でもわからない
母親に病院 ....
あおばさんのおすすめリスト(15345)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
火災報知器- 天野茂典自由詩304-11-27
_- びわ自由詩204-11-27
ヘアー・トニック- たもつ自由詩1504-11-26
お〜い、旅人- 初代ドリ ...自由詩6*04-11-24
雨のいきさつ- 香澄 海自由詩604-11-24
女王は生き血の風呂から手を伸ばし- 佐々宝砂自由詩404-11-24
冬が近づいている- ピッピ自由詩504-11-23
鼓動- びわ自由詩2*04-11-23
東征- 片野晃司自由詩2504-11-22
中空の滝- チアーヌ自由詩304-11-21
こときり- 合耕自由詩4*04-11-21
狐つき- 合耕自由詩6*04-11-21
裂け目から- 合耕自由詩2*04-11-21
POETRY_CALENDAR_TOKYO_特集記事アーカイ ...- カワグチ ...おすすめリ ...804-11-21
大きな観葉植物の葉の下で- 天野茂典未詩・独白2*04-11-21
私の髪は…- 佐々宝砂自由詩404-11-21
あなたは笑うか?- 佐々宝砂自由詩5*04-11-21
私は今日も機嫌が悪い- 佐々宝砂自由詩204-11-21
こんなことでダメになるなんて- 紀ノ川つ ...自由詩604-11-19
手紙- ャュ自由詩304-11-19
純粋- 天野茂典自由詩6*04-11-18
ポエム坂上#3- 馬野ミキ自由詩404-11-18
舟で- 嘉村奈緒自由詩9*04-11-17
童話(初恋)- たもつ自由詩42*04-11-17
ぽたぽた- 石畑由紀 ...自由詩1504-11-17
異星の客- 天野茂典自由詩404-11-17
批評の宛先- 佐々宝砂散文(批評 ...3*04-11-17
山のお坊さんのはなし- チアーヌ散文(批評 ...704-11-16
おなかが痛いとき- チアーヌ自由詩804-11-15
子宮の大きさ- チアーヌ自由詩5104-11-15

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