洗い場には
石鹸の代わりに豆腐があった
かじると
石鹸の味がした

食卓には
冷奴の代わりに石鹸があった
かじると
やはり石鹸の味がした

豆腐はすべて食べてしまったの
と言 ....
おひさまは 遠く
おひさまは 居る


どんなにたくさんの子の絵のなかで
ぐるぐるまるに描かれても


誰も見つめることも
近づくこともできずに


おひさまは ひ ....
夕暮れに!
夕暮れに!
またやってくる
憂鬱が
ひとりでに
しらずに
ぼやーんと

空は黄色い
セミがないている

深い海の底から
僕はひとり
彼女は出かけた
見えないもの ....
ぼくの名前はシニ、
でも名前なんてそんなに重要なことじゃない。

その日は朝からひどい土砂降りで、
ときどき雷も鳴っていたから、
サニはとびっきり不機嫌だった。
こんな悪い日にはきっと、
 ....
くらげが浮いている
通天閣の上にくらげが浮いている
ぼくらの時代はうざいんだって

透明な短冊が
あちこちで今年も風に揺れている
お経のように整然と
願い事が綴られているけど
院ばかり ....
だって
どの午後にも
煩い色彩がありました
静けさは無く
とりわけ静かな白は無く


ぬるい絵の具にわたし
どうしたってなってゆくみたい、と
教わらなくても、 ....
1.白馬の王子(わたしの巻き毛のリケ)

颯爽と白馬に乗って駆けてくる
巻き毛の王子は
ぶざまな小男でやぶにらみ
しかし王子がパチン!と指を鳴らせば

王子の姿は誰よりうるわしく ....
−いとしさは
−追い込むために存在する


恋は坂道を
下る自転車
こころがきぃきぃと
あやういブレーキで

問題は
この下り坂が
どこまで続くのか、
という ....
光の
光りはじめと共に
鳥が始まる
朝の


あと、少しなんだ
四角い窓枠がなければ、人間を忘れられる
身体がなければ、わたしを忘れられる


朝の
鳥が始 ....
戦争体験者の嘘つきども!
本当のことを言えよ
敵をやっつけてスカッとしたんだろ
アジアの解放に正義感を燃やしていたんだろ
国のために死ぬことを美しいと思っていたんだろ
俺はもう分かったんだ
 ....
鬱蒼とした山々の間
引かれたレールの上を
走る
蘇る鉄橋の
下では
おばあちゃんがこぼれる
谷川に近い公民館は
オープン
クーラーは無く
扇風機がぐるぐる
回っている
まるでお伽 ....
八月の暦に耳を押し付ける少年いつしか海原のうへ


生い茂る真緑の原に埋もれゆく廃工場に響け恋歌


遠回りで帰る夜道に横たわる近道えらびし野うさぎの母


飛行機を追うてふもとの村 ....
てとらぽっとは海につながれて
夕日が燃えて琥珀に変わるのを
見ていた

さよなら
さよなら
さよなら


駆け足で過ぎようとしている夏の
スカートの裾 ....
空が割れて
夏で満たされたプールで
泳いでいる
さかなのアンテナで
誰とも触れることなく、すり抜けて
泳いでいる
すれちがう誰もさようならをうたわない


体の中心がどこなのか
わ ....
にゃはは♪

我輩は猫である

たまには笑っても見せるのさ
追われてゆく、陽の速度に倣って、大気は燃えている。すべての失われた魂を鎮める夏。その高温へと連れて行かれる。靴の紐がほどけている間に、素早く足裏をさらけ出し、女の後ろ髪がほどかれる間に、どうにかいまを .... かたちとは目に映るもの色ありて

       固体と覚ゆ人の群れかな


地上では色無き物の存在は

       大気の流れ風と覚えし
サンディの煙草は誰にも止められない
と、誰もが思っていることを
サンディはなんとなく知っている
黒く長い髪
茶色のひとみ
その他の身体的特徴
にもかかわらず
サンディといえば
 ....
明日は
焼肉を食べに行こう
彼女の
生まれた日だから
なぜか
戦争に負けた日
諸説あるけどね

いくぢなく
からみつかれて
からみあって
生きている
普通じゃないくらい
生き ....
一文字一文字に視線を凝らし
こころの襞を丹念に畳み

ときおり涌き出る節足動物の感情を
日光が乱反射する水底に沈め

柔らかな肉の水面を デコードされたカモメたちが
捕食する様子を見なが ....
昔。高校生の頃だけど、「一番星」って作品を書いたことがある。これは歌詞なので、まあ歌えちゃったりするんですけどね。

  *  *  *  *  *  *  *  *  * 

 ....
空を知らない
籠の中の青い鳥
それを幸福という
風が見えない病の鳥


安寧を知らず
酸性雨に侵される白い鳩
厚い雲に溶けていく
不条理に射抜かれる


もう二度とない、と
 ....
私の詩に於いては、叙情も抒情も情状酌量の余地無しとして、死刑台に送られる。
感動する詩・切なくなる詩や勇気づける詩・恐怖に震えている詩なんぞ、感情のしがらみにからまって奈落の底で終身刑だ。
ただ、 ....
蘭州を出発してからもう2日も経つが
鉄路は大きな曲線をいくつか描いて
岩の転がる砂地と、とうめいな蒼色の空
それだけの風景はいっこうに変わる気配がなく
ホウロウのカップで
開水に粉コーヒーを ....
久しぶりの帰省すると
父も母もさらに 
小さい

そのくせ
私の好物に
ことのほか敏感

いなり寿司とか
フルーツとか


裏手にある斜面の先に
小さな墓地があり

花を ....
九月になれば
誰かが語る
わたしは頷いてみる
そこに誰かはいない
誰かが語る
語り尽くせないほどたくさんの物語を

空には大きなノートが広がっている
鳥はそこに詩を描く
誰かが語る
 ....
テレビ電話というものが発明され、商業的にCMに登場するようになってから久しいですよね。
原理的には簡単なものだと思うし、遠くにいる友達や恋人なんかと顔をつき合わせて話ができます。
「離れて住んでい ....
谷の底に静かな村がある
昼の光が色あせて
働く人たちが 夢もみず
疲労のなかに眠ると
月と星が そこから昇る
タクシーで溺れた
昔はあんなにうまく泳げたのに
手足をばたばたさせても
座席の底のほうに沈んでいくばかりだ
ナイター中継を聴きながら
運転手さんが舌打ちをしている
水の中では舌打ちすらでき ....
忙しいと言いながら
忙しそうにしている人がいた

忙しい毎日が嫌だとぼやきながら
忙しいのは何故かしらと呟きながら

忙しさから解放されそうになると
忙しく何かを探しはじめる

忙し ....
あおばさんのおすすめリスト(15345)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
絹ごし- たもつ自由詩15+05-8-17
ノート(おひさま)- 木立 悟未詩・独白305-8-17
深海魚のふるさと- 石川和広自由詩4*05-8-16
The_grasshoppers_in_the_rain- 佐々宝砂自由詩6*05-8-16
うざい- tonpekep自由詩8*05-8-16
不自由帳- A道化自由詩1405-8-16
幻想の王国_あるいは_詩権神授説- 佐々宝砂自由詩505-8-16
ばいすくるのソネット- umineko自由詩9*05-8-16
朝の砂- A道化自由詩1305-8-15
戦争は悪ではない- 紀ノ川つ ...自由詩1105-8-15
奥羽本線- チアーヌ自由詩1405-8-15
八月生まれ- 本木はじ ...短歌1705-8-15
さよなら夏- 落合朱美自由詩19*05-8-15
満水の夏- 望月 ゆ ...自由詩37*05-8-15
にゃはは- 銀猫携帯写真+ ...12*05-8-15
散文的な夏- 岡部淳太 ...自由詩12*05-8-15
感_覚- しらいし ...短歌8*05-8-14
サンディのこと- たもつ自由詩43*05-8-14
焼肉を食べにいく- 石川和広自由詩5*05-8-14
瞑想のオード- The Boys On ...自由詩3*05-8-14
さかなゆめ- umineko散文(批評 ...7*05-8-14
籠の中の青い鳥- クリ自由詩205-8-14
死刑宣告- 六崎杏介散文(批評 ...505-8-14
ひめりんごたちへ- たりぽん ...自由詩9*05-8-14
ガーベラの眠るまち- umineko自由詩10*05-8-13
九月になれば- tonpekep自由詩13*05-8-13
テレビ電話が普及しない訳- 宮前のん散文(批評 ...12*05-8-13
そろもん(静かな村の話)- みつべえ自由詩605-8-13
練習- たもつ自由詩1605-8-13
忙しい人- ベンジャ ...自由詩13*05-8-13

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