――在りすぎる
――喰い過ぎた
そう言い残して
古い{ルビ貘=ばく}の最後の一頭は
{ルビ爆=は}ぜた

現実の中で生きる
新しい貘たちは
限りある食物を摂り
日々穏やかに過ごしてい ....
週末
接待のため夜中に帰った
けっこう酔っていて
おみやげに肉まんを買って帰った

あっくんが起きてたら
一緒に食べたかったのに

と、言おうとしたのに

あっくんが生きてた ....
生徒からもらった手紙には
「わたし先生がいなくても頑張ってるよ」
って書いてあった

渡り鳥のように教室をめぐる僕は
だからこそ一つ一つの授業を大切にする
うまくいかないこともあるけれ ....
静かなサーカスから 流星を追い越して
痛みの隙間を 夜明けが埋める

眠れぬワインで嘴濡らす
ジェラシーに踊る海燕

群青の恋を抜け
空の終わりへ 羽ばたく
傷だらけの翼をいたわりなが ....
いまいましい季節が過ぎ去って
春の匂いを運んで
ちいさな風が
独り言を
ちっちゃな声で

ほんにゃら ほおい

赤いランドセルに
まだおんぶされているような
ふきのとうの葉で
傘 ....
病人は目を醒まし
言葉にならない声でさけんでいる
葬儀屋が切り取った脚を
箱に入れて去っていく
皮膚は黒かったが
骨は白いままだろうか
もっと遠い窓の向こうでは
咲いたばかりの花が
離 ....
だから「それ」は
わたしになりました

  *

選ばれなかったから残った
と 言うのは
選ばれた
と 言うよりも
5センチほど
ほんのりさみしくて かなしい

だけど
選ば ....
反復することができない
ものが、示されて
きみは
わたしを愛していない、愛していない
きみはわたしではない、
わたしがわたしでない
とき、きみは
われに返って、夜
に、
指し示す ....

わたしの好きなひとの眼の中には
いつでも空がひろがっている
外が雨でも嵐でも
すこんと晴れた青空の眼だ
することが何もない
曇った日曜日なんかには
一日中好きな人の眼を見ている
そ ....
朝が来るたびに遠ざかって
後ずさりしていく、記憶の束を
水平線を越えてくる、光の波に
さらわれないように
抱き寄せる
さよなら、
さよなら、



特別なことなんて、なにもない
 ....
二人で夏の暮れに涼みに行った川辺は、
誰の手にも触れられなかった伸びっぱなしの草に
見たこともない虫が群れて、
それでも二人は楽しかった。まだ夏日の終わらない
暗い世界。傷をつくるのも怖くなか ....
ペールオレンジ って
言い換えてみても
結局
肝心なところは置いてけぼりでしょ
そんなの
ちゃんちゃらおかしくって

反吐が出そう。
地球のてっぺんから
百万発のロケット花火を飛ばして
高原でバーベキューなんかやってるような
さわやかな連中を追っ払ってやりたい
乱暴な音楽が流れ始めたら
ちぎれるほどめちゃくちゃに頭を振って ....
酸素を吸っているよ

少女が酸素を吸ってるよ

少年も酸素を吸っているよ


酸素を吸ってるよ 
酸素を吸っているよ



酸素は どこからくるのだろう
酸素は いつまで ....
 
消防署の隣に
積木で家を造りました

小さな家でしたが
お祝いにひとつ
ほおずきを添えました

出会ったときには
もう家族でした
 
グッバイベイビー
きみはまだ
そこにいるのかい

トンネルを抜けると
そこは
まだ雨が降らない
東京駅だった

高層ビルが
山のように建っていて
お洒落だった
遠くの景色が霞 ....
   書いては消し、
   書いては、
   消し、


   夜 、
   に書いた手紙は朝にもういちど読みかえしてみよといいます、
   雪は残らずとけてしまった、私は雑 ....
華やかなファンファーレ
消えてゆく紙テープ
ふり返ればだれかの足跡が
僕らの歴史をじゃましているのだった

生きているのに目標が必要だということは
呼吸をするのに目標が必要だということ
 ....
球形のケーキの上には
おおよそ海、あるいは緑
そしてかわいい人形たちがいくつも乗せられて
でっかいナイフで八等分
中から苺ジャムがあふれ出て
人形たちの形相は一変
重力のままに
神様のお ....
高校時代
必須科目だった世界史の授業
窓の下ばかりを眺めていた
私たちが入学した数ヶ月前に
新校舎となったその高校は
全ての教室が一面に並んでいて
その窓の下には
大きな駐車場がただ広が ....
女の墓は 
只無言に土を塞ぎ
幻の日々はすでに 
墓石の下に葬られ 

男は墓に 
只うな垂れて 
生きた屍の心の闇に 
灰の雪は降り積もり 

雲の流れる
空から落ちてくる   ....
車に跳ねられ
長時間の手術を終えた後 
息子が横たわるベッドの傍らで 
涙を堪えながら母は 
布団の脇にこぼれた手を 
握りしめる 

消灯時間を過ぎた夜更けにも 
闘いの後の休息に瞳 ....
この箱の色は メンソール
緑色とくりゃ メンソール

吸って スッとして
吐いて ハッとして




ニコチンマン ゴーゴー
ニコチンマン ゴゴゴー

 ....
駱駝は人手に渡してしまった。
少しの水と、一日分の糧と引き替えに。
だから二人の娘は手をつないで歩いた、
月下の沙漠は、
はろばろと二人の前に広がっていた。

邪恋の娘ども、と囃し立てられ ....
木々の緑を揺らし洗う

風の音たちが
私を遠い所へ連れ去ってゆく

ざわめきの葉葉に清純な雨が伝う

そう暴風雨は埃にまみれた
この都市を透明に塗り替えて
明日の蘇生を約束してくれる ....
きょう
たんぽぽとはるじおんを食べた
すこしだけ耳が伸びて
神様の声をきいた


あしたは
すみれとばらの花を食べる
すこしまた耳が伸びたら
まだ聞いたことのない
あなたの声が聞け ....
君が牛乳なら
僕はコーヒーだった

国道4号線
右折しても左折しても
そこは鎖骨だったから
かならずてのひらで行き止まりだった

行き止まりの
てのひらを握りあって
 ....
金の糸
きらり

束の間の晴れ
雲の間から光

銀の糸
きらり

今日雨が降り
葉の上つるり

金の糸から光
明日は天気に
なあれ

銀の糸から光
明日は元気に
 ....
{引用=雪見大福サイズの

雪見大福みたいなうさぎたちに 羽がはえて

ぶーーーーん って

いっぱい空を飛んでる

なんだかあわててぶんぶんしているので

いっぴき 飛ぶうさぎを ....
僕は睡蓮の池の絵に
名前を付けた
夕暮れ
どこかヨーロッパの石畳の町
大きな花屋が一軒あって
歩道に沢山の鉢植えの花をいくつもならべて
ほとんど黄色の花が多いみたいだけれど
どれも金塊を ....
あおばさんのおすすめリスト(15330)
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- 楢山孝介自由詩308-4-24
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消去法で生まれたわたし- 明楽自由詩2*08-4-23
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漂着/083/500文字の本棚- ピッピ自由詩608-4-22
はだいろ- 明楽自由詩508-4-22
流れ星降り注ぐ静かな夜に革命がはじまる- 大覚アキ ...自由詩7+08-4-22
酸素を吸っているよ- 北大路京 ...自由詩11*08-4-22
グッバイベイビー- たもつ自由詩7*08-4-22
グッバイベイビー- 小川 葉自由詩7*08-4-22
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フランクフルト号、大暴走/082- ピッピ自由詩208-4-21
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Maria_- 服部 剛自由詩7*08-4-21
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睡蓮の池- 水町綜助自由詩708-4-17

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