みあげると
よぞらである

ほしひとつない
わたしのひふの
うちがわである

こえがとどく

あなたのよぞらから
わたしのよぞらへ

ろっこつを
ひからせるのは
 ....
 
 
 文明の熱狂の皮の下で、いつでも戦争がにたりと舌
を出して笑っている。

       *

 たまの休みになると田畠さんは町を散歩するのが常
だ。そうしていつからか彼のお供を ....
空には虹色をした魚の天使たちが満ち
人々は時々輪郭を失くしながら行き交っている
その人々のあいだを
宛名を手書きされた手紙たちが
それぞれの行き先へと急いでいるのが見える
街はずれの丘の上で ....
とりとめのない物思いに
舞い降りた芳しい栞
見上げた梢から零れる
オレンジ色のはにかみ

とりとめもなく高い空を
自由飛行したがる意識
ゆるやかに誘うような
オレンジ色のためいき

眉間に堰き止めて ....
顎のところで
きっちりと
切りそろえた
ショート・ボブは

髪ゴムで結わける
までに
伸びていた

そろそろ
美容室へ行く
サイクルだ

なのに

何故か
髪を切るのが ....
一つ 良いことがあって
そのまま更けると思っていた

夜更けに

一つ 哀しみが
ポタリ 落ちる

夜は 全てを
見詰めて居る

近くで
遠くで

距離は 此れ程までに
 ....
冬*

  パチパチパチと雪が降って
  コーラの缶を蹴ったら 少し上ではしけて
  犬も猫も焼き鳥も みんな掘りごたつの中
  人々のささめきだけが
  しんと石ころになって 沈んだ
 ....
どこからか 変幻自在 似非喋り

*

近くに何ちゃら弁を話す者有れば
行って良く良く聞きながら真似
遠くに何ちゃら弁を話す者有れば
行けずとも良く良く真似ながら喋る

*

赤 ....
 
 
病院の待合室で順番を待つ
備え付けの椅子に座り
備え付けのテーブルに置かれた週刊誌を読む
言葉の意味はわからないけれど
挿絵などを見る限り
最近の出来事がなんとなくわかる
あれ ....
 
 
理髪店に備え付けられた
平方根の中で眠る犬
その耳に形のようなものがある
店主はただ黙々と
軟水で精製されたハサミを用いて
僕の髪を切り分けていく
その間、僕は不慣れな手つき ....
 親分が死んだ
 翌日は
 空がどんよりしずみこんでいて
 さかんに落ちる公園の黄葉たちをみていた
 車内の
 十月


 か。


 なやまされていた
 か。
 ....
 
 
秋の高い空
少女が
羊占いをしている

すき、きらい
すき、きらい
一頭ずつ
羊をころしていく
日がくれるまで

やがて空は血に染まり
はじめから
すきなものもきら ....
この間、読んだ本で、僕は君と、前世かなんかで、一緒に居たんだと。

書いてあった。

そんなこと、言われても、実感沸かないけど、何となく。

解った。

あぁ、だから、僕らは、祝福され ....
後ろから
脳を一撃された

と同時に
ウィルスも
身に入る

悪寒がはしり
発熱する
リンパはパンパンに腫れ

首から上ばかりが
熱い

ぐらぐらとしためまい
脳の中は
 ....
わたしへん
ものに執着しても
ちっともものと思っていないんです
はだかにしてとうめいにして
ギリギリの「アル」になるまで
投げて、こわして、きずつけて、ためします

それにくらべて
こ ....
水道水にかぶれた皮膚のあたりを掻く
描いていたのかもしれない
赤く、ぽつぽつと、
夕日の質感に似せて
 
滑車に吊るされている重量のないもの
贅沢は言わない
ほんの少しでも重みがあれば
 ....
ゆるめのローションたらした指
耳の中
かきまわす音
骨の音

今日
小さな失敗して
心折れて
昔の男との思い出の曲聴いて
立ち直ってやる
OLだから

知らずに口ずさむ彼氏に
 ....
 トゥクトゥクの傍らで赤い夕日を待って
 犬は
 なにもしていない真昼
 なにをしているのだろう、そこで
 みずからの首に首輪をつけ
 ひもをつないで

 犬って
 なにも ....
鈍い痛みは
その日もつづいていた

昼を過ぎてから
にわかに痛みは強くなってきた

主治医に電話する
すぐ 来るように

あたしは
幼いふたりの子供と
タクシーに乗り

二駅 ....
去年はきみの

寝返りや寝顔ばかり見ていた

今年は本当に歩きだすなんて

いっしょに歩きながらも

きみの成長に追いつけない母は

つい手をつないでしまうよ

10月の日差し ....
 母が私の靴をはいて出てしまった。
『せちがらい世の中です。どうか探さないでください』
 朝起きると母の書き置きがあった。あまりにも淡白なセンテンスだった。私は泣きながらトーストをかじり、泣きなが ....
 
 
鉱石の中で音符が溺れる
横のようにただ長いだけの真昼
旋律とは名ばかりの
みすぼらしい数々の記載

私たちの身体は何も語れない
具体的な生活を持たない
単なる肉の塊にすぎない ....
わたしの名は「誠実」、からむ蔦、めしべの棺、花をちらす雨季の停滞、主宰者のひたいにこぼれるしるしのようだった、執事のトルソ、息は茜色をして、椅子にちかづく、わたしの名は「誠実」

 椅子をつくる、 ....
むかし泊まった
民宿の部屋で
小説を書くことにした

スキーに来たのに
雨が降っていて
しかたなくこの民宿に
もう一泊することにしたのである

窓から雨の雪 ....
昔 うちの父さんは
カレーライスにソースをかけて
スプーンをグラスに突っ込んで
上から下までぐるぐる混ぜて
それはそれはおいしそうに頬張っていた

ある日 それを友達に
なにげなく話した ....
今でも 思い出す
泡の見えた 瞬間に
引き上げられた 自らの身体と
父の 大きな手を

秋田の出戸浜海岸
多分 こう書くんだろう
毎年の 恒例だった

幾つもの トンネルを抜けて
 ....
なにも考えることがないのです
いつになったら呼ばれるかなんて
こうして座ったまま
わからなくていい
十字路に
重ねられる四角い箱
白い壁の染み
隔絶されたハピネス
大脳が歩い ....
ただいま と思いながら両手を下に広げる
林檎畑は収穫のための作業で忙しい
陽があたるように実の回りの葉を取るため
晴天の日曜日 実家に帰る

草を分ける土の道 人の歩いた道
風にそれる 緑 ....
関さん、という鳴き声の
鳥が鳴いている
それはある種の進化かもしれないし
退化かもしれなかった

私は河原にいた
どのような経緯で
この河原にやってきたのか
遠い昔の記憶な ....
君に会いたい

いつの間にか
君になりたい
になっていて
いつの間にか
君になっていた
君の言葉を発していた
君の声を出して 君の体で生きていた
君の血が流れる この体で
僕は空 ....
あおばさんのおすすめリスト(15345)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
夜空- 小川 葉自由詩610-10-12
戦争- 佐倉 潮自由詩610-10-12
夕刻_三角広場のベンチにて- 塔野夏子自由詩7+*10-10-11
金木犀- nonya携帯写真+ ...17*10-10-11
- 森の猫自由詩5*10-10-11
金銀木星- 藤鈴呼自由詩1*10-10-11
そうだよ- そらの  ...自由詩6*10-10-10
ハスキー- 藤鈴呼自由詩1*10-10-10
光景- 小川 葉自由詩510-10-10
海峡- たもつ自由詩810-10-9
赦されるの蚊、この殺戮は。- 石川敬大自由詩1810-10-9
羊占い- 小川 葉自由詩310-10-9
シアワセ。- 狠志自由詩3+10-10-9
業火- 森の猫自由詩6*10-10-9
構造- 乾 加津 ...自由詩8+*10-10-9
滑車- たもつ自由詩1010-10-8
親父と恋- ともちゃ ...自由詩7*10-10-8
国境ちかくの町かどの犬- 石川敬大自由詩2010-10-7
そうは- 森の猫自由詩4*10-10-7
想撮空間「きらきら」_きみがまぶしい。- 逢坂桜携帯写真+ ...510-10-6
母の靴、私の靴- 豊島ケイ ...散文(批評 ...18*10-10-6
理由- たもつ自由詩710-10-5
椅子が記号になるために- 乾 加津 ...自由詩7*10-10-5
- 小川 葉自由詩210-10-5
カレーライス- 鵜飼千代 ...自由詩20*10-10-4
魅惑の_スパイラル- 藤鈴呼自由詩2*10-10-4
待合室- アラガイ ...自由詩3+*10-10-4
生まれる所- 砂木自由詩17+*10-10-3
関さん- 小川 葉自由詩310-10-3
- 新守山ダ ...自由詩210-10-3

Home 戻る 最新へ 次へ
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 32 33 34 35 36 37 38 39 40 41 42 43 44 45 46 47 48 49 50 51 52 53 54 55 56 57 58 59 60 61 62 63 64 65 66 67 68 69 70 71 72 73 74 75 76 77 78 79 80 81 82 83 84 85 86 87 88 89 90 91 92 93 94 95 96 97 98 99 100 101 102 103 104 105 106 107 108 109 110 111 112 113 114 115 116 117 118 119 120 121 122 123 124 125 126 127 128 129 130 131 132 133 134 135 136 137 138 139 140 141 142 143 144 145 146 147 148 149 150 151 152 153 154 155 156 157 158 159 160 161 162 163 164 165 166 167 168 169 170 171 172 173 174 175 176 177 178 179 180 181 182 183 184 185 186 187 188 189 190 191 192 193 194 195 196 197 198 199 200 201 202 203 204 205 206 207 208 209 210 211 212 213 214 215 216 217 218 219 220 221 222 223 224 225 226 227 228 229 230 231 232 233 234 235 236 237 238 239 240 241 242 243 244 245 246 247 248 249 250 251 252 253 254 255 256 257 258 259 260 261 262 263 264 265 266 267 268 269 270 271 272 273 274 275 276 277 278 279 280 281 282 283 284 285 286 287 288 289 290 291 292 293 294 295 296 297 298 299 300 301 302 303 304 305 306 307 308 309 310 311 312 313 314 315 316 317 318 319 320 321 322 323 324 325 326 327 328 329 330 331 332 333 334 335 336 337 338 339 340 341 342 343 344 345 346 347 348 349 350 351 352 353 354 355 356 357 358 359 360 361 362 363 364 365 366 367 368 369 370 371 372 373 374 375 376 377 378 379 380 381 382 383 384 385 386 387 388 389 390 391 392 393 394 395 396 397 398 399 400 401 402 403 404 405 406 407 408 409 410 411 412 413 414 415 416 417 418 419 420 421 422 423 424 425 426 427 428 429 430 431 432 433 434 435 436 437 438 439 440 441 442 443 444 445 446 447 448 449 450 451 452 453 454 455 456 457 458 459 460 461 462 463 464 465 466 467 468 469 470 471 472 473 474 475 476 477 478 479 480 481 482 483 484 485 486 487 488 489 490 491 492 493 494 495 496 497 498 499 500 501 502 503 504 505 506 507 508 509 510 511 512