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あの頃
私は叙情の生き物で
君の全てが詩歌であった
差し出された手の平に
丁度良く収まる
この手を乗せると
合わさった部分は
いつもほの暖かく
淡い色合いの空気が
ぐるり ....
今日 キミの夢を見た
もう居ないくせに
「いつも見てるよ」と言うのだ
薄曇の外光が窓から入り込んで来て
中途半端な空間を作るので
夢の端っこを掴んだまま手放そうとせず
意識が行った ....
大きな街のお空には
本当の空は無いと言うのに
太陽が高く射す昼休み
呼吸をふーーと吐き出して
皆が窓を開けた
深呼吸する時間 一斉に
大きな街のお空には
化学記号が飛んでい ....
今頃は、さらさらした風が吹いてきて
いつも 左肩から
あなたを感じる匂いが します。
昨日 通ったことのない
知らない道でデジャヴした
山吹色の花咲く庭の
崩れかけた壁の上 ....
牧場は、今日も晴れるや。
山の向こうまで続く青空に
ポツリ、ポツリ 綿雲
良く乾いた干草が ホロホロと
風に浮かびそうな具合で
何となく 美味しそうだと思うのは
雑食動物の脳内変換 ゆえ
....
連立する高層住宅の緑は孤独
メタリックな金魚は
雨の日に口を開けて上昇するんだ
施錠された鍵は傷ついている
何度も何度も何度も
屋上に取り付けられたばかりに
また傷ついている
無 ....