石巻の仮設住宅に住む 
Tさんに新年の電話をした 

「あけましておめでとうございます 
 今年もよろしくお願いします  」 

「いよいよ来月から 
 津波に流された場所に、もう一度  ....
ある日、届いた封筒から取り出した紙は 
「わんニャン展」のお知らせで 
三日後にみなとみらいの地区センターの 
展示会場に入るや否や 
平日の人もまばらな空間に 
{ルビ木霊=こだま}する… ....
人生は一瞬一瞬の光を増すための努力

最期は一筋の光となって空に流れればいいさ
亀とは
亀のようにゆっくりなペースで成長中の私の長女
この間9歳になった

その亀
学校以外の場所では
とっても朗らかでおしゃべりなのに
小学校入学以来
教室で全く口を利けない
少人 ....
その時の
あの時の

こっちかな
どっちだったっけ

段々と
薄れる記憶

それでも
淡く 繋がり行くならば
見詰められると

薄明りの下で
綺麗な★を 観た

最 ....
光の向こうへ消えた気がした


瞬間を綺麗な長方形に切り取る
小さな四角、それが全て
仕組みには詳しくないけれど
問題はそこじゃなくて、ただ
シャッターを押せば出来上がる


切り ....
ヴィンテージギターを手にいれたが
一万円と格安のヤマハFG-130という
1972-74あたりに製作されたもので状態もいいし
かなり響きが良く豊かに音がでる

男はそういったおもちゃを幾つに ....
アパートの暗い階段を上って行くと
二階には嵌め殺しの窓があり
そこだけがまるで古い教会の天窓のよう
純粋に光だけを招き入れていた

迷い込んでいた一羽のすずめは
幼子の震える心臓のよう
 ....
キミが マーユを 買って来た
確か 馬の油と 書くんだよねぇ

それって あすこの ラーメンに
入ってた 気が するんだけど
と言う 呟きごと カットして

キミは すする
黄身は と ....
少女は ある年の四月からというもの バラードの中のヤマネだった
両親と同じ名ではなく ヤマネだった
冬眠のように まどろんで
春眠のような いつくしみで育てられ
ひかりが はねようが  ....
人の背たけほどある
横長の宇宙船を縦にかかえ
横断歩道をわたり
洞窟に入った


なかには同じかたちの
巨きな宇宙船があり
底のほうにある継ぎ目を押すと
むかって左側 ....
僕はいつでも敗戦投手

君のこころのミットにボールを投げ続ける

変化球はいらない
走らない直球だけが僕の武器だが

九回裏観客席のざわめきが鎮まる

打席にはイチローではなく
ど ....
あたくしは 残り物の 炒め物で
ごはん一杯 いただこうかしらん

茶碗に 一杯なのか
イッパイ!! なのか
それが 問題だ

キャベツと 豚肉が
アタシを 待ってる

フライパンの ....
声帯とは何だったか、ドリス。
それは最初、産声のように
孤独を置き去りにして、
ひび割れた食器に投げ入れられた
硬貨のように
丸くはなく、
無数に穴があいている。

「見ろよ、血しぶき ....
暗闇の中
階段を下っていく

下ろした足の先に
段があるのかさえ分からず
感覚だけを頼りに
下りていく

不安とか覚悟とか
感情は全て封印して
淡々と機械のように
一定の下げ幅一 ....
工場で 向上させたい 口上を


アゲアゲな 恒常は どうか
楽しい瞬間ならば 構わぬ と
DJは 語る

キュッキュコ キュッキュコ
小気味良さダケ 忘れた指が
トマトを つまむ
 ....
さかのぼる 水晶のような 水滴が
高速バスは雨の中を走ると フロントガラスの水滴が
同じスピードで のぼってゆく
静かな行列が たゆまなく のぼってゆく
そんな様子を何時間 見続けてい ....
実際この僕に
出来る事なんて
どれだけ在るかは
解らないけど

10歳その先に
出逢う物なんて
どれだけ在るかも
解らないから

今出来る事は
今しよう
後悔なんて
後回し
 ....
 
 
海は遠くにありました 
波の中で魚が一匹死にました 
二人目はわたしでした 
くすくすとガラスが光って 
春だと知りました 
飛べないトビウオの群れが 
雑木林を抜けて
体育 ....
子供が眠りたがらないのは
今日という日の人生を
終わらせたくないからだ

今日は放課後
お友だちと遊んだけれど
お父さんとまだ遊んでいない
お母さんとまだお話をしていない
 ....
夜目覚める

誰かが眠っている

それは誰なのだろうかと

瞳の奥でじっと眺めていると

皮膚が私の皮膚が空気の重さを感じ

それは私なのだなと気づく

目を開けて腕をさすると ....
 
 
滑走路に正座をして
ブリの刺身を食べている

月明かりに照らされた横顔
あれはかつて
誰の養子だったろう

軍用機が静かに着陸する
花びら一枚
散らすことなく
 
 
夜中にそっと冷蔵庫を閉める
あたまのおくで
クリプトン球のあかりが消滅する
少しだけ、息がとまる

コーラ瓶の栓を抜く
ひとの内側は暗くて渇きやすい
炭酸のおとがきめ細やかに変容してゆく ....
 生きる


乾いた空の木の枝は
去年と同じ姿をしている
彼らは信じて疑わない
この冬が
やがて春になることを

人はどうして姿かたちを変えるのだろうか
老いることは人も木も同じは ....
無精者ゆえに 
手の爪は時折切っても 
足の爪はしばらくほったらかしで 
気づくとひと月過ぎていた  

風呂あがりの軟い爪を 
ぱち、ぱち、と 
広げた新聞紙に、落とす。 
(これを ....
箱のカバーから、背表紙を指で摘み
中身の本を取り出して  
カバーは向かいの空席の、あちらに 
中身の本は目線の下の、こちらに 
置いてみる 

いつか人が(体を脱ぐ)のは 
こういうこ ....
マリアは涙を流している
階級のなみだ
金属製の胸には革命の歯車が
コチコチと廻る

フリッツラングの見たニューヨークは
セピア色の未来

摩天楼には愚かな文明がのさばって
素朴な世界 ....
二月生まれの四人の合同誕生会をした

九歳と三十二歳と三十六と九十七歳

九歳は私の娘
九十七歳は私がアメリカに来た当初とてもお世話になった人
三十二歳は九十七歳を通じて知り合った子
三 ....
風が運んできたのか

優しい匂い

ほこほこ土が盛り上がり

暖かい感触

もうすぐかなと待ちわびて

木々が揺れる葉々が笑う

私は光を浴びて

川を心地良く流れて

 ....
星は僕たちに距離を教える

月はときどき涙の処理のしかたなんかをけっこう親切に教えてくれる

隣の親父は怒鳴ってばかりで僕も親父なのでちょっと哀しいが


遠く切ないもの

六本木ヒ ....
あおばさんのおすすめリスト(15345)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
希望の芽- 服部 剛自由詩413-3-8
遠吼え_- 服部 剛自由詩313-3-8
光芒- 梅昆布茶自由詩1213-3-8
亀のいちばん長い日- 夏美かを ...自由詩34*13-3-8
悔しくて- 藤鈴呼自由詩1*13-3-8
幻影のバラード- あ。自由詩2*13-3-7
サウンドホール- 梅昆布茶自由詩18+*13-3-7
嵌め殺しの窓- ただのみ ...自由詩24+*13-3-6
マーユちゃん- 藤鈴呼自由詩2*13-3-6
幻影のバラード- るるりら自由詩16*13-3-6
ノート(後悔)- 木立 悟自由詩513-3-6
草球- 梅昆布茶自由詩813-3-6
ここから10分- 藤鈴呼自由詩2*13-3-6
誰か窓を開けろ- プテラノ ...自由詩113-3-6
階段を下る暗闇の中- kauz ...自由詩6*13-3-5
ならば_今は_パーペキなんですか?- 藤鈴呼自由詩4*13-3-5
塩を_少々- るるりら自由詩29*13-3-5
走れ!- カルメン ...自由詩213-3-5
春告- たもつ自由詩413-3-5
夜更かし- 小川 葉自由詩1313-3-4
ゴム人形- 灰泥軽茶自由詩4*13-3-4
月夜の寓話- たもつ自由詩413-3-4
コーラの泡が弾けてる- sample自由詩7*13-3-4
北の亡者/Again_2013如月- たま自由詩29*13-3-4
休日の過ごし方_- 服部 剛自由詩4*13-3-3
あちらとこちら_- 服部 剛自由詩4*13-3-3
メトロポリス- 梅昆布茶自由詩21*13-3-3
シャッターチャンス- 夏美かを ...自由詩29*13-3-1
春じゃないかい- 灰泥軽茶自由詩9*13-3-1
遠く美しいものに捧ぐ- 梅昆布茶自由詩22*13-2-28

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