彼はもう夢の描き方を忘れてしまった
自分で生きることを忘れてしまった

流されることの気楽さに慣れてしまった
痛みをまぎらわす悪戯に慣れてしまった

彼はもう夢など描かないと思っていた
 ....
 

なにしろのろわれた生というやつだ

男文化へとへと
君のねーちゃんは
「男だってよ」の電話に
ぎゃんこぎゃんこ泣いたんだぜ
蝉がないてた
ねーちゃんもないて
あんちゃんたちは ....
 
採取した指紋が
すべて蝶になって
飛んでいった
 
鑑識係の実家では
今日も一日中
雨が降ってた
 
妊婦がひとり
味見をしている
長い休みの
か細い台所で
 
何しに来た?
って
ぶっきらぼうに
訊かれて

機械みたいに
サイトシーイング
って応える

観光と書いて
サイトシーイング

笑える

遠い遠いところから
光を観にきま ....
コンタクトレンズを
眼球に沿わせて
違和感のない時間が
つづいています

味方の夏がよく見える
快音の空の
むこうは見えないけれども
あの弁当の中からたくさんの手が食料を求めていた。
僕は肥後刀をとりだして、これを切りおとして、弁当にして食べた。
とてもゆかいになってマンガの主人公みたいに
足を何本にもふやして走り出した!
 ....
雑踏のあちこちに
発生する
ポップな電子音

それぞれの手のひらの中
ぽろぽろと
カラフルな想いをつかまえる

まるでゼリービーンズのよう
人工着色料かけた
ねじれた言葉が小窓にな ....
あのさ
君にはずっと黙っていたんだけど
実はね
僕は土星人と暮らしているんだ
あっ
いつものつまらないジョークなんかじゃないよ
それと
僕はたぶん正気だから心配しないで
えっ
ヒ ....
 色彩アラベスク

黒い空 黄色いライト
オレンジの腕 汗は光る
コンパスはあちこちと動き
ベイジュと紫
赤の縁どり

白い球はくるくると舞い
無花果の実は赤し
オレンジの足は地を ....
 なつの朝に
くりかえしくりかえし
泣きながら、うまれる
声と声と声が
遠くの地球
むこうにしろいくも
横ばいに漂う

 わたしたち
くりかえし生まれて
体操して
朝の匂い
 ....
茶屋に入って
煎茶をすすりながら
巨大な水圧

あぁ
とため息をつくと
どどどどと落ちていく

やあばんつぁん
どっからきたの
山形か。近いね
粒を
クリックすると、水滴

水滴を
クリックすると、水溜り

水溜りを
クリックすると、海

海を
クリックすると、海にいた魚

魚を
クリックすると、鱗

鱗を
 ....
失われるものなど
なかったかのように、ここ
では
きみに
味方するものはなく、ただ
運ばれていくためだけの時間のみ
が残されて
いる、途切れて
いる、失われるということ
自体 ....
夏の青空にサナトリウムの白い壁が
セラミックナイフのように突き刺さる
静脈に流れる爽やかな風を感じるように
鉄格子の越しのひこうき雲は流れて
エアコンの室外機からの水溜まりに太陽が
反射して ....
玉川のほとりで
豪華客船が座礁し、
1組のカップルが愛をささやきながら、
女のほうは沈んでいった。
深さ50センチの川で なぜ


長らく疑問だったが、
僕は今日職安にいった。
ドラ ....
新聞屋が朝刊を持ってきたけれど
鳥がやってこない
鳥がおりてこない
待っているのに

{ルビ魂=たま}呼ばいのやりかたがわからない
どううたったらいいのかわからない
岸の向こうには駅があ ....
 
馬にまたがって
本を閉じる
栞をはさむのを忘れたまま

目の前が揺れてる
馬とともに
風とともに
新しい物語がはじまる

馬をおりると
手料理の皿を持ってる
あなたが
あ ....
一日の仕事を終えて 
家の玄関に入り 
靴のつまさきを揃えて置く 

また新しい陽は昇り 
玄関を開いた道に 
うっすら滲む 
涙の跡を辿ってゆけば 

渇いたところで誰かを 
今 ....
空の高さに
かなうはずもないぼくは
ちいさな背中を
恥じらって

その、
重みに沈みこむ



けれど、きみは

願いごとを
ていねいに隠してみせるから

ぼくは ....
僕のトラックにはいつもたんすが乗っている。たんすの中の
しょぼい引き出しの中に、いつも暗闇が入ってる。

鋪装されてない道路を走ることが多いので、
トラックがガタガタ揺れると、たんすもガタガタ ....
午後からは雨がやんだ

小鳥のさえずりを聴き
その翼を懐かしく思う

雨上がりの空に架かる
あの虹の向こう側には
僕の両親が住んでいる

会いに行く途中の道で
水たまりで溺れる魚が ....
{画像=080907104708.jpg}


夏休みにはいつも母の実家に帰って、
おばあちゃんのおとぎ話を聞いた。
従兄弟達と一緒に横になって
おきまりの昔話を聞いた。
遠くに盆踊りの ....
今日は始めてのインターネット
僕は少し舞い上がっていた
期待と不安のなかでパソコンが
回転音とともに起動していく

マウスを上手く操れるだろうか
兄の話では乗り回すのに
時間がかかる生き ....
日めくりカレンダーを
まとめて捲るように過ぎる
感傷さえ許されぬ日々
疲れた旅人の
マッチ棒のような細い足
先を急ぐ大きな目
アリのように小さく
ゾウのように大きく
い ....
 
まだ幼い車掌の
ポケットの中で
紙の羊は
長く生きられない

かつては命の一部として
穏やかな日の光を
浴びていた気もするけれど

めー、と
ひとつ小さく鳴いて
もう誰に
 ....
{画像=080808002132.jpg}

朝の路地を職場へ急ぐ早歩きの足元
細い暗渠のコンクリートの隙間から
若草色のトゲ玉がコロンと生えている

思わず足を止めて眺めてしまう
無彩 ....
りんごの木の下で
静かにさよならがバイバイしていた

りんごの木の下で
れいぞう庫を不法投棄する
落ちたりんごが冷えるように

お前はアップルツリー酸素を吐き出す
爆竹を鳴らしても気付 ....
 
雷が ガリガリと鳴って
コップを グニグニと 洗ったので
菜の花を 見に行ったのだった
ねえ 菜の花を 見たこと ある
たくさんの 菜の花よ
いちめんの 菜の花よ
歌にも あるのよ
 ....
ブラシに絡みつく抜け毛と空っぽのペットボトル
切れた糸がぶら下がった窓べで
一心に爪を縫う


板に書かれた言葉は私
縫いとめられた糸は黒々と指と指をつなげて
道を通り過ぎてい ....
 
金魚だった
時の記憶がよみがえる
透明な水の中で
息をしながら
その向こうに
白い建物が見える
人だった
時の記憶がよみがえる
わたしは今
どちらなのかわからない
夢 ....
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