手の子どもが
粘土をこねている
いくらこねても
粘土は粘土の形にしかならない
粘土を裏返してみる
にぎやかで美しい色の都会が現れる
足の子どもは
都会に行きたがる
昨日草む ....
部屋にぽつんと一人
歩き始めるための外出をするには
外の空気は不当に暑い。

アスファルトの上で血液が沸騰する
サニーサイドアップをアスファルトで、
だが、外出のための条件は整った。

 ....
合歓(ねむ)の木の上で眠りをむさぼる不らちな内臓
不透明な猫が目覚めたところだ
今そこにいた所に白っぽい魂を残して
静かにとなりの木に移る

走り去る猫
睾丸は膨らみ過ぎて目玉と区別がつか ....
空色から生まれた風が、
少しの遠回りをして やってきて
季節の話をしてくれる

静寂に波打つ風紋の砂の褥

焼けた肌は、夏を貧欲にむさぼり
求めるそれを手にするまで けして 止めようとし ....
重心をほんの少しずらせば
スローモーションに身体は傾き
世界はするりとひっくり返る


そのままで
そのままでいて
頭の上に足をつけたきみが見えるよ


わたしたちが歩く世界は
 ....
 あるところに、ある森に、ある森のちょっと原っぱになったところに、ある森のちょっと原っぱになったところのお花がちらちら咲いているところに(そのお花は黄色や白いお花です)、小さな小屋があって、それはクマ ....  
 
軟骨で出来たビルに
バッタが遊びに来ます
電信柱の破片が砕けて
少量の砂になります
 
 
+
 
 
過って網戸に
大きな穴をあけてしまう
その大きな穴から
たく ....
  緑のべ
  胸の静かな鳥、飛んでる  嘴鳴子 (呼びやる、手がさざなみだ)
  ぜんぶがぜんぶ静止画のようにただの一片を切り取った
  狭いから 気をつける  体を食べる線に 付き合う
  ....
ムンとした暑さ
もう4時だとういうのに
熱気が引かない
都会のコンクリート

娘の夏服を買いにいく
まさかの連続定休日

一点買いなのに
レジは長蛇の列

ネットカフェの
パソ ....
固く
手と手を結び合って
地上へと落下していく
ダイビングみたいな
加速度で
八月は
僕らの肌を
隅の隅まで染みわたる

皮肉にも
僕らはさほど一途じゃないし
さほど薄情 ....
朝から
ひぐらしの声が聞こえてきて
やっぱり
帰りたい って
思った


そんな日でも
快速電車は
あの頃のアパートを
速度を上げながら
通り過ぎる


耳を澄ませば
 ....
どうやったら解くことができるのだろう
幾重にも結んだのであろう縄の結び目を
彼は自慢げに僕に見せ付けてくれる
確かに凄いのだろうけれど
同じところを結ぶだけだったら
そんなに難しく ....
 中学の頃科学部に入っていた。十三歳の透き通った体には、夢想によって薄められた血液が集まるための小部屋が必要だったし、十三歳の墜ちてゆく倫理は、それまで入射していた論理の湖から溢れ、また日々を結合させ ....  
 
ふと、わたしは紙になる
紙になったわたしを
見知らぬ女性がか細い指で折る
骨も関節も内臓もない身体を折ることは
とても簡単なことらしい
女性は几帳面に折り目をつけ
やがてわたし ....
 会えてよかったですあなたが遠いところに行ったみたいで淋しかったから一つずつ小さな部屋の窓ガラスが静かに開け放たれていくようなお話かしらあなたがこれからも清潔な歌をうたいますように瑞々しい歌がうたえま ....  地球上のすべてのおともだち
 起きていますか
 これが世界の夜です
 想像しうる限りの細く高い断崖を
 脳の荒ぶる日本海に築いてください
 その先端で風に圧されながら
 体育 ....
わたしは眠る
何処に

毎夜訪れる生贄の儀式
わたしは焼かれて
再生させられているのかもしれない
夢を往復するために
いや
目覚めこそ幻覚
わたしは起きている感触 ....
あなたがいる
汽笛がなって
レモンバアムのかおりがひろがる

わたしはいない
鰹節の振り子のように
首を捜しにでる

あなたとわたしは
しばらくたちどまる群集のどこかで
(それもち ....
虫取りの子たちが
アジサイの茂みに見え隠れする
夢の色を追いかけて

おおきくなってしまった
ぼくは
その動きをなぞることができない
思い出して叫んでみても

ブランコの揺れと ....
お部屋はお気に召しましたか?
お部屋の窓から見える山にはヒグマがおります
わたしどもの誇りとする山々でございます
あの山から流れる川はそれはそれは清らかで
オショロコマはもちろん
イトウも大 ....
じっと見つめると
あなたのようにあまく
とけてゆく夏を

シロップのように
かき氷にかけると
ひんやりつめたい


つまりね。

あなたに向かって
ただ今咲いています
そういうメッセージ
 
 
ジャングルにいます
密林です、どこまでも密林です
密接した林です
密着した林です
林さん、はわたしの母の旧姓です
秘密の林です
緻密な林です
わたしはリンゴをかじってます
 ....
くすりってどんなあじ
才能をくれるくすり
あるはずのないものが見えて
たのしくなってくるくすり
一口ちょうだい
あなたがのんでる青いくすり
赤いのはよくて
青いのはだめなのはなんでなの
 ....
  

水辺のイカロスは
梅雨の数日しか舞うことはない
ただ静かに光りもせずにじっとしていれば
もう少し
例えば
今でも草陰で静かに呼吸をしている
のかもしれない


小惑星にま ....
ゆっくり
ゆっくり廻ってはいるが
いくつもの次元を孕んでは吐く

ぷいと吐かれたものたちは
孕んだ種子をふりかえってみるが
そのうしろでひろがる樹海にたちすくむ
透明なスプーンのようにへ ....
 
 
僕の名前の近くに
誰か立っていた
漢和辞典を忙しそうにめくっていた
若い頃の父だった

僕の名前は祖父がつけてくれた
父はぼくの出産に立ち会わなかった
そういう時代ではなかっ ....
ミンミンと鳴くこともなく
たまたま出会ったセミは
コンクリートの駐車場に
ただ しがみついていた
生きているのか死んでいるのか
さわったら ジ っと鳴いた
逃げることもしないので
ひどく ....
 朝、目覚めると家中クモの巣だらけ、湯気が立っているものもあれば
冷気を発しているものもある。つまり、部屋の中は煙が立ち込めていて、
まともに息も吸えやしない。気が狂いそうだ。おまけに、クモの巣の ....
いいんだ、もういいんだ
これまでのことは
産まれてきて、居場所はなくって
どうしようもない日々ばかり続いて
気がついたら
何処でもないここへと辿りついて
でもいいんだ
次のひかりは見えて ....
男はリカバリされたパソコンをみながら
バックアップの大事さを思い知るはずだったが
じわじわと不機嫌になったあとは
海のとおくに浮かんでいるきもちになった

記憶は記録とおなじなのだが

 ....
あおばさんのおすすめリスト(15345)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
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鉄棒遊び- あ。自由詩16*10-8-5
クマさんのパン屋さんとウサギさん- ふるる散文(批評 ...5*10-8-5
夏は終わる- たもつ自由詩510-8-5
打ちつけられて- 嘉村奈緒自由詩1510-8-5
いいことがなかった日に- 森の猫自由詩6*10-8-5
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その蜩- AB(な ...自由詩610-8-5
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八月の子ども- 橘あまね自由詩21*10-8-2
ペンション・チャンマイロ- 佐々宝砂自由詩110-8-2
ミツバチ- かんな携帯写真+ ...7*10-8-1
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アウストラロピテクス- ピッピ自由詩210-8-1
イカロス- AB(な ...自由詩410-7-31
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名前- たもつ自由詩310-7-31
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辻褄- プテラノ ...自由詩310-7-30
創書日和【離】離床- 大村 浩 ...自由詩8*10-7-30
リカバリ- 乾 加津 ...自由詩3*10-7-30

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