川を見ると飛び込みたい私は終わり、ただそのゆらぎに見習いたい。

褒められて伸びる私は卒業し、缶コーヒーの絵柄が渚カヲルであることに笑う。

着物を着ている今の私では簡単にトイレに行ける ....
桜桃を美味いという人の気が知れない
身が小さい割には種が大きいし
小振りなスモモの甘さしかない
驚くほどに痛みやすくてすぐ腐る

果物屋で売り物にならなくなって
処分に困っていた変色した桜 ....
入場料を奢って貰ってラムバックで吐く

あたしは恐らく悪いことをしたのだろう

入場料まで奢ってもらって夕食まで
あたしは悪いことをしたんだろうラムバックでラムバックでラムバックで吐く

 ....
あなたの揺れる水面が
まるで涙のように見えたので
やさしくなだめたくなりました

あなたは水際にたたずむ
一羽の渡り鳥のようでしたから
どこかへ行ってしまいそうで不安でした

あなたが ....
僕はものごころついたときから
自分によく似た大人を見てきました
それはずっと
父親だと思ってましたが
本当は自分の息子かもしれないと
最近では思うようになっているのでした

息子はまだ ....
 


1/4

あしのした と うなじ と あばら に
くものすがはっているので うごけません
女の子だから くものすを
やぶるようなおいたは いかんのです



1/5
 ....
{画像=080619012728.jpg}
私のテレビは
真空管から宇宙へと通じている。
だから赤と青と黄色の虹が
画面から青空へ架かっている。

そこでは
虚像こそが実体を有し、
存 ....
一面の草むらから、湧きあがる青い空。
向き合うわたしの窓は、青い空をもたない。
手にした一枚の写真を見て、
水を得た魚のように泳いだ海は、
黄ばんだ家族の笑 ....
  私がこの世に産声をあげたのは、一体何故
 であろうか?・・・十代の頃からその問は、
 胸中に芽生えた。あの頃、私の心の土壌に顔
 を出した芽は、現在三十歳を過ぎた私の心の
 土壌深くに根を ....
真夜中
港まで自転車で走る
橙のあかりが点々と
その下に一人
また一人と
釣り人が並んでる

釣れますか
聞いても誰もこたえない
みな透明だから
二人乗りしてきた友人も
いつのま ....
いつまでも続くような 
ひとりの加速道路を 
たらたらと運転しては 
サイドミラーをびびって覗き 
High Wayに入れなかった 

もし勝負の分かれ目があるなら 
合流前の加速時に  ....
とある町に喋る猫がいた
人間の言葉を流暢に喋ることが出来た
人間の言葉を理解することも出来たので
世渡りがとても上手だった

人間はみな猫に優しくしてくれた
ただ言葉を喋れるとい ....
食器を洗う熱湯
湯気、水流弾ける音を
換気扇が吸い上げていく

じゃばざ
じゃばばばビタばば
つるるろるうう

きゅんと蛇口を締めて
前掛けを擦り上げるように
手の水分を拭き取る
 ....
綿ぼこりが部屋の片隅で
クルクルと回っている
小さなつむじ風が
部屋の中で起こっている

ふたつ、みっつ、
意志を持って踊るように
寄り添ってクルクルと回る


部屋に吹き込む風が ....
重たい言葉を呟きながら
折った鶴はくずれた格好でした
尾なのか頭なのかわからない
二本のツノは怒っていました

指がふるえて
上手に折れないのですから仕方ありません
せめて淋しくないよう ....
みんなでつくりあげることが
たいせつなんだよ
それは間違いない
のだろうけど
花壇の外れの
ハルジオン
の小さな花の前で
シジミ達が順番待ちしている
その風景もまた真実なんだろう
 ....
初夏の雨にけむり
辻褄の合わぬ体温が
濡れたシャツから匂い立つ
傘を持たない二人が
軒下で身を寄せ合い
普段なら持ち合わせない
自意識を
濃くしてしまう
今日みたいな雨を
六月の盲目 ....
もう ラヴソングも描けないのさ
日の入りが終わった天空の
マゼンタがきれいでね
良い絵が描けた後の
水入れみたいでね
そんなことを伝える人も居ないのさ

眼球の奥でつくられる
とろんと ....
朝早くから草刈に呼ばれた
今日は僕の卒業式なのに

学校前の畦道は背丈ほどある植物が生い茂り
車で左折することさえままならない状態だった

僕は見るからにやる気のなさそうな
い ....
そう 光の紋、水の模様が
見たかった

ゆらぐ 光の縞に 体を潜めて
水の色 雲の陰

私のゆがみ
私のまるみ
私のいびつさ

けれど、実は 私も水
息を呑んで光を泳ぐと
実は ....
長いこと 時間はたった


ずいぶんと 睫毛も 声も 痩せてしまったね、と笑う

それすらも

全部両手で抱えて持ってゆきたい 日常の風景のひとつだった



おぼつかない足取り ....
きゃはきゃは と小さな笑い声がした
留守番をしている日曜日
レースのカーテン越しにガムシロップのような
とろりとした陽光が射していた

読んでいた本を伏せて
誰もいないひんやりとした畳を這 ....
火のみ
火のまま
始原と同じ勢いで
燃え続けている

口は知ることにより変わってしまったから
音の響きに意味を持たせてしまう
愛しさも
熱情も
それらしくまとわせてしまう

無邪 ....
あれは確か午前四時ぐらいだっただろうか
明け方急に目が覚めたせいか
喉が渇いていたので冷蔵庫へ直行した
しかし半分寝呆けていたので
ペットボトルと焼肉のタレを間違えて
思いきり飲み ....
わたしのははは
おうたをうたいます
ねるまえにかならず
 いいこ いいこよ ねんねしな

わたしはめをとじて
すぅすぅこきゅうします
はやくおうたをとめて
 かわいこ かわいこ ねんね ....
蝉の抜け殻を
村で一番集めていた村長が死んだ
彼の亡骸は
蝉の抜け殻に埋められるようにして
荼毘に付された

それがみんな燃え終わる前に
新しい村長がやって来た
新しい村長は口ひげを生 ....
見慣れた景色
窓の外

あの家の屋根から
少しだけ頭を出していた木も
過ぎ行く歳月を知らせるかのように
大きくなった


風のある日は
大きくうねり

晴れた日は
緑を激しく ....
 


1ミリ2ミリを計るではないが
確かに
傾いていく肩だ

 さっき歩いた道はもう充分だし
 もう通んなくてイインだヨイインだヨ
 
リズミカルに弾いてみせて
わたしを追い抜 ....
伊栖郡の話なら法月君に聞いた。◆ナニ伊栖郡は太平洋沿岸に位置する極当たり前の田舎であつて、とりたてて特徴が有る訳でない。只伊栖之湖という稍々大きめの塩水湖が一つあり、湖の周りには柞が沢山茂つてゐる。柞 .... 半世紀いきながらえた海猫の、オペラ調の鳴き声。
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