明日をうたがい おそれながら
大審問の つらい夢からさめる
また朝の
灼金のひかりのなかに立ち
荒野のひつじのむれを見る 
闇をひと掴みポケットに突っ込んで、
土砂降りの雨の中をまるで海賊のように歩く。

薄汚れた日焼けの痕。
擦り減ったビーチサンダル。

おまえが好きな八月は過ぎ、
鼻唄まじりの季節は幕を下 ....
単純にいえば
どこまでも言葉なんだ

言葉は嘘で出来ている
嘘でしかいえないほんとうがある
そんで言葉がでなくなるような
舌が癌で侵されている妄想に何年も悩んだ

私も言葉で
いつも ....
むかしがありました
むかしはいつまでも待っておりました
風は砂時計のように
失ったものをひっくり返し
また失いはじめるのでした

たった一本の
傾いた光の下で
自分を整理整頓したりする ....
ときどき
取られたような気持ちになって
「わたしを返して」

思う
または
「わたしを帰して」
かな
机が坂を滑り落ちる
その形状を保ちながら
机が坂を滑り落ちていく
誰に目視されることもなく
他に滑り落ちるもののない坂を
机が机として滑り落ちていくのだ
ああ素晴らしき滑走!
け ....
あなたに会えないと
悲しくて
あなたに会えた日は
うれしくて
こんなに好きで
でも愛されていない
いつもいつも
考えているのはわたしだけで
たまにやってくるあなたを待って
日々は過ぎ ....
ふと遠いところへ行きたくなる

通過電車に手をのばせば届きそうで届かない
本気で身を乗り出すと本当に連れ去られてしまうから
「危険ですから、黄色い線の内側までお下がりください」
というアナウ ....
ざっぱーんとコンクリの上に金魚鉢 ぜんぶぜんぶ流してしまえ



ぱくぱくと撥ねる蹴る飛ぶ何を待つ 君の意思ではどうにもならない



じりじりと焼けつくものは太陽と 見まがう誰か ....
高校二年生の冬、谷川岳で幼馴染が遭難した。きっと、眠っちゃいけないと眠っちゃいけないと思っていただろう。その日の朝刊で捜索が打ち切られたことを知った。

初恋の人は学校を辞めて谷川岳に彼を探しに行 ....
曇って
見えない夕陽を
さがしていると
さびしかった時間が
今と重なる

ひんやりとした母の顔
ギザギザにみえて
夕陽道を歩いている
学校の校庭は
黄色い砂漠
ひとり歩く
重い ....
この夕くれのひかりのなかに
ぼくはぼくをみうしなったりするだろう
そらの彼方のやさしいもの音よ
秋の風にさえぼくはこころを揺らしたりする

ぼくのであったものごとの全てに
ぼくは話しかけた ....
種子が私を追い越そうとしている
それはとても嫌なことなので
速度を上げる
と、背が少し伸びる
冬に逝った人の名を
夏の終わりになって
帳面に書き足す
遠くが見えるということは
かわ ....
ふかい
とてもふかいいど
について
あなたはねっしんにかたった
あかりでてらしても
みずがあるのかどうかすら
けんとうもつかなくてね
みぶりてぶりで
せつめいしてくれた
おおきな ....
夜明けまえ、
廃止された鉄道分岐点で
ぼくは枯れ枝を燃やした。
低空によどむ雲、その裂け目に
うすい煙の筋が消えていった。


正午まえから雨。
うす暗い昼のあいまにぼくはウィスキーを ....
さいころで赤い数字を出し続け越後湯沢へファンタジアだよ

鉄道の速さでビール飲んでます 君と同じの胸焼けしたい

体表に雪をひとひら身につけて魚は出逢う 生臭くない

子供だった君は縄跳び ....
ちからのかぎり
なやんで ないて
さけんで たたかい
やぶれさった すがたのまま
なつがおわるまで たっている
夕暮れ時になると性懲りも無く
鐘が鳴ります
残された残響があちらこちらへと
物寂しさ残して消えていきます

起きてから寝るまでのほとんどを小さな工場で過ごし
私は随分と前に考えるこ ....
わたしの身体は三日月の野原です
このなだらかなカーブは
どのみち受け入れるための
情報を得る手段であり
触角のようなものです
屹立と振動が描く
幾重にも連なる波状のはしっこを
数千億もあ ....
幸せな手ほどき 幸せなあなたの
春の手ほどき


日当たりの良い場所で発芽した幼子たちが
小さな口を尖らせて
黄色い山火事を起こします
霧散した空気があらゆる涙袋を膨らます
それは ....
詩が生まれた
あなたはどこから来たのでしょう
あなたに辿り着くまでに、
どれだけの根を共にしてきたのでしょう
たくさんの親指に包まれながら
あなたは産声を揚げたのです

この世に生まれた ....
いきなり走り出した。
何かに急き立てられ、
何かの使命を感じたように
走り出した。

口は一文字、
歯をくいしばり、
鼻ん穴 おっぴろげて、
目をつり上げて、
走った、
走った、
 ....
自転車置き場の
かたすみで

セミたちが吹きだまる

かさかさと
枯葉のように転がって

閉じない瞳で空を見る


川沿いの
桜並木が手を振った

親猫は
いぶかる子猫を ....
未だ硬い、既に確かな
夏でもない、秋でもない、果実で
深緑は
瀕死であることを理解している


見上げれば、ひとつの一秒が
高速で遠のいてゆく
わたしは、何に対しても連 ....
死んでる玉の輿
混んでる下の島
タコの死んでる島
貯まる電子残し
楽しんで締まる子
(削除)の汁出たし
独楽の四肢弛んで
汁粉飲んでました
また出るこの紳士
頼んで困る獅子
この丸 ....
ひぐらし
ヒグラシ

日暮
日暮らし
の声を聞くと死にたくなるのは
僕だけ何でしょうか?
あなたの温かみと重みが
わたしの存在に加えられる
その重みで
わたしは少し沈む
ほんの少し
沈む、あなたのわからない程度に

支える四本の脚
と呼ばれている、それは
わたしの言葉
 ....
街の中で

伝説の少女は
鴎と一緒に銅像となって
海を見つめている


その光景は
通り過ぎた夢のようにも見えた


今度同じ夢に会ったら
きちんと名前を付けて


 ....
おなかをかいている
ふところに
つもる
きのうがある
きのうはいぬと
あそんでいた

みつけていく
きずあと
いつも
こころのなかの
おじさんに
おこられているかんじ
のうの ....
なんとなく気分のいい日には

枝を揺らす風だとか
キラキラした川面だとかを
鼻歌にして口ずさむ

そうやって

枝を揺らす風はやさしいなぁ
キラキラした川面はきれいだなぁ  ....
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