檻の中には
消しゴムがひとつあった
動かなかった
夜行性
と書かれていた
夜まで待ちたい
君は言ったけれど
その前に
閉園時間になってしまった
帰り道、赤信号で止まった
右左よ ....
浮かび血 筋の
動静見つめた
きっと 水平の遥か
訊かれた セイレン
笑いながら 潜る
気付かれた 痙攣
目に宿る痛みに
幾日後かの陸地
埋められてゆく 
砂地の中に 明日 遠く
 ....
雪が
雪が降ってきましたよ

小さく細く
灰色から

小さな
あの小さな私は
夜と泣いていたんです 夜と

大きくしゃくり上げても
夜に飲み込まれるみたいです

雪は
夜に ....
水面に浮かぶ頭部が一つ
どっかで見たなと思ったら
あんたの首に乗ってたやつだ

森に潜む首三つ
どっかで撫でたと思ったら
あんたの種で産んだ子だ

ろくな人生歩めない
 ....
夜が更けていきますね
送電線を伝わって
ふらりふらりと麦畑を行けば
ほら
電線が囁いている
星屑をまとった天使たちが
口笛を吹きながら散歩しているんだ

軍用ブルドーザーに破壊されたガ ....
白い海触崖の上
見渡す限りさえぎるもののない
広大な草原の真中にいて
両手を広げ
はたはたと
羽ばたく鳥のまねをしてみたり
帆のように風をはらみ
さらに白い空の彼方へと
消え入りたいと ....
ひまわりが枯れて
バラが枯れて
チューリップがこぼれて
シベリアだけがまだ 
咲き誇っている

切られた花の優しさしか
あげられません
あげたくても
あげられません
 ....
イイイイイイイイイイイイイ

大丈夫ずっと元気でいられる方法はある
大きく!大きく!大きく!

イイイイイイイイイイイイイ

脳天から左右に割れるよ
口の周り涎だらけになるよ
大丈夫 ....
おかもと君は
わたしの初めての人に
なってもいいと思ってたのに
夢ばかり語って
てんこーして行ってしまった
手紙を書くよと言ったきり
年賀状もこなかった

おかもと君の夢は
とほうも ....

夕暮れの遠くに霞む
四台のクレーン車は
輪を描くように向かい合って
なんだか
太古の昔に滅んだ恐竜の
弔いをしているように見える


朝に洗濯物を干す母親は
太陽に両腕を広げ ....
{ルビ梔子=くちなし}の満開の下へは
決して近寄ってはいけない



『クチナシの木の満開の下』




子が出来ぬ
という理由で離縁された女は
梔子の花しか食べられなくなった ....
二百年後のページ
アルミニウムの鈍い光
目が焼ける
エントランスに自生する
ゼラニウムを空に帰そうと
老婆達がダンス
吹き抜けの三階から
あなたが呼んでいる

誰もが黙っていられない ....
空を揺らす鳴き声で
集まる黒い影に曲がる
夜は満開の花ばかりになる枝の拒絶も
なかったことにしてください
ささやかな群れでも 追われていく高さ
根こそぎの木の道連れた土が
染みこもうとする ....
お嬢様、今は寒う御座いますが。
雪虫舞う空は御納戸色で御座いますが。
お顔をお上げ為さいませ、
やがては春が来ましょうとも。

お嬢様の指の白いことと申しましたら。
全く蝋燭の様で御座いま ....
 疲れた身体を横たえて
 ひっそり眠る午後の一時
 モノクロームの夢の後
 窓辺に花が覗いてた
 ここは僕のオアシス
 すべての道に繋がる入り口
 生きてるという勲章を誇りに
 明日 ....
お弁当のみどりの葉っぱの
その嘘が好きだ

あなたの
じゃあまたね、に
どこか似ている

タコちゃんウインナーが
好きらしい
そんなあなたの

横顔をじっと見る

あなたに足 ....
みちてゆく時にかけていくかたち

目もあわせられない圧倒的光量が
静謐な夜をペリペリと剥がすと
空が蒼く、色づいていく

日常の目紛しさに溺れそうになりながら
ビルの谷間を靴の音を響 ....
一晩中齧り続けていたんだろう
プラスチックの値札にたくさんつけられた
君の歯型

僕は茹でたカニをリュックにつめながら
君に謝る言葉を考えてる

遠く列の先では
レジ係の人が自分の仕事 ....
選挙戦海の向こうの子供らの運命握るネクタイの色

絶望も希望もぜんぶ受け入れて爆発しながら鼓動する国

武器を売るために育てたフセインを育ちすぎたと殺すアメリカ

テロよりも犠牲者増えた戦 ....
つかのまに慣れてしまう
なんて
できないようだ
日は少しずつ延びてゆき
僕等の時代はぼやけてゆく

時折
君の手を引きながら思う
遠くの空の下の世界を
ひとつに繋がっているは ....
戦士が魔法を使えないのは
拳に力を注いだからで
肉弾戦における破壊力は
他の者の追随を許さない

魔法使いの力が弱いのは
勉強に時間を費やしたからで
防御力の高い魔物も
強力な呪文で一 ....
{引用=






それは
おーとくちゅーるみたいに
ぼくの手に
ぴったりだった

おずおずとさしだされた
きみの手は









友達ってほどじゃない
それくらいの知り合いの
彼氏と知り合いになってしまった
彼女を知り合いだと
言いそびれた
ヤバイと思ったのは
見た目がタイプだったから
小柄な体のバンドマンで
ギ ....
改札口の向こうで
ピアノに蟻が集っている
きっと甘いんだろう

ハモニカを忘れてきた駅員が
時刻表に小さな落書をする
間もなく秋が来るのに
量が足りてないのだ

まだ君と僕とが出 ....
時に逆らって
時計を上下逆さにしてみた
秒針の動きは変わらないので
結局
今日の予定が頭の中を過ぎてゆく

時に逆らって
時計を裏返してみた
時を見ることはできないので
結局
次の ....
合掌をしていただきます
生きるために
その命をいただきます
博愛主義でも
食べなければならないのです

わたしの肉じゃがは
一年前とはくらべものにならないくらいに
旨くな ....
幼い頃に広かった幼稚園の庭。大人になって訪れると
不思議なほど狭くなっていた。密かに憧れていた保母
さんは、ふたりめの赤ちゃんをだっこして。お腹の太
ったおばちゃんになっていた。 

年を重 ....
それって秘密だよ
思わせぶりに微笑んだ
あなた
ドラえもんじゃないくせに
ポケットから何やら取り出しては
桜の木に振りまきはじめ
(まだまだ寒いよと眠ったままなのに
まだかまだかと貧乏揺 ....
子供の頃
僕の住んでいる街に薄汚い工業都市だったけど
老舗のデパートが一軒だけあって
母に連れられて買い物をした後で
いつも階段の下の小さなフロアーにある
赤い看板のスタンドに立ち寄るのが
 ....
お日様にたっぷり干した
ふかふかのお布団くらいの
ホットケーキを焼いて
十匹の虎が走り回ったくらいの
たっぷりのバターをのっけて
お風呂に張ったくらいの
たっぷりのはちみつをかけて
いち ....
あおばさんのおすすめリスト(15345)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
制度(動物園の帰り)- たもつ自由詩1607-1-18
身体から飛び立つ鳥- 及川三貴自由詩3*07-1-18
夜、雪に、- ふく自由詩5*07-1-18
極楽浄土へ、いざゆかん- なかがわ ...自由詩2*07-1-18
旅の終わりに- ダーザイ ...自由詩52*07-1-17
路傍で- ダーザイ ...自由詩22*07-1-17
シベリア- 水在らあ ...自由詩39*07-1-17
イイイイイイイイイイイイイ- チアーヌ自由詩407-1-17
おかもと君の夢- ふぁんバ ...自由詩35+*07-1-16
祈りに関する情景- 吉田ぐん ...自由詩19+07-1-16
クチナシの木の満開の下- 蒸発王自由詩11*07-1-15
もう眠った?- 及川三貴自由詩4*07-1-15
- 佩慈の工 ...自由詩607-1-15
人皆若狂- 佐々宝砂自由詩5*07-1-15
モノクロームの夢の後- 山崎 風 ...自由詩1207-1-14
ピクニック- umineko自由詩7*07-1-14
*昼の月*- かおる自由詩11*07-1-14
制度(スーパーマーケット)- たもつ自由詩707-1-14
アメリカ- chica短歌7*07-1-14
小春日和- AB(な ...未詩・独白507-1-14
RPG- 1486 106自由詩9*07-1-13
モード- 青色銀河 ...未詩・独白2*07-1-13
知り合いの彼氏- チアーヌ自由詩607-1-13
制度(駅の周辺)- たもつ自由詩1707-1-13
時に逆らって- ぽえむ君自由詩22*07-1-13
肉じゃが- 小原あき自由詩19*07-1-13
遠い鐘音- 服部 剛自由詩13*07-1-13
さくら- 恋月 ぴ ...自由詩43*07-1-13
もう一度だけだべてみたいあのホットケーキー- ジム・プ ...自由詩6*07-1-12
ホットケーキにはちみついっぱい- ふぁんバ ...自由詩14*07-1-12

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