机の上のオレンジ達は 
傾いた皿に身を寄せあい 
なんだかとても、楽しそう 

(日常が、ちょっとずらした視野になる 
 そんな軽みに、立ってみたい    )

いくつもの小さい太陽達は ....
 
 
テーブルの下に
豆腐が落ちていた 
原形がわからないくらいに 
ぐちゃぐちゃに崩れていた 
世を儚んで
飛び降りたのだ
窓を開ける
初夏の風が吹いて
部屋の中を涼しくする
 ....
空っぽの楽しみを
考えて 見る

何色の 液体を
注ごうか
創造するんだ

透明は 
立派な色だと知って
愕然としたこと
覚えてる

マキノの飴は
全て オブラートに
包ま ....
誰が来るというのだろう
誰か来るとでもいうのか
夜の街角で人を待つ

そうじゃない
僕は君が来るのを待っている
君が僕を呼んだのだから

夜の街角で人を待つ
街灯もない街道の端
手 ....
かろやかな韻を踏んで彼女はやって来る
きせつのすべてを引き連れて
草原や潅木の露をあつめたりミツバチたちと
あかしやのはちみつをつくるんだとか

神殿の壁はまだひんやりとして小さな蛇がやすん ....
思い出の 場所と人を
塗り替えるのには
時間が要るね

例えば 誰かに
慰められても
自分の 気持ちが
落ち着かないと

本当の意味での 平穏は
訪れないから

行きたくない場 ....
愛するものに あらんかぎりの表現をあたえるために
図書館はある

道の途中で
トンビがピープルって 巻き舌ぎみに 私を呼ぶ


鳥に言われるまでもなく 私は人間さ
書物のよさ ....
まぶたを 閉じれば 海は すぐそこ
関門海峡の潮の音

あっちのほうが長門そどな
長門には 鯨さんのお墓があるそどな
おおけな鯨のちいさな墓に 南無阿弥陀仏を奉じると
波をみな飲み込んでき ....
細かいチーズと聞いて
一番 初めに 何が 見えるかな

最初に 思い浮かべる 形は?

鰹節風味の 紗状の
繊細な 千切りリボン
紙吹雪 霧雨

鼻を 掠める 香りは?
 ....
君は踊る
薔薇を 菫を 雛菊を踊る
揚羽蝶を踊る
木洩れ日を 気ままな風を踊る

君は踊る
虹を 青ざめた夜明けを 葡萄色の黄昏を踊る
波を 湧きあがる雲を 嵐を踊る

君は踊る
 ....
黄金の街を走っていた
朝靄の薄い空虚を吐き出しながら
黄金のメッキに塗り潰された鳥たちが
高速回転しながら
物凄い速さで
垂直降下し
渇いた微粒状の粘膜を切り裂いている
街の ....
{画像=120523013143.jpg}


いつも何かが足りない気がする
いつも何か一言いい足りない
いつも何かを忘れている
いつも何か遅れている気がする


忘れてしまったもの ....
 
迷うたら負けやと、きつい一言

今でもうちのお守り

そんなあんたは迷わずどっか行ってもうたけど



 
 
日食グラス
買わなきゃなあって思いながら
あっという間に金環日食前日
急いで探してもどこも売り切れで
 
日食グラス以外で
観察する方法はないかと
色々試した結果
大根おろしならぬ日食おろしが
出 ....
さて、正面には
丸い机
中央の
銀皿にもられた
艶やかな葡萄と
止まったままの砂時計
どこからか
聞こえてくる通奏低音が
生きものたちの
瞼に影を落として、

りりり、と
電話 ....
鉱石は女のなかに
いくつもの錠剤と
かすかな焼け野はらの香り
それと、ちいさな紙切れは
緑がかった鉱石を仄かに
ひらめかせては
夜という夜のあとに
必ず差し込まれる朝
その尻尾にぶらさ ....
今日の朝
街並みは少々異様な光景で
路上に色眼鏡とカメラを片手に持つ人々

刻一刻と薄暗くなってゆく
視線は月と太陽の重なりへ向けられている
金環日蝕

昨日からテレビで見ているから
 ....
ある夜の夢の中
ぼくは一つの素晴らしい言葉を吹いた

それは宝石にたとえるならダイアモンドのようで
気分にたとえるならすがすがしい朝の目覚めで
まだ眠ってるどこかが新しく生まれたようだった
 ....
 
 
明方の台所で
豆腐がひとり
脱皮をしていた
家の者を起こさなように
静かに皮を脱いでいた

すべてを終えると
皮を丁寧に畳み
生ごみのところに捨て
冷蔵庫に入った

 ....
一日の終わりに
脱いだ
ぬけがらが
いくつか並んでいる

命がけで
脱いだわりに
その佇まいは
くしゃみ
ひとつほどの
可笑しさを漂わせている

上手に脱いだ
ぬけがらは
 ....
感情や感性の揺れ とは

どこから来るのだろう

恋はするものではなく
落ちるものだという


それに似た感覚

視覚から入った言葉は
意思を持った生き物のように

あた ....
送ったダケで
私の 唇を
潤しては くれない
ダダ茶豆
それは
ただの 茶豆

茶豆って ナンデスカ
まだ 頭の中
くるくる くるくる
何となく 知っている 感覚を
拾い集めて
 ....
{画像=120514020301.jpg}



幼い日
五月五日
かしわもちが右手の親指にからみつく
ふわふわした髪
大きな耳
口元に大きなえくぼがあった
一瞬の喜び
木の床に ....
くるくる回る
夢は
メリーゴーランド

いつだったか
そう言って
笑ったね

メビウスリボン
ひねるだけなのに
何だか とっておきの
魔法 使った 気分で

ひねりが 必 ....
季節の変わり目に窓の外を眺めている。
外は雨 外出

細い両目から差し込む光の筋
不足するイメージの光量
暗い頭蓋骨の内部を照らす
プラネタリュームは暗く
毛穴ほどの大きさの星の光のみ
 ....
 
 
野原に自転車が倒れていた
車輪が外れていたので
持っていたアイロンで
直すことにした
うまく直せないでいると
両親と兄がやってきた
みんなアイロンを持っていた
あれこれしてい ....
白い 陶器のような
冬季には 思い出せるような

鬣を 尻尾にまとう
オコジョのような
そんな パッパカさんが

走りたいと 嘆きながら
地下で 静かに 休んでる

其処には 緑の ....
母のおむつと尿漏れパッドを買う
要介護度3でデイサービスと訪問介護で
助けてもらっている

食べ物にたいする執着がつよくなっているようだ
それが生きるということなのかもしれない

子供た ....
わしは実は ふたごだったと聞かされた日
そして わしのふたごの兄貴だった人は生後まもなく死んだのだと聞かされた日
ねぇちゃんと グリコを分けて食べるように わたされた
ねぇちゃんに 言うた
「 ....
{画像=120506235631.jpg}


きらきら光る
硝子の破片
きらきら光る
小川のせせらぎ


寂しく独りで
光っている


きらきら
きらきら
光っている
 ....
あおばさんのおすすめリスト(15345)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
太陽のうたーセザンヌ展にてー_- 服部 剛自由詩512-5-28
厚揚げ- たもつ自由詩1212-5-28
マキノ式飴- 藤鈴呼自由詩2*12-5-28
夜の街角で人を待つ- kauz ...自由詩3*12-5-27
彼女- 梅昆布茶自由詩1212-5-27
簡易ジョーロ- 藤鈴呼自由詩3*12-5-27
難破する図書館- るるりら自由詩31*12-5-25
鯨の民- るるりら自由詩20*12-5-25
細かなチーズの独り言- 藤鈴呼自由詩2*12-5-24
踊るひとのための連祷- 塔野夏子自由詩23*12-5-23
彼我- takano自由詩3+*12-5-23
雲が流れていくよ- beebee自由詩2812-5-23
お守り- 殿上 童自由詩24*12-5-23
日食おろし- 次元☆★携帯写真+ ...8*12-5-22
水晶- yuko自由詩712-5-22
Flower_adjustments- 水町綜助自由詩8*12-5-22
木漏れ日を見ていた- ちゃむ自由詩612-5-21
「夢落ち」- ベンジャ ...自由詩712-5-21
冷奴- たもつ自由詩1312-5-21
ぬけがら- そらの珊 ...自由詩20*12-5-18
感覚- 森の猫自由詩13*12-5-16
ダダ茶豆- 藤鈴呼自由詩4*12-5-16
参観日_/_幼稚園の記憶- beebee自由詩26+*12-5-14
メビウスリボン- 藤鈴呼自由詩2*12-5-12
退屈な自我- ……とあ ...自由詩11*12-5-11
蜜柑- たもつ自由詩1112-5-10
青翡翠- 藤鈴呼自由詩2*12-5-9
買い物- 梅昆布茶自由詩2412-5-8
グリコのおまけ- るるりら自由詩25*12-5-7
硝子の破片_/_きらきら光る- beebee自由詩25*12-5-6

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