まだ幻になるには早すぎる夏

したたる汗を拭きながら
影を引きずってみる

昼下がり
気がつけば青信号は点滅し
横断歩道は白くアスファルトを削っている

そしてゆらりと
行き過ぎる ....
夕寝から覚めて仰ぐや宵の月

兎と見ゆる愛でていとしき


君と居た夏のあの日や砂粒と

はらり揺らいで零れて落 ....
”管制塔
 管制塔
 
 わたし、もう大人です”


インカムをつけた父親たちの
腕組みと低調な呼吸音
誰かが返答をしなければならないが
彼らは呆然という姿勢で腰掛けたまま
 ....
汗染みだらけの帽子を目深に被って
叩きつけるような陽射しの中
スーツ姿のサラリーマンの流れに逆らうように
足早に歩くあなたを見かけました
頬には汗が幾筋も流れ
まるで涙のように見えました
 ....
ベランダにおいてあるトロイは
食器棚の形をしている
ガラスがはめ込まれ
割と質の良い木材が使われていて
中には食器が入っている
その食器はぜんぶニセモノ
ニセモノだけどウエッジウッドにしか ....
発泡スチロールの上にカニの羅列
軽ゆでされた朱色の甲羅
白い皮膜に覆われた瞳
蛍光灯が囁きかけても光映さず

真ん中の一匹が買い物客に浚われる
手足は凍り無抵抗
投げ込まれるかごの奥
 ....
早朝、大阪へ帰る友達を見送った後
まだ静かな町のドトール
似合わない主婦が一人
普通にゴンチチとかせつなくて
カフェラテも苦い

友達の後姿、自分と重なって
今年の夏さようなら
確信ゆ ....
君は芝生の上でバランスを取る。


一糸まとわぬ露わな姿で
豊かな乳房を宙へ向けて解放つ。


日差しは、もう秋の方に傾き加減で
夏の終わりを告げている。


時代の息吹を君は背 ....
あいつらの
最後のライブのDVDを
いまだに観ることができない

封も切らないまま
CDといっしょに
ラックに並んでいる

もう
とっくに終わってるってことは
知ってるけど

 ....
{引用=エレクトラ、たったひとつの恋なのに琥珀の瞳に総てを凍らせ}



{引用=041:迷}
「迷ったら、やめる」家訓の中ひとりメビウスの輪を愛する小娘


{引用=042:官僚}
 ....
晩ご飯を食べようと牛丼屋のドアを開くと
レジの横で店長のおばちゃんが
「生活の重荷」を背負うように細身の背中を{ルビ屈=かが}め
書類を{ルビ睨=にら}み何かを書き込んでいた

厨房では新入 ....
 ベートーヴェンのピアノソナタ第8番『悲愴』の第2楽章がピアノ三重奏によって奏でられるうちに、静かに下手にひとりの男が現われる。やがて上手からもひとりの女が現われる。そうして次々と現われた登場人物たち .... 瞑想し、神秘的なオーラに包まれると
彼はあらゆる奇跡を起こすのだった
水は固いと信じれば水の上を歩き
虹の向こうに幸福があると思えば虹を渡った
彼は奇跡の力をどんどん強めていった
今夜、夜空 ....
もう良いことなんか何も無いから
デザートを食べよう
甘い
甘い
デザートを食べよう
何がいいかな
さあ並んでちょうだい
プリンやゼリー(でも、少し物足りない)
シフォンケーキ(ぼそぼそ ....
絶えず
変化しつづける
球の上を歩いている
感じ
大事だ

毎日
サンダルはかない
スニーカー
ニューバランス

バランスはとらない
揺れるままにしておく
今ご飯を食べていな ....
洗い場には
石鹸の代わりに豆腐があった
かじると
石鹸の味がした

食卓には
冷奴の代わりに石鹸があった
かじると
やはり石鹸の味がした

豆腐はすべて食べてしまったの
と言 ....
おひさまは 遠く
おひさまは 居る


どんなにたくさんの子の絵のなかで
ぐるぐるまるに描かれても


誰も見つめることも
近づくこともできずに


おひさまは ひ ....
夕暮れに!
夕暮れに!
またやってくる
憂鬱が
ひとりでに
しらずに
ぼやーんと

空は黄色い
セミがないている

深い海の底から
僕はひとり
彼女は出かけた
見えないもの ....
ぼくの名前はシニ、
でも名前なんてそんなに重要なことじゃない。

その日は朝からひどい土砂降りで、
ときどき雷も鳴っていたから、
サニはとびっきり不機嫌だった。
こんな悪い日にはきっと、
 ....
くらげが浮いている
通天閣の上にくらげが浮いている
ぼくらの時代はうざいんだって

透明な短冊が
あちこちで今年も風に揺れている
お経のように整然と
願い事が綴られているけど
院ばかり ....
だって
どの午後にも
煩い色彩がありました
静けさは無く
とりわけ静かな白は無く


ぬるい絵の具にわたし
どうしたってなってゆくみたい、と
教わらなくても、 ....
1.白馬の王子(わたしの巻き毛のリケ)

颯爽と白馬に乗って駆けてくる
巻き毛の王子は
ぶざまな小男でやぶにらみ
しかし王子がパチン!と指を鳴らせば

王子の姿は誰よりうるわしく ....
−いとしさは
−追い込むために存在する


恋は坂道を
下る自転車
こころがきぃきぃと
あやういブレーキで

問題は
この下り坂が
どこまで続くのか、
という ....
光の
光りはじめと共に
鳥が始まる
朝の


あと、少しなんだ
四角い窓枠がなければ、人間を忘れられる
身体がなければ、わたしを忘れられる


朝の
鳥が始 ....
戦争体験者の嘘つきども!
本当のことを言えよ
敵をやっつけてスカッとしたんだろ
アジアの解放に正義感を燃やしていたんだろ
国のために死ぬことを美しいと思っていたんだろ
俺はもう分かったんだ
 ....
鬱蒼とした山々の間
引かれたレールの上を
走る
蘇る鉄橋の
下では
おばあちゃんがこぼれる
谷川に近い公民館は
オープン
クーラーは無く
扇風機がぐるぐる
回っている
まるでお伽 ....
八月の暦に耳を押し付ける少年いつしか海原のうへ


生い茂る真緑の原に埋もれゆく廃工場に響け恋歌


遠回りで帰る夜道に横たわる近道えらびし野うさぎの母


飛行機を追うてふもとの村 ....
てとらぽっとは海につながれて
夕日が燃えて琥珀に変わるのを
見ていた

さよなら
さよなら
さよなら


駆け足で過ぎようとしている夏の
スカートの裾 ....
空が割れて
夏で満たされたプールで
泳いでいる
さかなのアンテナで
誰とも触れることなく、すり抜けて
泳いでいる
すれちがう誰もさようならをうたわない


体の中心がどこなのか
わ ....
にゃはは♪

我輩は猫である

たまには笑っても見せるのさ
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