真実の森を彷徨っていると公言しているが、その実 森の木が枯れているのか繁っているのか覚束無い足取りで、たくさんの人間に地図を提供している。
お前の地図は誰が書いたのか?己自身に問いか ....
大丈夫だろうか
大丈夫ではないのだろうか
つながりたいのだろうか、つながりたくないのだろうか
つながらないでひとりで強がっていたいのだろうか
つよがっていれば何者かであるような気がするのだ ....
降り続く白い冬
いまはただ
うつむいた雪が
降り積もってゆく
脊髄が 錆びついてくるのを感じる
骨が膠着し 何も言わなくなると
ますます冬は
冷たくよそよそしくなる
寒さが喉で固ま ....
ぼくはアナウンサーがかっこいいと思うので、かっこいいアナウンサーになりたいです。
それでお母さんに、どうしたらアナウンサーになれるのかを聞いてみました。
すると、いっぱい勉強していい学校 ....
結婚前の嫁さんを僕は(きれいだなぁ)
と、うっとり見ていた
結婚後にいつも一緒の嫁さんは、時折
いもに見えることがある
高熱にうなされ
布団からふらふら身を起こした僕に
....
朝の四時ごろ、おばあちゃんが眠れないといって
起きてきて気づいたのよと母が言った
首をさするとだらりとした感触がした
まるで濡れているようだった
溶けた泥のようだった
午前五時の空気がよ ....
ぼくの人生はだれが采配してるのかな
彼女に言われたの
あたしは結婚も恋愛もあきらめていたからいいのってね
時々恋をしながらでも恋に遅れていたのだね
ぼくの中には数億から数兆 ....
みんな
しんでいる
たのしそうに
しんでいる
いきものを
ころしてたべて
それでもなお
しんでいる
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欠けた塊の怒り
輝くような怒りはあるか?
物質のように堅い岩石のような怒り
傷ついて欠けてしまうような怒り
純粋で結晶していて ....
小さなアヒルに
似ているね
数字の2
かわいいね
*
事故にあった君が
包帯ぐるぐるのベッドの上で
私を見つけたとたん
Vサインをしてみせた
ふたつの指 ....
わたしは男のくせに、何も出来ないのである。これでも妻と息子を食わせているつもりであるのだが、殊、家のことになると別問題である。
先日用事があって、妻が息子を連れて仙台の実家に帰った。 ....
困らせたいわけじゃない
だけど困ってしまったらごめんね
トーキン
はる
左の耳から出てきた紙くずが
右の耳へと入っていくような
かさかさしたおわりのなさ
木の間にぶら下がる健 ....
雨上がりの金属に
陽ざしが降り注ぐ
澄んでいく歩道橋の上で
ブルゾンは人の形
人が着るから
着なければならないから
産まれてくる、ということに
ここにいる、ということ ....
1、むしゃくしゃしてやった
2、大恐竜展の破壊の思い出
3、あの娘はトラック
4、踊り場にて
5、職安通りコンチネンタル
6、GoJapanese
7、ゆめのある人
8、あの娘はトップブ ....
真夜中の洗面台で
ぶくぶく石鹸を泡立てる
洗っても洗っても
落ちないのです
どんなにすすいでも
臭うのです
手をよく拭いて
今度こそと本を手に取る
やはり開かな ....
デリカのハイル−フが僕の儚い夢を載せて走っていたあのころ
僕は孤独だった
家族に見捨てられて行き場のない猫のように彷徨っていた
はしごをはずされた愛という幻想を必死で ....
まだ幼い頃
家族で夜の海へ
泳ぎに出たのだろう
若い夏草のような
家族で
私は玩具のように
小さな浅黒い生き物
だった
海もまた
生き物だと
生々しく感じたのも
それが初めて ....
やさしい、アンパンマンは、あたまから、あんこがぼろぼろ
おちても、たべてねといって、はらぺこのひとを
たすけてくれる。
あたしは、できないな
だって、かおがへんになっちゃうもの。
やさし ....
いつからだろう
わたしがわたしに
なれてしまったのは
やわらかなしかくい世界で
まるくなったとしても
とがってみたとしても
しか ....
蛇水愛
それは
愛の けはいに 水をさすこと
プリーズ
という声が聞えた気がして
ヘルプ
だったかもしれない
ありがとうを
ありがとうの意味のままに ありが ....
夜行バスはどこをめざしてゆくのだろうね
彼女は旅行雑誌の安い旅先にのるのかな
闇はやわらかくひろがっている
人間はどこまで自分をつくりかえられるのかな
カルマ=人間の業は命 ....
子を宿す誇らしさと後悔を
ごちゃ混ぜて女は吐き出す
野原の上に建っている家はとてもよい紅色
とても満足
まんぞく
足デ満タサレルと読めてしまう滑稽さに
ほほえむ
想像を絶する痛みを想 ....
あじさいの花びらがもうどんな雨がやって来ても
救いようもないほど傷んでしまう7月にもなると
電線に無数の皺が浮き出して
これも手のつけようのないくらいに撚(よ)れて撚れて
ほんとうの姿が剥き出 ....
あなたに贈りものがあります
送り主のなまえのない
誰に宛てたか 相手のなまえも書かれていない
不思議なプレゼント でもそれは
たしかにあ ....
今はもう忘れてしまったけれど
たったひとつ、
おぼえているものがあるとするなら
朝の理科室で
フラスコに入れた無色透明な液体 ....
体が溶ける謎は説けぬ
君は去った街に残るのは
涙の水溜まり
途切れなく続いている毎日
心の端の方では落ち着くらしい
ほどけなくなった靴紐には
最終的にハサミの刃をあ ....
部屋にあった服のいくつかは
わたしに合わないものでした
一番うえの兄のことを
二番目の兄が幾度も
同じように語るのを
わたしたちは
雪の音をききながら
気にしました ....
凍るかぜのなかでこの半島はぼくのなまえを呼んでいる
いとしいひびきでね
ぼくは北の国からやってきたまあほんとはプランクトンしかたべれないのだけれど
ことばの魚を追ってきたのだよ
....
短歌を超える詩が、あってもいい
詩を超える短歌が、あってもいい
詩人も、歌人も夜はおなじ寝床で肌をよせあって
眠るのだとおもう
今日はもうなにも書けなくて
はやくお風呂にはいってあし ....
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からっぽな心 / 電車の影を追って
電車の窓から外を見ると冬日の光の影が
併走す ....
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