月光をすくい、すくって
髪を洗い
ほっそり
とうめいな櫛を曳く

鎮まってゆく肌、肌に
しみこんでゆく
流麗な調べ

{引用=
呑まれても
ひとひら
抱きしめても
ひとひら
 ....
コルトレーンのサックスが
僕のペンを踊らせて

水色のノートに
リズムを覚えた言葉達
派手に転んでは
また立ち上がる

詩がダンスなら
人生だってダンス
空白のページに
素敵な言 ....
露草色の空を
のどかな雲が流れて行く
いつか見た雲が白い蝶をかたどって
私の頭の上を
風に吹かれて飛んで行く

どこへ行くのと手を振ると
今度は白い子馬となって
東の空へ駆けて行った
 ....
朝、自転車に侵入された
ちょうど起きようとしているところだった
カロロと卑猥なペダルの音を耳元でさせ
とても恥ずかしかったが
俺は初春のように勃ち
自転車は器用に車輪をたたみ侵入してきたのだ ....
わたしの影まで、赤く染めてしまいそうな
真っ赤なカーディガン
お気に入りなの
夜は、まだちょっと肌寒いから
もう少しだけ着させて
昼間はバッグの中に入れておいて

こんな中途半端な季節な ....
裸足になって詩を読もう
どこか不思議と
目に入ってくる言葉が
そのまま受け入れられる

気持ちがこもった
言葉なのだから
肩を張らずに
裸足のままで
そのまま読めばいい

純粋な ....
地下鉄はきらいだ
そとは暗い

こんな朝に
あいさつを
したいのに

 *

このうすいからだの皮膚に

染みだしたような

うわずみのような感情が潤んで

それを掬おう ....
生まれて
しまった後ならば、
二度と
生まれて
いけないだろうかと、
ひとりごとだけ
生んでみる


いくつになっても
守られるから、
さびしさは
無くならない

幼なじみ ....
見上げないで
喫茶店のある角の信号機
立ちすくんでいる人

広大な浅葱で包んであげましょう
どれほど運のいい事か

まるでイチゴ畑で財宝を見つけるぐらい

ほらほら広がるでしょう?
 ....
今部屋にいます

煙草を吐く煙で
輪っかを作る練習をしています

結構上手くなりました
輪っかは空中で漂ってます

一瞬君を思い浮かべながら
煙を吐き出すと

煙の輪っかは歪んで ....
階段が出港する
上る人も下る人も
その時だけ水夫になるのだった

ドラを打ち鳴らす男、今日も支配人

石の庭に椅子を出して座ると
どちらが本当の笑い話か
ほとんど区別がない
蜘蛛の巣──繊細に張りめぐらせたレースの装飾
怖いもの知らずの蝶が飛び込んで
ゆれる ゆれる

蝶の羽も絡まる糸も光っている
ゆるやかな午後の陽に なお光を保ち
青葉の日プロコフィエフ午後一時

詩が好きで詩学が好きでもみじ緑

近江富士まさおな琵琶湖子と共に
路地裏のちび猫は
突入する赤に
踏み出す肢を迷わせる
産み落とされた残り香
ずぶ濡れのステップ

行きずりのハーモニカ犬は
油のしみ込んだ木柱に
鼻先をふがふが押しあてる
かつて高く ....
きみどりの薄皮をひらいて
瑞々しい透明を露出させる
縦に切っても
横に切っても
どこまでもたまねぎだから
うれしくて
うれしくて
なきそうで
やわらかい切り口に
崩れそうになる
か ....
小学校の時の算数のテスト


「たかしくんは、80円もってぶんぼうぐさんに行きました。

 50円のけしゴムを1こ かいました。

 おつりはいくらでしょう?」
 ....
もうすぐ
九百九十九年になります
その頃には
ひまわりも咲いているでしょう
絶望から生き残った
藁のような人びとが
ゆらゆらとゆれているでしょう
咲いてしまうことに
罪はなくて
咲い ....
素潜りで
{ルビ鮑=あわび}を密漁する


丹後半島の
夜明け


海で生まれた太陽と
山に入る月の夢、
肩がこる


髭の男が少年や
座礁した五月


白身のま ....
1997
ひらいているのか
ひらいてないのか
ラムネの瓶から転がりだした目で
すべての皮膚が内側からはちきれて
剥かれた/剥いた
滲む赤い体で
そのひとつの透明な血袋が
なににも触れな ....
噴水の仕組みがわからないから
それはもうじっと見ているしかできなかった
一定の水が噴水の中にはあって
それがどこかで汲み上げられて
吹き上げられている
そして落ちて回る
それくらいはわかる ....
終電前の 
人もまばらなラーメン屋  

少し狭いテーブルの向こうに 
きゅっ と閉じた唇が 
うれしそうな音をたて 
幾すじもの麺をすいこむにつれ 
僕のこころもすいこまれそう 

 ....
電線の仕組は分からない
とにかく君のことばかり考えてしまう
国道沿いの、看板のライトの下から見上げる
電線を。向こうの夜空も

僕は官舎にテレビを持ってきていない
新聞も、ラジオもない
 ....
 冷たい空の下街を見下ろしながら死に神は救急車のサイレンに合わせてリズミカルに踊る
 ママからプレゼントされた巨大な鋭利な鎌を振り回して それは血塗られた三日月のようだ
 今日も魂を刈るのが楽しみ ....
名付けたいひかりの先に
やさしいリビング・ルームがない


一握りのたましいが
あかるみに美しく滅んでいる


並んで有機物が芽吹く
動とも植とも
青とも赤ともつかないまま

 ....
男は体育館の裏に
女の歳の数だけ
星を埋めた

女は男のために残しておいた
夏の一番柔らかいところを
まだ寄木細工の箱にしまってある

詐欺師の家では
換気扇がゆっくりと壊れて
ま ....
{引用=




  ? 夏の妖精


笑いながら
運ぶ風に
身を任せて
あなたは走り去ろうとしたが

 照りつける陽射し
 の中にではなく
 薄萌木色の林の奥に

 ....
昨日もまた
日めくりの暦が一枚消え
昨日を生きた言葉たちが
静かに眠る

昨日一番生きた言葉は
土の道だった
でこぼことした
それでいて不安定な小石の上を
靴底に刺さるかのような痛み ....
Ser immortal es baladi;
menos el hombre, todas las criaturas lo son, pues ignoran la muerte;
lo  ....
 1ヶ月のうち15日まで寝ないで働いて後はずっと眠っている
 この社会の生き物達はみんなそうだ
 しかし中には真逆の生活をして悪さを働く者もいる
 その為に警察は悪さを働く者と同じような生活をし ....
{引用=長いのでお暇なときに読んで頂ければうれしいです}



 reonさんの散文『フォーラムのポイント付与あるいは詩と批評についての考察』を読んで、「詩を描かない批評家がいない」ってのは、 ....
あおばさんのおすすめリスト(15345)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
月下夜想- 佐野権太自由詩15*07-5-23
ダンス- Porter自由詩19*07-5-23
露草色の空を_ー海へー- 未有花自由詩22*07-5-23
侵入- たもつ自由詩1407-5-23
Red_Spring- 壺内モモ ...自由詩2*07-5-23
裸足になって詩を読もう- ぽえむ君自由詩10*07-5-22
おはよう- 水町綜助自由詩22*07-5-22
生まれてみたい- 千波 一 ...自由詩17*07-5-22
空生地サンドイッチ- 酸素の枷自由詩2*07-5-22
煙草のハート- テルテル ...自由詩4*07-5-22
旅立ちの額縁- たもつ自由詩507-5-22
光まとい- 石瀬琳々自由詩17*07-5-22
青葉の日- 生田 稔俳句7*07-5-22
ブルー・ノート- 佐野権太自由詩17*07-5-22
新たまねぎ- 佐野権太自由詩16*07-5-22
算数は難しい- むむ自由詩907-5-21
九百九十九年- 岡部淳太 ...自由詩16*07-5-21
密漁- はらだま ...自由詩29*07-5-21
黄金週間- 水町綜助自由詩18*07-5-21
噴水の仕組みがわからないから- 水町綜助自由詩17*07-5-21
ゆげのむこう- 服部 剛自由詩19*07-5-21
声のない夜- プテラノ ...自由詩7*07-5-21
死に神- はじめ自由詩6*07-5-21
ひかりちゃんとそらちゃん- 石田 圭 ...自由詩2307-5-20
あしたのわすれもの- たもつ自由詩907-5-20
蒲公英(たんぽぽ)- まどろむ ...自由詩8*07-5-20
言葉の暦(No.003)- ぽえむ君自由詩9*07-5-20
夕日- 水在らあ ...自由詩54*07-5-20
ある詩人の漫遊記1- はじめ自由詩5*07-5-20
松井浄蓮の垢を煎じて呑むべき人々へ- はらだま ...散文(批評 ...25+*07-5-20

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