システムを開発する
一言で生業を説明すれば
それで済むのは分っている

予算は幾らか
工数はどれほどか
テストと納期と
自分の人生

どうする事で生活を得ているか
何をする事で報酬 ....
テレビの画面いっぱいに
モザイクがかかっている
娘は笑って見ているから
面白いアニメか何かなのだろう
低俗なものはきちんと排除され
僕らは安心を手に入れる
新聞の記事にもモザイクはかけられ ....
毎日毎日たくさんたくさん詩を書いてきたのだから
自分は百通りくらいの書き方が
出来るようになっているだろうと思っていたら
それは数字というより色に似て
水色から藍色までのグラデーションでしかな ....
あの空の中に
昔見た雲が浮かんでいた
子どもの頃に
みんなと一緒に見た雲
一人一人が雲を見て
いろいろな形を言いあった
それはそれぞれの夢だった
飛行機や船
イチゴとかカブトムシ
み ....
聳え立つコンクリートの塊

夕陽を遮る建物が
太陽の光を反射している

植えられた木々たちの傍
腐ってしまった水の中で
ぼうふらが湧いている

澱んだ空気だけが流れることなく
その ....
その夢は終着駅から始まる
分厚い切符を駅員に渡し
改札を出ると
そこから終わりのない物語の
第一章がある
駅前広場から
右の道を上れば山があり
左の道を下れば海に着く
今は左の道に菜の ....
小さい頃からお世話になっていた診療所には
セイコさんがいた

しなびた手のお年寄りで
診療所の奥で薬の調合をしたり
患者がいなくて暇な時は掃除をしたりしていた

小さい頃はよく風邪をひい ....
友達が象を飼い始めたというので
見に行った

五匹の象がいた
大きいのや小さいの
ひとしきり眺めたり触ったりして
友達の手料理をご馳走になり
楽しく喋ったりもして
遅くなったし、そろそ ....
 いずれは誰にでも
 やってくる終わりのときを
 誰が教えてくれるわけでもないけれど


それはまるで
人生という山に積もる雪が
まさにその季節に向けて
静かに融けてゆくように
 ....
沈黙とは磁石のように引き寄せるもの―

 マグリットは間一髪のところでサンドイッチを掴み取った。
パンの耳がついていたことを記述しておく。それから電話の
ベルが止んだ。向こうから、ぼそぼそと声 ....
三十過ぎて 
忙しさを言い訳に 
すっかり運動不足の僕は 
最近腹筋をはじめた 

しばらく鍛えてなかったので 
体を起こすたび 
床から上がってしまう両足を 
しっかりと抑えてくれる ....
とんこつラーメン屋のにおいが 
真昼の生ぬるい風に運ばれる 
新宿の雑踏を歩いていたら 
ポルノ映画館の看板下で 
自転車に乗ったおばちゃんが転んだ 

どうしていいかわからずに
ぼくは ....
とっぷりと
暮れた空の中で
赤に染まりたいと願う
 
透明な私を
あの赤で彩ったら
なんて、なんて素敵なんだろう
と思う
 
 
折角なら
あの黒い鳥にも
絵の具になって欲しい ....
鉛筆の一側面の上半分が
白く光を反射している
右目で見たときと左目で見たときでは
白い光の領域が違う
僕は透明な手を鉛筆へと伸ばすが
途中で疲れて手は霧消する
鉛筆が置かれてあることと
 ....
ルール

1.言葉をその言葉が意味するように使ってはならない。また、その言葉が意味しないすべての意味からもその言葉は排除されていなければならない。

2.言葉は、その言葉が指し示す全ての音声、 ....
カッコ悪くて何が悪い?
往生際が悪くて何が悪い?
歯磨き粉は最後まで使いきれ!
アイスコーヒーは最後まで吸い尽くせ!
残り少ないアイスコーヒーをストローで音を立てて吸うのは迷惑かもしれないが
 ....
札幌発・北斗星4号
B寝台で向かい合わせた
働き盛りの会社員の
聞こえそうで
聞こえない
独り言を呟く癖が
あまりに父に似ていたせいで
初めて上野に行くというのに
考えるのは父のことば ....
(高架下で)
雨が静止する、ノイズは、
細かい
画家は絵を描き、___
作曲科は音符を記し、___
詩人は、川岸、
意味を、安楽死させる___



 ....
ねえママ、あれが欲しいよ
いい子ね坊や、大人になったらなんだって手に入るわ
だから今は我慢しましょうね

僕はそんな風に
子ども時代をただ我慢することで
過ごしてきた
毎日毎 ....
街を焼き尽くした大空襲の後
一人の男と一人の女だけが生き残った
それは奇跡だった
すぐに二人は恋愛した
やがて銃剣が二人を引き裂いた

それから十年後、男と女は
都会の片隅で再び出会った ....
青空の下に
大きな穴が並んでいる

列車が来て停まる
線路の端に
白い雲が湧いていておそろしい
時間になると汽笛がひびき
車両に載せられた人と財布を
地番外にできた
あたらしい穴まで ....
海にむかって荒れた泥土の地だ
青々と
七月の草が茂りきっても
空には爽快な音を残し 
人が飛んでゆく

診療所の一軒も残さぬ海岸は
茫々と
ゴミだ何だが顔を覗かせ
日がな 風にばたば ....
    くびする糸者
     冷れみて    児
かなさり住に
    おへよっておへよって
              らびが爺ね

東北新幹線の空洞を貫く抒情性を少しも吸収することが ....
母が縄跳びをしている
僕はしゃがんで回数を数えている
あんなに腰が痛い
と言っていたのに
背筋をピンと伸ばして
交差跳び、綾跳び、二重跳び
次々ときれいに跳んでみせる
既に数は百回を超え ....
 アフリカ象の象牙は高く売れるので墓荒らしが多い
 今日も3人組の泥棒が象牙を探しにやってきた
 この地域は干魃が多く雨がほとんど降らないので 動物達はおろか植物達にとって地獄のような場所である
 ....
生まれたとき僕らは一人残らず
目玉の手術を受ける

僕らは始め誰も目を持っていない
昔の人にはあったんだ
だけどそれは真実を見出すことさえできなかったから
そのうち退化しちまった

だ ....
玄関のドアを開くと 
家族の靴にまぎれ
老人の下駄がふたつ 
並んでいた 

あたりを照らす
天上の 
{ルビ仄=ほの}かな灯り

下駄箱の上に
立て掛けられた 
一枚の絵 
 ....
ベストオブにんじん色に選ばれた

「おめでとうございます!!!
あなたは、ベストオブにんじん色に選ばれました!!!」

という電話がかかってきたから間違いはない

学校へ行くと友達が
 ....
重ねるほどに
見えるものまで見えなくなる

それを情け無用と切り捨てようにも
思うが侭にならぬ身体と
曖昧な優しさで隠す意志の弱さ

諦めることさえ捨て去ってしまい
手の中の小さな夢を ....
駱駝が
ゆっくりと通り過ぎるのを
ふたりは
石の窓からみている


駱駝は寡黙な動物だと
女が言う
男もずっと
駱駝の言葉を探していたのだが


砂嵐の中へ
ときどき駱駝 ....
あおばさんのおすすめリスト(15345)
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