去年の年末から
喉の異物感がある


『真珠喉飴』



耳鼻科で鼻から内視鏡を入れても
内科で胃カメラを飲んでも

さっぱり原因がわからない

結局
気のせいだと言われて ....
コロッケを箸で摘みあげたら 
笊に敷いた紙に沁みる 
人型の油があらわれた 

いつも凝っと 
あちら側からこちら側を 
覗いている 

世界のまなざし 






 
路地裏の子供たちに混じって
じぶんをせいいっぱい主張するそら君
機関車トーマスが仲間らしい

いつもよだれや涙がいっぱいのそらには
お菓子やいちごやそんないれものもあるんだろうね

そう ....
牛丼屋でウシが食事をしていた
まさか共食いか、
と思ってよく見ると
豚丼だった
食べ終えたウシは
お父さんごめんね、と言って
手を合わせ
泣き始めた
他のお客さんは皆
見て見ぬふ ....
エンジの不思議
エンジンは 不思議だ

タンキトウ とか ヨンキトウ とか

祈祷では 有りませんよ
機能でも 有りませんよ

いえ
機能は どちらかと 言うと
必要な 部品なんで ....
小さな子供のやわらかな髪を
指でやさしく梳かすように

風は愛撫する

幼いころから見慣れている
名も知らぬ野の草花を

市営住宅が建ち並ぶ
隙間の小さな芝生の上

心地良さげに ....
 
 
家の隣は空港だった
何機もの大型ジェットが
毎日離発着していた
やがて、空港は遠くに移転し
跡地には都会ができた
あの空を飛ぶ飛行機には
手が届かなかったのに
今では窓から手 ....
ところであなたの結末は
空に聳える塔の上
さらに伸ばした指の先
白い雲の浮かぶ場所
光の中で交差する
きらりと光る紛い物

ところで自分の結末は
八五番の緑色
赤い豚の急降下
離島 ....
会社の前に
クジラが打ち上げられていた
昨夜の雨の中を
泳いで来たのだろう
海に連れて行こうとしても
びくともしない
やがて専門の業者の人が来た
都会ではよくあるんですよ、
と ....
うちの孤高の戦士はいまベランダでひなたぼっこ
あえて妄想中とは言いますまい
ときどきかれの誇り高きぶた猫の本能が
のねずみやのうさぎの後姿をおもいだすのかもしれない
それとも昔の彼女の寝姿か
 ....
{画像=120721002547.jpg}



曇り空が雨になった
今日も外はたっぷりの湿気と
喉を締め付ける暑さだ
雨滴が大きくなって硝子を叩く

雫が流れていく
交差点は水煙 ....
街灯は静かに同じ夜を燃やしている
うすくかかった膜のような
どこにでもある話をしながら

特急を乗り逃して
ふてくされて爪を切っている
割と、大事じゃないような
そんなものに焦がれている ....
少年は夢の中で
少女を追いかけて走った
他愛もない遊び
もう少しでつかまえられる
というところで目が覚める
隣では妻が寝ている
自分はこの少女の何を
つかまえることができただろう
 ....
ゆるやかな稜線は日々の通奏低音と
重なって光や風の渡る今日を彩ってゆく

痛くなかったかい
首もげちゃったけど
どこまで転がってゆくんだろう

僕の通底器は結びつけることに疲れてしまって ....
おまえはほんとうにバカみたいに
しましま模様のドアを開けたがっている
痛いから苦しいのじゃなくて
何も見えていないからまた透明に当たってしまうんだよ
東神奈川の虹に頭を下げながらボールペンで書 ....
 
 
夜の駅、少年と少女は
ベンチに座っていた
この町を出たかった
手の中には僅かのお金
二人だけで生活するには
あまりに幼かった
それなのに小人料金では
もうどこにも行けない
 ....
アイスクリームには 賞味期限が ない、
代わりに 保存状態を

ご家庭の 冷凍庫の場合は
-18度に 保てば 良いらしひ。

故に 買い溜めが効く 
と 云うこっちゃ☆

なんてコト ....
テーブルから目を離した隙にこぼしてしまった
グラスに良く映っていた星座たちは大丈夫だろうか
せめて開けた窓に都合よく張り付いた夜は
換気するたびにぴらりと剥がれてしまっていた

洗いたてのシ ....
刈り入れ後の田圃
夕暮れ時に老婆一人
誰かを呼んでいる。
腰は幾分曲り膝に手を当てて
前を向き誰かを呼んでいる
視線の先には白い犬が一匹
老婆に向かって息せき切って走っている
懸命に走っ ....
{画像=120712232443.jpg}




陽の当たるところ


その建物は言いました
都会には幾つも建物があるけれど
そのなかでもぼくが一番さ

ぼくは一番大きな建物 ....
抱えきれない秘密を携えて歩く
頬をなでてゆく風さえ感知できずに

あの夕焼けは何だろう
燃え落ちていく太陽が近くて
僕は崩れ落ちそうだ

愛することと憎むこと
表裏一体だなんて陳腐だっ ....
優しく降る 雪だから
温かい 思いだけ 振らせて

ください
下さい

両手を 救い上げて
私を 救ってくださいの ポーズ

それは ポーズ

片足を 斜めに出して
過ぎ去った ....
市場の朝は早い
そこには人間の胃袋を満たすという生の根源に直結した欲望の匂いと独特のエネルギーがある

狩人が獲物を担いで去ったあとに残された空間は
歯の抜けた老人の
ように
手持ちぶさたの待ち人顔な ....
わたしがスイカを食べる
それが血液となり
まだ小さい
息子のご飯となる


不思議だ


息子は確かに
わたしのお腹の中にいて
わたしの作った卵から
生物の進化を経て
生まれ ....
ざっそうは
おしえられなくても
はえてくる

パンダのシンシンは
おしえられなくても
じゅにゅうする

ちのみごは
おしえられなくても
ちちをすう

わたしは
おしえられない ....
 真夜中に息をしていた。
 左の耳がどくん、どくん、とうるさかった。心臓の音はビートを刻んでいた。しんどかった。だがべゲタミンAは飲みたくなかった。以前は五錠飲んでも平然としていたが今は四時間後くら ....
少年はカブトムシをつかまえた
兄が教えてくれた秘密の場所だった
早く少女に見せたくて走った
その頃、少女は黙祷をしていた
自分の汗が少し臭いと思った
生活というものは量であると
感じ始 ....
あした咲く朝顔は
雨の軒下でこうもり傘みたいに
とじています
あしたも雨なのかな
朝顔って、おかしな{ルビ花=ひと}だね
傘をもって
生まれてくるなんて

いちど咲いたら
もう、とじ ....
トラック/ブルーハーブ「未来は俺らの手の中」




柔らかくて湿り気のある赤ん坊の肌状の空間が薄いグレー。
空の成分について考える。

感覚と距離を体に叩き込む。
意味とかなんて全 ....
また新しい朝をもらって

水をやりすぎても花は枯れ
日照り続きでも花は枯れる

足跡を残すために砂浜はあり
足跡を消すために波が追いかけてくる

有る ということについて
猫の前足の ....
あおばさんのおすすめリスト(15345)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
真珠喉飴- 蒸発王自由詩2+*12-7-27
まなざし_- 服部 剛自由詩312-7-26
そらにあう- 梅昆布茶自由詩1912-7-26
都会図鑑4- たもつ自由詩712-7-25
ジングル_エンジン- 藤鈴呼自由詩3+*12-7-25
夏のこどもたち- ただのみ ...自由詩24*12-7-24
都会図鑑3- たもつ自由詩612-7-24
結末- ……とあ ...自由詩17*12-7-24
都会図鑑2- たもつ自由詩412-7-23
ベランダの猫- 梅昆布茶自由詩2312-7-22
夏の雨_/_浸透水- beebee自由詩27*12-7-20
とげの音- カマキリ自由詩612-7-19
ボーイ・ミーツ・ガール(僕だけの)- たもつ自由詩8*12-7-17
線分上のアリア- 梅昆布茶自由詩1212-7-17
水槽- カマキリ自由詩412-7-16
ボーイ・ミーツ・ガール3- たもつ自由詩8*12-7-14
アイスクリームの賞味期限- 藤鈴呼自由詩3*12-7-14
悪食のひと- カマキリ自由詩612-7-14
おふくろの風景- ……とあ ...自由詩17*12-7-12
陽の当たる場所で- beebee自由詩32*12-7-12
風が爽やかな夕刻- kauz ...自由詩13*12-7-10
それは_ポーズ- 藤鈴呼自由詩2*12-7-10
市場にて- 梅昆布茶携帯写真+ ...1512-7-10
スイカ- 小原あき自由詩13*12-7-10
パンダのシンシン- 小原あき自由詩7*12-7-10
別にどうだっていいこと- 榊 慧散文(批評 ...112-7-9
ボーイ・ミーツ・ガール- たもつ自由詩14*12-7-9
朝の日記_2012夏- たま自由詩33*12-7-9
ポイントいりません(絶望していろバーカ)- モリマサ ...自由詩712-7-9
初夏の雫- 空丸ゆら ...自由詩27+12-7-8

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