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PART ONE

馬鹿に屁理屈は効かない………………………………… 9
セメントの唄を歌いましょう…………………………… 20
汚いのはだれ……………………………………………… 35
気体 ....
俺は夜道
コンビニからの帰り道
考えごとをしながら歩き
歩きながら考えごとをし
メモを取ろうとふと立ち止まり
ああ手帳は
置いてきたのだったとふと
星のない空を見上げ
生気のない壁を眺 ....
 カメラに向かい
 天気図を背にして
「午後から雨になります」
 と伝え
 小さく頭を下げ
 辞表を提出し
 その日の午後
 先生は雨になった
 
 それは小さな雨だったが
 傘を ....
私が泣いている
私が死んでしまったので
あんなに手塩にかけて育ててやったのに
小さな頃はあんなに可愛かったのに
どうしてこうもあっけない
未来がぱちんとはじけてしまう
私のいないこれからを ....
・2007-06-04

日本でガンマンになる覚悟かな

許可なんてあとで貰えば済む話

よく見てろ四番がここでバントだぜ

墓場ですそう言いながら誰か来た

出来るのはアコーステ ....
植物園まで
はちの子を送っていく
バスは回ってこないから
自転車でまいあさ運んでやる
自由ぐらい自分で守れと
けさ見た夢の話をしながら
ペダルをこいで坂道を登る
はっぱの裏に書いてあるこ ....
・2007-04-14

このごろは平和が白く見えますね

錠剤の錠という字に諭される

東ハトは菓子屋なんだよなあ中田

百円で三分動きますけれど

尻尾にはピアスを開ける予定で ....
名前は?
――ああ
血液型は?
――知らない
歳はいくつ?
――忘れた
住所は?
――もうない
家族は?
――いなくなった
家出か?
――かもしれない
したのか、されたのか?
 ....
シチューを煮込む鍋のとなりで
牛が熱心に腕立て伏せをしている
ぼくは牛に近づいて
両腕を切り落とす
そして二本とも鍋に放り込む
牛がうらめしそうな目でぼくを見る
こちらもギッと睨み返すと
 ....
今日からちょうど一週間前
私は死にました
居眠り運転で突っ込んできた
トラックにはねられたのです
ビルの壁面に叩きつけられ
頭蓋骨骨折で即死でした
あまりに一瞬の出来事だったため
何が起 ....
百万本の薔薇
咲きほこっている
そう言ったところで
それが造花であることをあなたは知らない

一匹の狼が 肉をはんでいる
そう言ったところでしかし
その肉が何の肉か
あなたは知らない  ....
――きみはやさしいから
  ホームページなんか作ってはだめだよ
  ウェブ日記なんかもってのほかだ


言われたことがある
ずいぶんとむかし
まだネットが一般的でなかったころ
私の髪 ....
お前 生きてしまえよ
時代がどうだとか言う奴もいるよ
金だ鉄だと騒ぐ奴もいるよ
いいんだよもうそんなことは
お前生きてしまえよ
お前生きてしまえよ

花を盗ってきてやるよ
王宮があるだ ....
月の裏側には湖があって
そこではフナがよく釣れる
月のフナは泥臭くなくとても美味である
レンズで焼くと水色に変わる
透明になる直前までよく焼くのだ
これは父の好物でもあった
あなたにも食べ ....
ある朝きみは命を拾う
実際には夜かもしれない
でも
それに気付くのは朝だ
夢で獄死してからだ

答以外を聞かせてほしい
色の名前を教えてほしい
集めた感情をまとめてほしい
楽器の供養 ....
白八木くんから手紙が来た
南米出張から帰ってきたとのこと
ぼくはていねいに返事を書いて出した
数日後かれからまた手紙が来た
風土病を持ち帰ってしまっていたと書いてあった
特別な医科にかかって ....
こんな寒い日は
どうしてもシチューが食べたくなる
早く帰ろう
家に帰ろう
どうしてこんなところにいるんだろう
まったく馬鹿みたいだ
足を踏まれるために都会へ来ている
糞を踏んだ足が
さ ....
蜂が蜜を集めている
花に頭をつっこんで
こんなちいさな生き物でも
死ぬことがあるなんて

レモンの香りが漂っている
あれを持っていたのはだいぶ前なのに
刺すように つんざくように
顔の ....
あおばさんの若原光彦さんおすすめリスト(18)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
ピチカカ反応- 若原光彦自由詩5*10-6-27
かいそう- 若原光彦自由詩8*09-10-9
水の空席- 若原光彦自由詩12*08-5-15
私が死んでしまったので- 若原光彦自由詩407-12-9
雑句(2007-06-04〜2007-06-21)- 若原光彦川柳807-6-21
植物園まで- 若原光彦未詩・独白10*07-6-1
雑句(2007-04-14、2007-05-27)- 若原光彦川柳1107-5-31
プロファイル- 若原光彦自由詩1307-4-21
シチューを煮込む鍋のとなりで- 若原光彦自由詩20*07-2-12
まだ生きています- 若原光彦自由詩406-12-21
そう言ったところで- 若原光彦自由詩806-12-19
Not_Found- 若原光彦未詩・独白706-8-29
ハートフルヴォイス- 若原光彦未詩・独白6*06-8-28
月の裏側には湖があって- 若原光彦未詩・独白1606-8-17
感受性応答セヨ- 若原光彦未詩・独白5*06-8-7
人の会話- 若原光彦未詩・独白2*06-7-31
シチュー- 若原光彦自由詩706-2-17
暖春- 若原光彦自由詩406-2-8

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