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我々は我々であるために
キャッチボールをする
キャッチボールは速い
止まらない
たまに爆発現象もある
五秒で終わるべきことが
終わらずに
並行を保っている
だから安定してい ....
風船が
割れなくなって
空が
割れて
閃光星の隣まで
来てしまった
息の代わりに
靄を吸う
風船の中は
温かい未来で
階段も天井も
白く
湿ったものは
どこに ....
数え切れない鰭
折り畳めば
潜水艦
そんなヒーローになれた
鰭の中には
鯨になりたかった証が
厳かに詰まっている
ヒーローだったことについて
話す気になった
守るものを見つけたから
ヒーローの後の仕事として
誰からも愛されないヒーローになり
どこに行くにも
無人島がつきまとった
悪は相変わら ....
飛行機を知らない人と轍を踏む
想像よりも柔らかい轍だった
この先に飛行機があるんだよ
そう言うと向こうは深く頷いた
生まれたときから教えられた通り
正しく騙せば
一族は末永く恵まれる
....
今日はきっと晴れるんだろう
鳥の声が絶えず聞こえてくる
流れている水音は内からで
だから頼りなく揺らめいている
目を閉じても辺りをくまなく照らすのは
まぎれもなく一つの願い
どこ行こう ....
埃を拭いて
窓を開ける
三日月が夜を飛んでいる
夜についてる窓を開ける
少し欠けた宇宙が
ずっと故郷を目指している
その故郷の窓を開ける
木の下で誰かが
手を振っている
....
家が潰れた
潰れすぎて
十億年が経った
その間にあなたは
一年弱の間優しいまま
安寧に完成した
いつしか石と花で
あなたの家は
いっぱいになった
そんなこともしらず私は
....
取り返しのつかないことを
バラバラにすると
最後は
光が残った
次に光を
バラバラにすると
結局は
取り返しのつかないことが残った
ああそういうことか
大きく頷いてみた
....
あなたは物静かだった
あなたを背負うと
その軽さの分だけ物静かに温かかった
だからあの家は部屋は
この空の下突っ立つ一人の人間は世界は
今でも物静かなまま
極めて物静かで
見渡す限り ....
電車を降りると
点字ブロックが
花野に埋もれていた
あなたはここにある花の名を
一つとしてしらない
見えることもない
それでもその眼は
厳かなほどに瞬きをするから
見えているも ....