私の皮膚に
とても近く触れて雨がある
どこからきたものか
わからぬ雨がある

ところで
どこからきたものか
知っている君からの便りは
私からこんなにも遠い

遠い君を想う
今 雨 ....
噎せ返るような鉄錆の匂い
ぞぞぞぞと這い上がる、
正体不明の警告
止まない水音
ひたひたと忍びよるのは
影のない、


転がっていたのは物だった
しなやかな筋肉は硬直を始め
この眼 ....
庭園を吹き渡る気流に乗って山脈を越えると
なだらかに広がる山腹の緑の森と
森に囲まれた湖
そして川があり滝があり
庭園を巡る園路は地形に沿って這い回り
緑の平原は地平まで広がり
その地 ....
発光し続けて
磨耗するフィラメントの
舌打ちみたいな最期の音
疲れた寝床で
その音が何度も弾けた
落ちようとする
意識に
電流を流して起こすみたいに
じ ....
さざなみがさらっていった

いつしか悲しみが
すべすべとした滑らかなものに
変わっていくように

すこし冷たい雨が研いでいった

行き先を見失うときはいつでも
はじめに心をひらいた場 ....
横にずれる
時折見え隠れする
交代の時
予感する
もちろん
偽りだ
話の焦点が合わないのは
君のせいなんかじゃない

月は満ちてる
高架下の恋
囁いたね
過ぎ去ったね
色褪せ ....
階段は途中で空につながる

これ以上は歩けないかな、と思って
これ以上は歩けないかも、と思った

風がとても心地よい季節のことを
寂しさを微塵も感じないで過ごした
短い時間のことを振り返 ....
動き出した特急が
午後の太陽のように
去り行く僕の影を
ゆっくりと引き伸ばす

まだ知らない場所も
通り過ぎた道のりも
結局ここからは見えないんだ

僕はこの町が
好きで嫌いで
 ....
白いペエジにバラバラと落とそう
もうこんな方法しか思いつけない時間なんだ

空洞はごうごうと風の音しか響かせない
なのにすがりたいほど 指先は震え探す

君の温もりなんて知らない
愛さえ ....
予想より濃厚なんだねこのスープ 鶏だけだからシンプルな味


他のより、かためにゆでた細麺と 鶏ガラスープ、溶け合うようだ


気がつけば、スープ飲み干しお勘定 安いしうまい、ラーメンの鑑
雨が降るよ
春がくるから
雨が重たく降るよ
肌にむずがゆく、すいつくように

風が吹くよ
春がくるから
風が海から吹いてくるよ
タンポポのわたぼうしをとばし
空に白い雲をころがし
 ....
野良猫がなにかを待っている駐車場
壊れた街灯がまばたきしている路地
さびしげな風が吹いて扉が閉まる
いつもこんなふうに僕は
君の影を追ってばかりいるわけじゃない
冷たい窓ガラスに当てた指先
 ....
終わるくらいなら

あのこであった、あったあのこじゃない

あなたを貸して

あなたが作ったんだ、揺れてる私

風がくるよ、音が漏れるよ、窓を全部閉めて

私の妹はどこだ

こ ....
あなたが笑っててくれればそれで良い


あなたが生きててくれればそれで良い








あなたの笑顔で存在で僕は生きていけるんだ
戦闘機が買えるくらいの端た金なら要らない
地球を買い戻せるくらいのお金なら欲しいけれど
貰っても使えないさ
ドブに捨てる事なら出来るけど
そうだろう?

友達も恋人も入れないような
そん ....
ねえ
どうして記念日が必要なの?
どうして特別な日が必要なの?
まるで
それが法律であるかのように
型にはまって恋をする人達
そんなの関係ないよ
とに ....
そいつはこの上なく獰猛で
このうえなく強い顎の中に
鉄をも貫きそうな頑丈な牙を備えている
だけど死体だ、死体だ、死体だ


建築計画が頓挫した
コンクリが剥き出 ....
{引用=
「まっ黒な」セーラー脱いでメイクしたピアスもあけた(東京)へ行く



春の風強すぎるけどもう飛ぶの夢の翼が消えないうちに



伸びた髪亡き私への手向けです「来た・見た・ ....
見つめ合う 二人同時のタイミング クスリと笑う 愛しいえくぼ チョコレートを頬張って
寝る前の歯磨きをさぼったら
真夜中に
頭がうなり始めた

甘い甘いチョコレートの逆襲だ
虐げられたカカオ豆農奴の
怨念だ

うなる頭を抱えながら
積み重ねた ....
先生は言いました
あなたも自分で選んできたはずでしょう


とと

かか

ここ

ボタンから指をはなせば

なな


てて

折り畳まれた頭をもったの ....
花を抱くなら花になり
水を抱くなら水になり
雲を抱くなら雲になり
人を抱くなら人になる
  − エーリスに捧ぐ −


太陽が 沈む ぼくに 
巨大な 火焔 膨大な 熱量
太陽が 沈む ぼくに

太陽の 中の ぼくの 中で 太陽が 燃えている
若さ そのオクタン価の高い年 ....
きみの好きな彼女が
街を歩いてるのを見たよ

並木は綺麗で
赤いバイクがたくさんあった
黙ったまんま思うんだ
きみの好きな彼女が
あいつと歩いてるのを見たよ

あんなやつと
付き合 ....
ごめんね、とホントはちゃんと言いたいよ だけどなんだか負けた気がする


きみの言う一つ一つがあまりにも ただしい意見で 黙ってしまう


子ども過ぎ。きみだってたまに、子どもだよ。 そう ....
生まれた日から 疑問符と一緒でした
母の心に マイナスな思い出をうえつけた日でした
私のことが いらなかったのではないと
望んでたと きいたことはないけど
それすらも 確かめないで生きてきまし ....
ヘリコプターのような方ですねと
僕が言ったので
相手は少しへりくだって
それからむすっとして
紅茶を飲んだ

暗い路なりに
銀色の聖餅が落ちているのを見て
これはパンでもないし餅でもな ....
あまりにも偶然の
そういったひとつの雫のように

午後の空は案外小さいものだ

倒れている私には
自分が呼吸をしているのかさえ曖昧で
ただ
降る眩しさだけがほんとうだった
(やっぱり ....
台所に立つ祖母に声をかけた
今日の夕食の相談に
太陽が少し傾いて窓からこちらをのぞいている
ぼそぼそと話すと
野菜室からは季節外れのナスが三袋
びっくりして首を傾けると太陽と目が合った

 ....
とれたての干し柿とは何か
とりたてのめざしのようだ

とれたてのお新香とは何か
とりたてのふりかけのようだ

聖なる書改訂版には干し柿も
めざしもお新香もふりかけも
あの人が光りあ ....
鵜飼千代子さんのおすすめリスト(9858)
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ウォーターサーバー- 士狼(銀)自由詩6*10-3-24
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抱く- はるな携帯写真+ ...510-3-22
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とれたての干し柿とは何か- ……とあ ...自由詩10*10-3-21

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