夜のはじまりからおわりまで
景色がどんどん加速する
置き去りだって標識は言うけれど
止まってしまったらどうなるか分からないんだ
地面を擦る音ももう聞こえない
光の線と対になってし ....
伝えれば 伝えるほど
孤独になっていくんだね

吐き出して 楽になるのは
臆病者なんだよね

その軽さに相乗りして
ふざける奴もいるだろう
注意するのは身の危険だ
賢者は黙る
やり ....
夜の動物園に行く
夕暮れの猿山 フラミンゴの池
みんなみんな 楽しそうだ

夜行性の動物たちは
どこか 不思議に我がもの顔で
自分たちの世界が
始まりくる予感

それにひきかえ
ヒ ....
夕方に
スーパーマーケットの食品売り場で
品定めをしながら
行ったり来たりしていたら

中年女性から、突然
「イタヤ君⁉」と声を掛けられた

吃驚して声も出せず
マジマジと見詰めてる ....
この世でいちばん大きな生き物は何だとおもう?

暮れゆくばかりの秋の問いに
ふとたちどまる
たちどまることは忘れがちだけれど
時折とても大切だから
スニーカーの靴底で
きのこをおもう
 ....
一日の終わりに
地面の端と端を結んで
気球のような空が出来る
飛んでいるみたいで
浮かんだままの時間に
赤く染まってしまう
心も葉っぱも
この瞬間に燃えて
脈だけを感じる
音になるか ....
実家の方角から、炊き込みご飯の炊ける薫りのしたような。
晩秋の寂しそうな母の背が、硬い根菜を刻んでいたような。
空と雲の間で
聞こえる気がした
まだ誰も触れてはいない
風に揺れるような言葉が舞っている
全てを心の中へ預けてみると
紙飛行機が生まれる前の形に戻って
地面を育てていた
会いたいと思う時 ....
たよりなく点滅する街灯
いつかここはけものすら通らない
道だったものになって
雑に置かれた石のひとつひとつ
大いなる妄想を抱かれるのだろう
そのときぼくは
薄く伸ばしたセンチメンタルに
 ....
雷を髪に飾ることはできる、とあの人は言いました。
プラスチックの黄色い髪留めのことかと思いました
あるいは単なる冗談なのかと

朝食は取らない主義で
それはお腹が弱いから
薄紫の傘が立て掛 ....
10月も終わりが
近づいて

4000キロの彼方から
友人たちが
やってきた


V字飛行の編隊を組み
翼の力だけで

太陽と星と
地磁気だけをたよりに

北風や
ジェッ ....
日々色付く里

地の守り神である
オオイチョウの頭が染まる

昨日はおとといよりも
今日は昨日よりも
確実に変化してきている葉の色

樹の寿命は長い
何世代もの人間をみおろし
年 ....
たとえば接続詞の消えた世界で、そうして人類は文脈から解き放たれ。
ゆえに僕は何にも縛られる事なく、しかし君とは手を繋ぎたいけれど。
初めて「結婚したい」と
思ったのは16歳の時だった

別の町に住む
別の学校に通う
一学年上の女性だった

狸小路の階上喫茶で
話し合ったり
季節外れの浜辺を
散歩したり

「 ....
伊達の喫茶店で唄った後に
店主に紹介されて
火山灰を釉薬にしている陶芸家の居る
洞爺湖に向かった

あの時
何か手土産を持って行ったと思うが
何だったのかは覚えてない
けれど
当時は ....
{引用=逆説的}
ルイス・キャロルが実在のアリスを愛し物語を捧げたように
わたしも捧げたかった

わたしも溺れたかった
ボードレールがジャンヌ・デュバルの肉体に溺れたように

高村光太郎 ....
時折
子供の頃
遊んだ
友人の家の匂いが脳をかすめる

絡めとられ
からめとられる
僕の過去


ちょっとだけ肺が痛い

祖母の嬉しそうな笑顔
友の楽しそうな笑い声
もう ....
果樹園農家の娘だった
浅黒くて小さくて
ボーイッシュな可愛い
女の子だった

お似合いのカップルだと
囃されてたけど
そんな学友の言葉を
満更でもなく
聞き流していたっけ

実際 ....
一か月の半分を歌い歩いていた頃
いつも隣町の移動から
「これはっ。」という飲食店に立ち寄り
コーヒーを注文したり
食事を頼んだりして様子を伺い
一息入れてから
「実は、今ツアー中なんですけ ....
末娘が10歳の誕生日を迎えた日
7歳上の長女と妻は
誕生日のプレゼントを
用意していた

ボクはと言えば
実は
すっかり誕生日だったことを
忘れていたのだ

ねぇ。お父さんは
何 ....
白雲が流れていき
青い青い空が広がった

異国は遠いけれど
宇宙は此処だ

僕はそう思った
瓦が白く光っている

烏が一羽とまっている

広がる秋の光の中を

烏と瓦が交わっている

互いの輪郭守りながら

光の海を泳いでいる


)この蒼穹は何処まても高く
)光 ....
歩きながら
いなくなった人を想う時
金木犀の匂いが
引き金になった
違う場所にいるのに
同じ記憶を持てるとしたら
僕等は甘くて眠い
昼間に出会えるね
こっちの意識が
向こうへと溶け出 ....
職業訓練に向かう車中
手嶌葵の『明日への手紙』を聴きていると
ふっと秋の童が降りてきた
きゃっきゃと笑いながら
ダッシュボードをはしゃいで走っていた

ぼくは
しずかに考えながら
考え ....
言ってはいけないことはないけれど
言えないことはある
言えないことなんて無いというのは暴論です
われわれに与えられた自由は
無限の宇宙の中でこのように制限されていて
しかし制限というのも言葉 ....
そうあるように
あるものが
あるだけなのに

なにかの切り屑のせいで首までが埋まってしまっている
上昇が原理ならよかったのに
鱗のはがれたものだけが天へゆけるのならよかったのに
人の望み ....
互いにスパークする宇宙で起きた出来事があり
誰も入り込めない花園の君がいていつか僕は叙情になる

面倒くさい真実ばかりがまかり通って
優しい嘘はにぎりつぶされて疑問ばかりが生き残る

レノ ....
たとえば
並び歩く二人が
気を置かずに話している
一方が振り向くとき
他方も同時に振り向いている

たとえば
双子が同じ夢を見る
電話でその話をするとき
互いの脳裏にはありありと
 ....
この部屋は狭くて
一人用のベッドだから
一人分の夢を見て
落ちてゆけば良い

明日という言葉が
魚の骨のように
引っ掛かる

ここはどこだろうと
足の指で毛布を探るとき

寒さ ....
夜、寝る前になって
やっと止まる原因不明の嘔吐感
医者はばんばん薬を処方し
私はばんばんそれを飲み
そうして実は気付いている

吐き出したいのはこの魂だ
上手く吐き出せない現状に
吐き ....
鵜飼千代子さんのおすすめリスト(9966)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
ハイウェイ、それを孤独と呼ぶのだな- カマキリ自由詩320-11-9
茶碗蒸しの極意- umineko自由詩15*20-11-8
夜の動物園- umineko自由詩1*20-11-8
西中の三上さん- 板谷みき ...自由詩4*20-11-6
きのこは愛なんか歌わないけれど- そらの珊 ...自由詩13*20-11-6
夕方の空- ミナト ...自由詩4*20-11-1
炊き込みご飯- クーヘン自由詩12*20-11-1
散歩道- ミナト ...自由詩4*20-10-31
彗星と空想の際- カマキリ自由詩320-10-30
雷を髪に飾ることはできる- ふるる自由詩14*20-10-28
4000キロ彼方の友達- st自由詩420-10-28
オオイチョウの樹- 道草次郎自由詩6*20-10-27
接続詞- クーヘン自由詩8*20-10-26
初恋のようなもの- 板谷みき ...自由詩3*20-10-25
一宿一飯の恩義- 板谷みき ...自由詩4*20-10-25
恋人と爆弾- ただのみ ...自由詩5*20-10-24
5G- 秋也自由詩5*20-10-24
吉川クン- 板谷みき ...自由詩3*20-10-23
わらしべツアー- 板谷みき ...自由詩2*20-10-23
東苗穂にあるケーキショップあかね- 板谷みき ...自由詩9*20-10-21
想念- ひだかた ...自由詩420-10-20
秋の光景- ひだかた ...自由詩520-10-20
- ミナト ...自由詩2*20-10-20
秋の童- 道草次郎自由詩320-10-20
紙っぺらに殴り書き- 道草次郎自由詩3*20-10-19
ほんの紙片- 道草次郎自由詩5*20-10-19
スパーク- 梅昆布茶自由詩1320-10-18
我らの言語はいつも爆発している- につき自由詩3+*20-10-18
深海- ミナト ...自由詩6*20-10-14
詩の言葉で魂を- ひだかた ...自由詩1020-10-12

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