太陽の深紅に眩まり
球体の輪郭くっきり定め
無音訪れる滑らかな静かさに
掛け渡す虹の鮮明な意識を歌う
宇宙は今 透明な雨降り
人間は今 哀しい雪降り
真紅に明るむ太陽の
くっ ....
野外フェスに出演した時のこと
歌い終わってステージを降りると
ケルト音楽を演奏したバンドの
アイリッシュ・フルート奏者に
流ちょうな日本語で話し掛けられた
私の国はアイルランドです。
....
空の甘い匂いがします。今がいつの季節なのか分からなくて、目眩がします。卵細工の中みたいな明るさの中で、空想を組み立てていくことは楽しいです。遠い知識や、場所や、言葉は、回転する小さな粒のようです。粒は ....
飴玉みたいに脆い強さ。
パソコンは何日もシャットダウンしたまま、
電線でかろうじて街と繋がっているこの部屋。
LEDの電球色
ビートルズ、ヴェルヴェット・アンダーグラウンド、
ニック・ド ....
いくつもの
物語の
すべてが語られて
ひとりの人として集められて
終わるころには
陽の光から逃げるような
細く長い影が
やっぱりひとつ
薄く 揺れるだろう
生まれてからは
笑い ....
時々
迷う時もある
しかし
迷い考えるから
気付くこともある
人生の道を
歩いている
さまざまに歩くが
ふりかえれば
一本道
時々
立ち止まり
世界や
自分を
見る
....
のびやかしなり折り重なり
冷たく熱く色づく
この世界という光の帯、
あなたの内懐に響き渡り躍り
孤独という怪物 すきとほります。
- l'impromptu
擬人街を訪ねるなら{ルビ外套=コート}だけ着て行けばいいさ
隱喩に似る薄筋、縫工筋は
いつだって皺だらけのリトグラフ何故 ....
ありがとうを
何回言ってきただろうか
それでも言い足りないのは
感謝したい存在が
無数にあるから
大人になって分かったのは
この世は無常ということ
出会いや別れはともしびのように
儚く明滅する
ONとOFFをくり返す
愛していたことや恋しかったこと
心が含む砂利のような味で
恐れなく ....
この世界という
無意味を掴んだら
この無意味という
力動に包まれたら
次に行って生きて
欲はあっても執着はない
荒れほど在った
食欲も性欲ももはや囚われず
自由なる大海、恋愛 ....
高く濃くなる秋、きっとすぐ澄んで
晴れ渡るとして、なんともさみしい
夜の都市、煌びやかなネオンサイン
キレイだろうけど、中身はカラッポ
あゝやっぱり突き抜けよう
あゝやっぱり還ってい ....
「こんなショート動画を作ってごらんよ 炎上するから」
あなたがそういうのでその通りの動画を作ったら
ほんのわずか 煙が出た
たなびく
麻のスカーフの時は流れ
スカルの住処は一極集 ....
曙光が閃く、落日の近付き
流れるもの、只 流れるままにし
水平線、能動的に描き
垂直に、開く鮮烈な像
光の蝶 舞う
遠去かる
宙の縁に触れ 燃えあがり
忽然と消え また ....
1.1
脳の奥にいつまでも残る風景。この上なく優しくて、これ以上無いくらい、大切な景色。秋の生暖かい涼しさが部屋の中まで浸み入ってきて、全身を包む。とげとげしい、狂った秒針が僕の中で震える。手の付 ....
結局のところ、残されたのはがらんどうの部屋のみだった。北に空いた窓から、曇りがちな今日の午後の光が遠慮がちに忍び込んでいるだけだった。気づかなかったけれど、午前中には少しの間雨が降ったらしい。窓か ....
奥深く行く生く
意識の明度、
あくまで保たれ保ち
より明るみ明るませ
映るモノ 待つ
沸き立つ
思考という力動
今、静かさに
意識の微睡みの覚醒にて
感情を生き直観に捉えられ ....
貴女の靴紐を結ぶために
僕は走ってやって来た
だけど貴女は逃げちゃった
僕より速く走り去り
貴女はまた逃げちゃった
いよいよ大気は冷たくなり
いよいよ明るみは褪せ始め
刻むリズム ....
春の水蒸気は何処に行つたのか
この空は{ルビ禊=みそ}ぎするものの色
永訣の色
地上は百色さんざめき
めざましくもゆたかである
いちめんの輝かしき生存
疾風は田園の暮色をよ ....
バツ悪そうに 帰宅した主人
悪魔の みてくれ
曼殊沙華の王冠
秋の味覚がせいぞろい
采配を うけもつ
今年の秋は キミにしびれたい
紅葉に見とれていたら叱られた ....
汗が流れて、田畑が散る。
畦によろしく、わさびにもよろしく、全世界によろしく。
人型の充電器で、今日は衛兵として、明日は線条結線として。
マリネに込められた、様子見、豆がつぶれ、雲みたいに平静を ....
社畜会社員
お互い人見知り
初日不安
店でそっと指を掴まれる
昆虫のケージで連れ帰る
ずっと後ろ姿で拒絶
毛に触れたらジャンプして吹っ飛んだ
ヒマワリの種即食い
ご飯で間合いを ....
天国と地球の狭間に在り
光の響きに注ぎ込まれていく
ヒビキの速度と一体化しながら
巨大な何かの残響足跡残像
反復され前進し反復され
天国と地球の狭間に冷ややか覚醒して生き
ひたすら ....
手に入らなかったものは
ポケットにしまえない
だから置き場を探すうちに
冷たくなっていく
思いはこんなにも
熱いというのに
君との未来が
空を突き刺す日は来ない
星でさ ....
あの国道沿いの中華料理屋は昨年潰れて取り壊されたわけだけど
更地になった場所に雑草が生えていて「ああ、そうかぁ」とため息混じりに感心したわけだ
全くもって日常という言葉は恐ろしくて
感心ばかりし ....
鮫がいたんだがな
とポケットをまさぐる
何もなかったので有るふりをした
洋ちゃんがそれを見て大きなあくびをしたよ
何もないくせにポケットだけがふくらんでいる
....
「腕時計は狂うのに
砂時計は狂わない」
先輩の一言が離れない
「腕時計は直せるけど
砂時計は直らない」
友達の一言が離れない
「腕時計は停められる
砂時計は停まらない」
....
- 自由律、因果律
クスクスの ハリッサ良く效く 辛さ哉
材料は、 牛乳、卵、 「白い粉」。
「プディング」 は 食べたが 「プリン」 など知 ....
夜に
優しく撃たれて
ひとり、またひとり
人は
優しく死んでいく
夜に
まだちゃんと慣れてないから
きみは泣く
これからはじまる長い旅路の
最初に出会った
得体の知れないその不安は ....
精神の国をぶんどった
瞳に映るのは町並み
一生で作り上げたはずの美しき景色
分け合うことができるだろうか
私の国と同じになってよ
あなたと歩きたい道
純白に覆われた道
時には草陰に花も咲 ....
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