メロディーは まばたきに似て
吐く息は 山をさまよう霧に変わり
心のきらめきは 星よりも激しく燃える
遠く町の灯火が やさしい
やがて静かな会話がはじまり
凍りつく 寒気 ....
雨が街を一斉に叩く音で目が覚める
億劫な、暗い灰色の朝に
独り、目をこすりながら時計を見た。
午前5時半。
雨が降ったって
雪が降ったって
強風に煽られて
....
誰かが
だましているんだなと思う
ぽかぽかとして
冬なのにこんなにあたたかい日は
だから
あたしは
まーだだよと言う
あわてて
かえるが起きてこないように
誰かに
だまされ ....
そうして感受性の違いかしらですべてかたづく自然淘汰
あしたも朝から会社だった
こころやからだを使う仕事だった
思考や感受性をフル回転させながら
自問自答や己の正当化をくりかえしながら
反省や確信を行ったり来たりしながら
お ....
貯金通帳振り回しても投句料出ない
かわいそうなことに
あなたには 出口がない
幸いなことに
わたしには 出口がある
入り口だと思っているかもしれないけど
それは ほんとうは 出口なのよ
排出する
蠕動する
....
お友だちあつめて内閣つくるなよ
パパくれた国という名のおもちゃ箱
棚ぼたを民意と言い換えほくそ笑む
某首相尖閣諸島に島流し
変わり身のオセロを凌ぐ鮮やかさ
日銀を悪魔に渡 ....
森の中に『くまカフェ』がある。とんがり屋根の丸太小屋。夏にはハーブが咲き乱れた庭も、今ではすっかり刈り取られて、来年の春を待っている。
店主のシャルロットが開店準備を終えて、窓のカーテンを開 ....
反面教師ばかりで窮屈
僕の時間の砂が
指の隙間から零(こぼ)れ落ちる
さらさらさらさらと
零(こぼ)れ落ちる。
そのまま風に吹かれて
失われてゆく
砂の想い出
人生の終わりまで
掴(つか)んでいたい ....
リボンという名の首輪を外し
第一ボタンという名の戒めを解く
スカートを3回折って
わたしは走る
この足2本の赴くままに
どこに行くかなんて
私は知らない 君も知らない
ほんの小さ ....
だって夢に出てきたのだから仕方ないじゃない
まさか個人の夢にまでイチャモンをつける奴もいないだろう
で、そいつがさぁ。人間みたく二本足で走って
夜の街をぶらつくオイラの方へと身体を揺すりながら向 ....
冬は突き放すような抱擁
軽くドレスの裾を振るだけで
白い吹雪が真昼を閉じ込める
冬は火傷するほど冷たいキス
サイドミラーの氷を指先で落とすと
風の中 君の声が聞こえてきた
子どものころ ....
私は穴ぼこだらけ
のそのそと歩きまわり
山の斜面にぼろぼろ突き出た粘土を掴んで
くにゃくにゃ捏ねて
ちぎって少しずつ穴ぼこを埋めていく
何だか安心する
舗装された山 ....
今日のTシャツは白です
嗚呼 おっかあのカレーが喰いてぇ
今日の下着は黒です
嗚呼 田舎に帰りてぇ
月の青は涙の青 青青青 青
何もかも、失ってしまった。
そう思えてしまった時には
自分の手のひらを、そっと開いて見てほしい。
確かに、その手のひらには何もないけど、
だけど ....
星をみたくて
夜風をすいたくて
みんなシーンとしたくて
使命感だけが
ほのぼのと燃えていた
哀しくてなみだより
胸のいたみより
息ができなくなった
....
探していた?
なにを?
鉄の味を
どぶのかたちを
骨の軋みを
探していた?
甲州街道に
サンタクロースたちが
冷えた夜を
道行くひとの
....
すていんあらいぶ
それすらなくて
きがつけば
「いけませんよ いきなければ」
せっこうと
かみでできた
いたの
きれいにせいれつした
てんてんと
....
日曜日の夕方
群青色の冷たい空
閉じ込められたような
地平線の端がじわりと燃える
正解がないのは
どの道を選んでも同じ
世界を美しいと思うのは
積み上げられてきた
歪な歴史 ....
今日も待ち針を刺す
心の縁に
ずれないように
歪まないように
一針一針
ゆっくりと
ただまっすぐに縫いたいだけ
私の心の裏側に
注意深く
ちくりちくりと
針を刺す
明日は真っ直ぐ ....
子狐のきょうだいが じゃれあっている
とんで
はねて
おって
にげて
まちぶせして
かみついて
雪を蹴散らし
狩る者の本能を
喰われる者の宿命を
疑似体験をしている
思い切り ....
結局
いきるためには
ばかみたいにうすっぺらい
「わたし」みたいな
大文字のわたしが
元気よく
ポジティブに
泣きたいときはなき
喜ぶときは喜び
共に生き
ときには哀しみ
そうし ....
夕日を行く
東京の西の町を行く
選挙でまた
ひとはいっとき
応援する先を替えてゆく
その移り気と盲信のお祭りに
70年まえ
アメリカと戦った日本を見る
夕日を行く
つけ麺ジャイア ....
水龍飲み干して美味い
鏡の前の
リクライニングに座り
鋏を手にしたおじさんに
全てをまかせて、瞳を閉じる
ぱさ、ぱさ、と切り落とし
頭はだんだん軽くなる
ぱさ、ぱさ、と切り落とし
心はだんだ ....
来るよ
音がするもの
ザクザク ザクザク
ザクザク隊の音
兵隊さんの靴の音
音楽室の真向かいの
ラグビー場は昔
兵隊さんの
中継地だったって
だから聞こえる
夜になる ....
僕は中学生のとき
社会科の女の先生に
とても可愛がられていました
なぜなら僕は
頭が良くて
ユーモアがあって
ちょっとかわいらしい顔を
していたからです
デブでしたけど
少し年上の人 ....
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