酒を飲みすぎた後で

生活が憎たらしくなる

虚ろな眼をして

日の光を見やるときには


仕事らしい仕事はすべて

白々しく見えるものだ

それは酒に飲まれても

飲ま ....
藤の花ぶさが

紫の光を垂らしている

ささない蜂が

黒い尻を浮かせている


遠目に見ていた

奇跡のような幸福に

実は包まれていることを知ったのは

こんな日のことだ


藤の花ぶさが

紫の ....
せいめいを
かいてみてください

あなたが
じぶんのなまえをかけたら
それがこたえです

あなたのりょうしんから
あなたにあたえられたものが
せいめいです

あなたがほんとうに
 ....
星以外そこは闇だ
光以外そこは闇だ

感情はなにに
コントロールされてんだろう

思考よりも
背中を押してくれている祈りに

まだやりなおせる
こんなだから気づけたんだよ

星 ....
街灯のあかりを月と見間違え、曇り空みて息を吸い込む 白い天井を見つめている

黄金週間の夕暮れどき

一日のさいごの光を見つめている

壁にはパンプキンの絵画

胸にかぶさる世の戯れごと

天井のもう少しさきを見つめよう

少し向こうには

希望のふり ....
春色慕情


無関無色といえること
五月の夜に悟れり

本を買わず
本を失わず
酒食を節し
心の赴くさまに
生きて禍なし
完成はせず
技を磨かざるべからず
常に研さんして
 ....
この世界は溢れんばかりの言葉で
満ち満ちている。
だから僕は詩で表現するのだ
と彼は言った。

僕はわかったようなフリをして
良いね
グッド
と答えた。

彼はニヤリと笑って
今 ....
速められたリズムは
濃紫の草むらへと
向かわせる

込み上げてくるものは
体内の水源

飲み込まれたものは
いつしか蒸発し
すり替わる

虫を殺してしまったら
かたつむりを踵で ....
ちょっと一曲流していってくれと
手を引かれた先にはいかにも豪農風の屋敷があり
その内庭といおうか畑地といおうか
平らにならした広場にはすでに人が立ち集まっていた
聞けば数十年に一度の祭りの前祝 ....
見えないように 幾つも隠していった
触れないように 何度も遠ざけていた
光よりも 陰よりも 離れた場所に

別れの予感は 互いを追い詰める
傷増やす約束など 出来やしない
つまらない嘘を  ....
べたあっと広い横断歩道で信号待ちをしている人混みのなかにいた
曇り空だった
曇り空のひかりが広い横断歩道に溜まっていた
女子高生数人がぼくに笑顔で駆けよってきた
二十年まえなら吉川晃司や的場浩 ....
汚れた空気が
やんなって
カルキ臭い水も
飲みたくない
言葉話すすべてが
わずらわしくて
誰もいない世界へ行こう と
飛び乗った 宇宙船

空 空 空

空気の層
突き抜け ....
花が肉のようだ
植物のさやかな匂いだ
ツツジよ
おまえはだれなんだ

会えない恋ごころ
会えば終わってしまう
ふられているようなもんだ
あざやかな足元の花よ
おまえの秘部ならば
口つけることもいとわな ....
 まださむき五月のあさの机にて妻まだ起きず吾は聖書を

 風邪をひき咳と痰とに悩まされ五月の連休初日過ぎゆく

 愛そそぐ人をえたとのメイル受け子の幸せを神に祈らん
泣いたり喚いたりすることに
何の浄化作用があるのだろうか

僕の愛する人は
涙も見せず
痛いとも言わず
ただ静かに窓の外を見詰めて
もうすぐ春だね、と微笑んでいた

少し早い誕生日ケ ....
きみのメールも電話も無視して
それでわたしが無傷だと
本気で思っているのかい?

たいがいのこと謝られたり
納得したら許してしまうけれど
今回はどうしようもないんだ

到底許せないこと ....
りゅうぐうのつかいを飲んでしまった
寒天のようだったから つい
つるつると飲みこんでしまった
せっかく遠いところから来てくれたのに
まさか飲んでしまうとは と
母屋の人たちは驚いている
わ ....
恋をしよう上から目線で言われても



春はもうどうでもいいから冬をくれ



おまえらの押し付けた春しるものか



春かんで春ひり出して万金丹


 ....
いいものを
素敵なものを
そんな考えでいたけれど

どうせなら
おいしいものがいいな
たっぷりならいいな
安かったらもっといいな
簡単なら

あれこれ あれこれ

だけど やっ ....
虫だ

まるで
飛散する影みたい

なにかが 高架橋から
手を差し伸べる
亡霊の
薄水色の


枯れた枝だ


ピントのずれた
ミズドリの
滞空する世界

その小さ ....
 夜が明けて妻も目覚めて二人してこれからのこと話し合いけり

 コーヒーを沸かせて飲みつ春の日の妻の休日過ぎてゆくなり
指先よりも遠い空
青い姿で広々と
全部包んでくれそうだから
甘えた声を出しました

横切ってゆく白い猫
ちらりと横目で振り返り
しっぽをつんっと尖らせました

お前なんかは相手にされ ....
たまにしか見ない子が来ても
近所の子どもが集まると
すぐに仲間になって遊ぶ
長兄はこのあたりのリーダー
ビー玉をしようといいだした

みんな家にかえって
自分のビー玉をもって
ふたたび ....
いつの間にか裸足だった
あてのない旅をしていた

気付いたらここがどこかよく分からなかった
草原を目指していたような気がするが
はたしてここは岩ばかりだ

ああそうだ
この頬を ....
静かに座っていると

窓から心地よい風が入り

部屋の隅々を通り抜けて行く

日は部屋に満ちたと思えば

陰に染めたり

その変化は絶えず移り行く

耳に届くは
 ....
 光さす朝の机に聖書読み部屋にみち満つベートーベン

 愛する妻は仕事に出一人聴く交響曲第四番
どんなに世間を知っていて
言葉で恐怖を並べても
きみ言う”へいき!”にかなわない

どんなに世界を調べてて
理屈で知識を並べても
きみ言う”なんで?”にかなわない

どんな ....
瞬間見えた隙間に
飛び込んで
五線譜に記された過去と未来を
現在に引き戻す
柔らかな肉の感触が
夢の中で甦る
もう少し先を見たかったのに
覚醒は強制だ

飛ぶ鳥がいなくなっても
空 ....
人生 ケ・セラ・セラよ
母の口グセだ

以前のあたしは
母のこの言葉の意味を
斜めからみていた

もっと 真剣に生きろよ

若かったあたしは
そう 思った

いつも一生懸命
 ....
鵜飼千代子さんのおすすめリスト(9858)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
茶前酒後- 久亜麻ジ ...自由詩310-5-5
藤の花ぶさ- 吉岡ペペ ...携帯写真+ ...1410-5-5
せいめい- 紀ノ川つ ...自由詩3*10-5-4
宇宙の闇- 吉岡ペペ ...自由詩510-5-4
家につくまであと八分- 朱印短歌110-5-4
天井のもう少しさきを- 吉岡ペペ ...携帯写真+ ...1010-5-4
春色慕情- 生田 稔自由詩1010-5-4
詩人の友- 冬野 凪自由詩4*10-5-4
睡蓮- within自由詩12*10-5-4
竹林- 春日線香自由詩510-5-4
ひみつ- 蒼穹自由詩410-5-3
曇り空のひかり- 吉岡ペペ ...自由詩710-5-3
『月面着陸』- 東雲 李 ...自由詩1*10-5-3
五月への質問状- 吉岡ペペ ...携帯写真+ ...610-5-2
朝早く起き- 生田 稔短歌510-5-2
春のない国- 高梁サト ...自由詩17*10-5-2
無傷- 水中原動 ...自由詩310-5-2
りゅうぐうのつかい- 春日線香自由詩510-5-2
冬親父- 木立 悟川柳410-5-1
交換- 朧月自由詩210-5-1
霧のみち- しべ自由詩310-5-1
五月一日- 生田 稔短歌210-5-1
青空散歩- 朧月自由詩510-5-1
勝負- 殿岡秀秋自由詩110-5-1
裸足のブリキ- しろう自由詩9*10-4-30
時運- 蒲生万寿自由詩2*10-4-30
朝の光- 生田 稔短歌310-4-30
かなわない- 仁惰国堕 ...自由詩310-4-30
仰角- within自由詩17*10-4-30
ケ・セラ・セラ- 森の猫自由詩6*10-4-30

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