もはやとほい昔の
父親の葬儀の折、
一番哀しそうな
顔をして居た
普段一番欲深かった叔母さん
昨夜の夢に出て来たのは何故だろう
そう云えば今夜は満月なのだと
ふと想う
天空 ....
カーネーションが花屋を飾る
それでやっと思い出す
薄情だと自分で思う
せめてもの気持ちで電話する
久しぶりだね元気なの
困ったことがあったら言いなさい
声が聞けて嬉しい
こっちは元気 ....
私の肉身の
今を生き生きと
筋肉の盛り上がりいき
けれども
着実に滅びに向かい、
私の魂の
今に思考し感じ行為し
未来を切り開きつつ
けれども
眠り入れば意識失い、
何一つ保証 ....
sunoAIに夢中になっている僕を
冷めた目で見ている君のことを
薄々感じながら
のめり込んで
生成される楽曲の聴き比べ
楽曲スタイルの指示を
足し算引き算しながら
気色いい曲が弾き出さ ....
音楽を聴きながら寝落ちする
幸せな瞬間を味わうと
意識が目覚めた時
まだ目を瞑っていても
瞼を微かに照らす
カーテンの隙間の光が
寂しさを固めて
目やにとなる
夕暮れ時の後ろ影が何か言ってら
後ろ影、紆余曲折の果てに
辿り着くべき場所を
わたしと云う意識が
わたしではない
本当の私へと
辿りながら
バカっタレが
貴様がワタシはワタシだと
....
夕方と云う緩衝地帯
埋葬される思い出
忘却と麻痺の葬送
なんにもなくなる
からこそ
例えばあの子の
コーヒーカップ
その素敵な色合い
時流からふっと
浮かび上がり
くすりと ....
自己の意識を抑制して
心が向かうべきところを
知らなくては
己の意識は
方向性を持つ
新しい真の考えに至るためには
我がままなんて言っちゃだめだ
竹のようにしぶとい根っこを張り巡らして
....
あめのやみ
あおのひろがり
ひびくもの
どこもかしこも
あるものあるもの
ひびくもの
もの哀しくも可憐な相貌
開いて結んで打ち下ろす
ときのじんわり
ひろがりいき
いきづく ....
ひさしぶりにかえってきた娘が
玄関を開けて
いえのにおいがする、といった
ずっとこの家にいるわたしには
そのにおいがわからない
いいにおいかどうか
よくないにおいかどうかも
わたしが息を ....
夜 歪み絵の上に鏡張りの円筒を置くと
立ち現れる 舶来之軽業少女
鏡の森を抜けてきたので
衣装に絡みついた光を手で払う
零度で宙吊りになる 水で書いた詩
ストローで吸い込んで要約すると
....
この朝に 、この夕に
しとしとしとしと雨降り続け
私と云うものに込められた
深い想い 、時の広がり
受け容れさせる愁雨の静かさ
朝に夕に浅く慰められる憂鬱と
自ら汚したこの魂の刺抜き ....
二人の傷跡見えないように
明かりを消して
唇と唇が触れたとき
月明かりを閉じ込めた涙が光る
残酷な言葉に斬りつけられて
無数の傷が口を開いた
流れ出した血の匂い
身動きできず膝を抱え ....
五月五日、
なかば強制されている春、
どうしてもせざるを得ない、
タイヤこうかん、
いっぴきの蜜蜂はわざわざ庭先にまで見学に来て、
となりの家の庭では、
紫と白、ツツジがいつの間にかもうす ....
わたしがあたしを見つめたとき
あたしの心が安らいでいく
あたしがわたしに微笑んだとき
あたしの未来が見えてくる
新しいところに行くために
今までのものを背負っていく
誰もが未来の山を登る
....
あさ、仕事に行くために駅に向かう途中、
目の隅で、何か動くものがあった。
歩く速さを落として目をやると、
結ばれていたはずの結び目が、
廃棄された専用ゴミ袋の結び目が
ほどけていくところ ....
五月の緑が伝い合い
誰かが消えた満月のよる
なみだとずっとの約束を結んで
いくつもの場面を通り
ためらいなくわたしは生まれた
古い骨の破片を取り出し
命を再生できる世界
もう一度生かされ
3025年に生まれたなら
何を見る
何を選ぶ
同じ過ちは
冒さないか
結局孤独に
彷徨うだけか
バイオの技術も ....
ひとね ひとね
鳴り響く
この世界に
耳澄まし
じっと佇ずみ居れば
引き裂かれ引き裂いた
あなた方の
あの肉身の輪郭すら
胸の奥の
うちそこから
りんと
ひとなり ひ ....
どうしようもなかった
そう言われたらそうだ
それでも見殺しだろう
どのように死んだのか
膨らむ想像が胸に重く
良心が掻きむしられる
後ろめたさも心を乱す
忘れていたことも確か
それでも ....
吹く風と
包まれ包む
静かさに
触手伸ばし
響く聲 、
夢幻の現ヲ遡り
浮き立ち在るもの
輪郭ノ確かと
吾(あ)と繋がり
あれまなんぞよ
未だ体験せずと
破顔一笑 、
....
人間のやることは
間違いだらけ
仕方ないけど
落ち度のあるプログラム
もう何回目
ブルーライトが
瞳を蝕んでいく
影響範囲が広がっても
エラーの原因見つけられない
時間と疲労の蓄積
....
*1
もうすぐ四月が終わる。一ヶ月間、本当に鬱々していた。今も、見えるもの全てが眠たそうにとろんとしている。僕の視線は何もかもを仮死状態にしてしまう。ヘッドホンを付けて、空をぼんやり眺めている。中 ....
ここのサクラ並木は
申し合わせたように満開になるね
まるで地下に栄養の供給パイプが
張り巡らされているみたい
そうだね
「サクラの開花六百度の法則」というのがあって
二月一日以降の毎日 ....
僕の黒が夜を染めていく
君の白が朝を照らしてく
別々の景色 触れた指先
壊れるその瞬間に僕ら交わる
バラバラになる音が響く
君と僕の色が混ざり合う
始まりと終わりが溶ける場所で
新し ....
あなたと私の立ち位置に
汚れのない小川がある
近くでもなく
遠くでもなく
長い付き合いだねと
あなたは言った
私もそう思っているけれど
あなたはいつも私の中にいた
大勢のファン ....
このごろきもちが
ひきこもってる
喪失した数が多くて
容量を越えてしまったよ
他人は知らぬ間に死に
他人からその死を知るものなのか
先日突如重篤な病を告げて
暫くの間と伝え消えた ....
朝に夜に外す鎖のつめたさに
はっと手をとめてめくれば五月
濡れてなお水を欲しがる忍冬
色を変えれば音もなく散り
あしたになれば
いちにち寿命がへるのに
あしたを待つのは
なぜだろう
お墓ビジネスの話をみて
とりあえずあたふたしてみたけど
いがいと長く続かず
逆にスンとなった
今日もど ....
あなたの恐れは強い
本当の愛を隠している
自分からは逃げられないよね
最後に人に渡さなければ
そうしないと先へ進めない
色んな事情が重なって
今まで愛を実現できなかったでしょう
私もあな ....
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