濁るよりほかに
生き延びようがなかったから
水を欲して、
水を求めて、
ここはさながら渇きの底

濁るよりほかに
明るい方向を知らなかったから
黒を試して、
黒を重ねて、
 ....
少し前に
壊れた橋の上に立って
きみは笑顔を浮かべている
ひびわれたセメントは
ゆうべの雨のせいで
稼働停止した工場の
機械のようなにおいがする

その橋を苦労して渡っても
きみ ....
わたしはもう
石になってしまいました
かつてわたしにも
水だった時代があり
白濁した粘質の水となり
やがて泥となり
固まっていったのです
土として長年を過ごし
生き物をすまわせもし
 ....
眠れない夜に走らせる車
滑り出す道は三日月のレール
あなたの寝顔を確かめる為の
最短距離を測ろうとしたら
丸い地球の裏側に居た
この年になって
僕を捨てた女を
思い出すのは
なんともいえないなつかしさがある
なんで僕を捨てたんだろう
うーん、よくわからないが
多分僕のことが
信じられなかったからだろう
反対に
 ....
財布にまだ二千円ある
エレベータより歩道橋で明治通りへ
5時、夕日傾いて
なんか悲しくてどうでもいい

見てる見てる
渋谷の再開発
大きなクレーンが強そうだ
どでかい穴を掘削機がドルド ....
無数の素数たちは、真っ直ぐ前を向き、自然数のもとへと走りだすのです。
セミがミンミン鳴くなかを、ひまわりのところへ、かたつむりのところへ、
帰るのです。自然数のもとへ。
自然数の「おかえり」とい ....
暮れなずむ冬の街並みを
独り とぼとぼと歩いた

今日は暖かく風も吹いていない

写真家気取りで
街並みを切り取りながら行く

空の赤と青のコントラストの美
街の灯りと生活感の匂いの ....
見えない月に
想いを馳せて

逢えない君に
想いを寄せる

嗚呼…

ただ、ただ…逢いたい
鳥のような羽根を失くした日は
どこかで雨宿りすれば良いのに
立ち止まると不安になるから
景色を連れて自転車に乗った

ペダルを漕ぐと空を飛べそうな
パイロットの夢が語られる時
 ....
優しさがかこむ教室誰だって乱れたなにか探して消して


優しさのつもりで混ぜた女子力はいらない焼酎そのままちょうだい


優しさの影に潜んだ絶望をみせてごはんを一緒に食べる

 ....
グースはとても
後悔していました
元々、敵の敵だったというだけで
アマ自称詩人16級のドラゴンと
仲良しになっても何のメリットもないし
変な事件でも起こされたらかなわないと
思ったからです ....
  おさなごたちが 飽きもせず
   年積月の 乾いた空の下で
  小公園滑り台を繰り返したり
 片隅ブランコをゆすり続けたり
       ジャングルジムで
    サーカスをまねたりして ....
新聞をめくる規則正しい音が削るとなりの席の肉塊


この瞬間足を引っ張る言葉かよ作戦会議のいい人仮面


渾身のアシスト無駄にしておいて誰の目線で戦術を説く


迷っても出来 ....
土佐の海辺の村で
毎日毎夜薄暗い電灯の
野外畳の上にでんと座り
鍋に茹でられた貝という貝
爪楊枝でほじくり出して
それぞれに違う味覚
食い喰らい喰らい食い
瞑黙ひたすらに
味わい味わい ....
詩人は詩から産まれる。
詩のように花が咲き乱れ、詩のように月は輝き、詩の入り込む余地がないくらいに、人々は自由だ。
詩人は語る。海のこと。心のこと。美しさのこと。
けれど、本当のところ、詩人が語 ....
詩は
深い感動や絶望から
生まれるものだろう
僕ののは単なる独り言
しかし
ボケ防止には役立っている
しあわせ って意味も知らずにそれでも
その響きに惹かれて 微かに瞬く
ひかりを 疑えなかったのだと思う
決意をして 決意通りに堪えて生きてきた
泣いて泣いて泣いて泣いて いまもまた
わたしは ....
洗いたての芝生がちろちろと
脈を交わらせている

川までの道すがら
ちいさな生き物は溺れ死に
汚れた内臓は、光る命へと洗われる

車椅子に花を差し入れる

目を細めてファインダーを覗 ....
まっ白で
海の波とうねりに
磨かれた貝の
欠片を集めて
ぼくはオルゴールを
つくった


貝でつくったオルゴールが
奏でる音色は
聞いたことのないメロディー
なのだけれども
ど ....
私が、私自身のことのみを考え、
私の為だけの世界を作ることが
出来る権利を私は、持っている
好き勝手をしても良い理由にそれは成り得ないが、
私が、得た私だけの個人的な空間、スペースに、
私が ....
この地球に存在する人間は
大地を侵し
大海を侵す
ガン細胞かもしれない

でも、こうやって幸せを甘受し
生続けている

煩悩即菩提という言葉を聞いたことがある
百八つあると言う煩悩は ....
{引用=*吹雪}
また寝過ごした
慌ただしく時間を折りたたんで
結露の向こう 誰かが叩く
風のふりして泣いている



{引用=葉牡丹}
あまりに冷たい断り文句じゃないか
あまりに ....
海の向こうの友だちは知っている
あなたのやさしさと
あなたのやましさを

どうして知っているかって
それは聞かないでいて

そして描いている
庭の絵や
湖の絵を
りりしい若者の絵や ....
神無月に肉を脱ぎ捨て 祖母が逝った。

思えばもっと前から祖母は半分海を渡っていたようだった

精神ここにあらずといったふうで

ときどき正気のあるときは「死にたい」とこぼしていた

 ....
きっと 乗り越えられるだろう
ただの答え合わせが そんなに大事な事でも
見逃して あげようよ
ほっといて あげようよ
どうでも良いことじゃないか
僕たちにとって ほんとうに ほんとうに
 ....
 タイトルは『浅き日のこと』そして『高野ヨウ』をペンネームとして出版社に持ち込み自分を賭けてみたい小説の原稿と今夜もまた向き合う。『――彼女は「またね!」と言ったはずだし、ぼくだって「さよなら」とは言 .... いつから君のことを     好きになったんだろう
ひと目ぼれなのに      思い出せない

好きになるというのは    おそろしい
君よりかわいい娘が     いなくなる

君のいない一 ....
唐突に額にあてられ
あのほんものの乾いた音とそして衝撃が走る
ある時にはいつ棲みついたのか
恐ろしい姿の鳥のようなそれがあたまのなかで奇声をあげて鋭く蠢く
先生は ほんとうではない、と教えてく ....
自分の邪悪な心ほど
恐ろしいものはありません
邪悪な心が来たら
邪悪な心と闘ってはいけません
闘えば闘うほど
邪悪な心は力をつけてきます
邪悪な心が来たら
台風の時のように
ただ通り過 ....
鵜飼千代子さんのおすすめリスト(9858)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
濁るよりほかに- 千波 一 ...自由詩516-12-23
12月、意味のない橋と思慮深いカラス- ホロウ・ ...自由詩4*16-12-22
- 山人自由詩19*16-12-22
輪郭- ミナト ...自由詩316-12-22
僕を捨てた女- ホカチャ ...自由詩3*16-12-22
平成38年までに再開発- うめバア自由詩1216-12-21
自然数の家- 水宮うみ自由詩4*16-12-21
冬の夕暮れ- 星丘涙自由詩4*16-12-20
薫子- 薫子自由詩216-12-20
グッドラック- ミナト ...自由詩8*16-12-20
優しさ- 深水遊脚短歌3*16-12-20
ドラゴン&グースの大冒険___「事件を起こしそう」- 花形新次自由詩216-12-19
断章_九- 信天翁自由詩316-12-19
動け- 深水遊脚短歌1*16-12-19
底の記憶- ひだかた ...自由詩19*16-12-19
- 水宮うみ散文(批評 ...1*16-12-18
- ホカチャ ...自由詩316-12-18
耳を澄ます_(試作品2)- もっぷ自由詩616-12-18
雨上がりの庭- 印あかり自由詩18*16-12-17
貝のオルゴール- 小林螢太自由詩9*16-12-17
自分の理想を追い求めても良い権利は、誰もが持ち得ている- 水菜自由詩2*16-12-17
本当の幸福- レタス自由詩416-12-17
とある一日- ただのみ ...自由詩9*16-12-17
人生の絵- やまうち ...自由詩216-12-17
渡つ海- 高原漣自由詩3*16-12-17
乗り越えられる- はだいろ自由詩216-12-16
またね!- もっぷ散文(批評 ...316-12-16
君のポートレート- st自由詩2*16-12-16
もしも自分を愛せたなら- もっぷ自由詩416-12-15
邪悪な心- ホカチャ ...自由詩216-12-15

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