「今すれ違ったクルマ
 SUVなのにシャコタンだったぞ
 意味不明だな」
「あぁ、確かに車高の高い車を買って
 車高を低くするためにお金をかける
 バカみたいだけど」
「そうだね
 でも ....
みんみん蝉が鳴いている
曇天空に、ただ一匹

細かい雨が降っている

みんみん蝉は鳴き続ける
それは私の心に木霊する
抑え難い生命の高まりが
溢れ続ける生への執着が
私の魂を掻き立て ....
宙へ手紙を
したためる
魂という命のペン
下手な字でも
読んでくれる宙



今の自分に
出来ることをしてから
天を静かに信じる
そして
天に任せる



自分に都合の ....
音楽、
それは自由な魂の響き
広がりゆく光の木霊

すべては変わっていく
気付くとあなたはもう此処にいない
闇を抱えたまま宇宙へと還り
未完成のまま波に呑まれ

内底から
寄せる宇 ....
太陽がギラギラ射す中で
一日中外で働いている人たちがいる
僕の隣家の屋根をなおしている人たちがそうである
僕はクーラーのきいた部屋で
この過酷な労働を眺めながら過ごしている
僕なら半日もたな ....
鳥のように
花のように
深く静かに、
風が死んでいる
湿った潮気とともに
蒼いナパームの花の匂いが
甘く立ちこめていた
融けた日付が
なぜかナパーム岬を過ぎても
ヒロシまだ帰らない
 ....
黄昏の光を受け
よろめく羽虫は
遠い木霊のなか
孤独と静謐に留まる

変わりゆくすべてに
変わらず沸き立つもの
遠く木霊する声
異様に絡み合い
広がる宇宙の輪郭を
響きのなかに伝え ....
いわゆる「水急不流月」












禅語だ









川だろうか
河だろうか

とにかく流 ....
無料と定額のサービスで
見ないと損した気になる時代
倍速再生で映像が見られている

つまらないから金返せから
つまらないから時間返せの時代
倍速再生が免罪符となった

自分の人生が倍速 ....
意識が躍動する朝に
子供たちが踊る

鮮やかに心臓が脈を打ち
光の街が浮き上がる

歓びに充ちた朝、
自分の存在の輪郭が
世界に溶け込み
深い深い息を繰り返す

わたしは生きるの ....
降り止まない雨が
心の奥底に言葉を溢れさせ
魂の隙間から
零れ落ちるような光滴たち
無数に煌めき散逸する
終わらない旅路の果てに
訪れるもの一つさえ
想い描けないなら
何億もの地上の眼 ....
若かったころ、けして美人と言うわけでもなかったが、彼女もまだそれなりに可愛かった。男たちが代わるがわるにやって来ては、クルマに乗せたり、映画を観に連れて行ったり、また酒を飲ませたりと彼女との時間を楽し .... それだけで世界はこんなにも美しい
悲しいほどに
つきあいたい

その気持ちをなんとかこんとか
書類の間に挟みかくして

何食わぬ顔で、仕事を続けた

まずい
このタイミング
この相手で
そういうのはまずい

吸い込まれそうな ....
ごっこ遊びをしてる
爪の伸びた友達と
殴られたあとが痛い
殴られるまでは痛くない
呪文を唱える友達
唱えた呪文を聞くだけの俺

心地の良い季節だね
心にもない言葉
どこかいこうよ ....
奇妙なものに
取り囲まれ
見知らぬものの
浮き立つ
わたしの回りで
しなやかな輪舞を
繰り返し
奇妙なまま
見知らぬまま
ひたすらに
自由を分節し
いつしか
あっけなく
呑ま ....
四月二十一日 金曜
天氣 雨
起床 五時二〇分
就床 十時三七分

此の頃はお兄様が早くお起きになるので自然に早く起きてしまふ
習字は一頁をお清書致しました
放課後は階段のお掃除を ....
言いたかったこと
言えなかったこと

音を持つ前に
雨に戻して
あなたの頬を
優しく歩きたい

そっと拭う仕草で
嫌われても
透明な傷跡に
責任を持ちたくて

もうとっくに
 ....
抜けるような
美しさが
花開き
時が経過する
微かに
彼女の息遣い
ふるまわれる
原色の舞い
高揚し
忘却して
上昇する
下降する
もう一つの朝
もう一つの夜
もう一つの可 ....
降り続いていた雨が止み
今日は薄日が射している
おまけにうっすらあったかい
おれは胸いっぱいの共感に
包まれ街に入っていく

街では陽気なコーラスが
もうひっきりなしに響いていて
老婆 ....
 【問答相撲】
健康は命の付属品ではない
生写しではあるが別の生き物だ
今日も飛び去ろうとしてタックルした
顔を洗えば鏡に逃げ込むかもしれない
醜態を晒しても命ある限りか
尊厳を保ててこそ ....
中庭と廊下に
誰も居ないことを確認して
使うことのない鍵を握り
少しだけ明るい裏庭に出る


低い草と
色の無い花の間を抜け
影の無い径に出る
薄暗く揺れる午後に ....
唾を吐き出して、溝を入れ換えてみる
(ああ、そうか、悔しいのでしょう、)ね。)
何一つ生まれてはこない、ここ庭の隅で、ですからぐるり
 と囲う柘植の柵をいつまでも見届けるのわ、らわら
右に ....
僕たちは
綺麗なものが
似合うように
努力をするけれど

その眩しさより
弱った光の中で
同じくらい
傷付けたら

指輪なんていらない
この身体ごと
転がって
語り始める
 ....
仮面を被って話をするのと
スマホの画面を通して
話をするのは同じだ
もう好きではないけれど
まだ嫌いではない

画面を通じた話のほうが
穏やかなのはもう冷戦だからか

冷戦のほうが平 ....
先が見えない学校に
行かないのが不登校

先が見えない学校に
行くのが不透明登校

行くだけましだと言うが
行かないと決めるほうが
傷は広がらないとも言う

心が強いなら
行かな ....
久々に訪れた病院の園庭は、
十数本の桜の木が
無数の赤い蕾を膨らませていた。 

その生命力は、
春の大気に漲り震え
園庭という枠を獰猛に
突き破っていく不穏さを孕んでいた。

膨ら ....
歩いてきた道を憎むな
歩いてゆく道を憎むな




道に物を捨てるな
道に物を落とすな


再び戻って拾える保証など無いのだから


 ....
きらびやかな空が 剥がれ落ちて

菫の咲くほとりをたどって
指たちの

踊る環
   ひとつ
      ふたつ
         みっつ

やわらかな綻びから
洩れる調べの
 ....
いのちを
思う私は
手を合わせ
目をつむり
見つめる




{引用=※五行歌とは、「五行で書く」ことだけがルールの、新しい詩歌です。}
鵜飼千代子さんのおすすめリスト(9946)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
クロスオーバーSUV- イオン自由詩2*22-8-28
みんみん蝉が鳴いている- ひだかた ...自由詩6*22-8-28
※五行歌_五首「あなたへ今も感謝」- こしごえ自由詩4*22-8-25
音楽- ひだかた ...自由詩6*22-8-19
真夏の労働者- zenyama太 ...自由詩1*22-8-16
ナパーム岬- atsuchan69自由詩4*22-8-7
リアル- ひだかた ...自由詩3*22-7-17
水_急にして月を流さず- TAT自由詩322-7-16
倍速再生- イオン自由詩2*22-7-16
光の街- ひだかた ...自由詩622-7-3
Across_The_Universe- ひだかた ...自由詩522-5-17
女の一生- atsuchan69自由詩5*22-5-16
誰かのことを只想い続けているあなたのことを、只想い続けている- うめバア自由詩2*22-5-14
こんなこともある- うめバア自由詩1*22-5-13
滑り落ちていったものだけ- 竜門勇気自由詩2*22-5-4
Unmade5- ひだかた ...自由詩4*22-5-4
女學生日記_十- TAT散文(批評 ...122-4-22
RAIN- ミナト ...自由詩322-4-22
ひとり(改訂)- ひだかた ...自由詩7*22-4-22
雨上がりの街角- ひだかた ...自由詩4*22-4-22
即興小詩の集い- 宣井龍人自由詩4*22-4-12
裏庭を越えて- 木立 悟自由詩222-4-10
一平米の憂鬱- アラガイ ...自由詩6*22-4-9
メビウス- ミナト ...自由詩122-4-1
画面夫婦- イオン自由詩4*22-3-26
不透明登校- イオン自由詩1*22-3-21
見えるもの/見えないもの(改訂)- ひだかた ...自由詩5*22-3-20
ワンダーフォーゲル- TAT自由詩822-3-19
早春小景- 塔野夏子自由詩10*22-3-15
※五行歌「いのちを」- こしごえ自由詩2*22-3-11

Home 戻る 最新へ 次へ
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 32 33 34 35 36 37 38 39 40 41 42 43 44 45 46 47 48 49 50 51 52 53 54 55 56 57 58 59 60 61 62 63 64 65 66 67 68 69 70 71 72 73 74 75 76 77 78 79 80 81 82 83 84 85 86 87 88 89 90 91 92 93 94 95 96 97 98 99 100 101 102 103 104 105 106 107 108 109 110 111 112 113 114 115 116 117 118 119 120 121 122 123 124 125 126 127 128 129 130 131 132 133 134 135 136 137 138 139 140 141 142 143 144 145 146 147 148 149 150 151 152 153 154 155 156 157 158 159 160 161 162 163 164 165 166 167 168 169 170 171 172 173 174 175 176 177 178 179 180 181 182 183 184 185 186 187 188 189 190 191 192 193 194 195 196 197 198 199 200 201 202 203 204 205 206 207 208 209 210 211 212 213 214 215 216 217 218 219 220 221 222 223 224 225 226 227 228 229 230 231 232 233 234 235 236 237 238 239 240 241 242 243 244 245 246 247 248 249 250 251 252 253 254 255 256 257 258 259 260 261 262 263 264 265 266 267 268 269 270 271 272 273 274 275 276 277 278 279 280 281 282 283 284 285 286 287 288 289 290 291 292 293 294 295 296 297 298 299 300 301 302 303 304 305 306 307 308 309 310 311 312 313 314 315 316 317 318 319 320 321 322 323 324 325 326 327 328 329 330 331 332