もうひとつの夜の街が動き出す
灯火はみな偽蛍
背筋を伸ばした猫は
糸を池に垂らしてザリガニを釣り
夢遊病者たちは公園に集い
おとがいを比べ合う
看板描きの落としていった
無邪気な絵筆は
 ....
中華そばが食べたい

鶏ガラスープにしょうゆ味
チャーシューは薄くてかためで一枚あれば上等
メンマはくたくたで噛むとじゅわっと濃い出汁
しゃきしゃきのネギが散らばっている

脂が透明 ....
死生観のような雨を避けて、廃墟ビルの中で壁に背を預けて座り込んだ、雨音は右心室で染みになり、睡魔に負け始めた俺は次第に薬物中毒者みたいな微睡みの中へと溶け始める、小さな火がそれ以上広がりもせず、だ .... 洗濯物は洗濯機が創る。
噂は風が創る。噂話は君が創る。
伝わる。沈黙が伝わる。宇宙は大騒ぎだ。
技術は待っている。手探りを。
呪縛。
人生はproject。Mission。何処に産まれようが ....
牡蠣のピッツァ、
とめどもなく分泌されるもの、
舌の上で厚岸の海をふくんだ、
牡蠣肉の貝汁と、
液体のように熱々にとろける、
チーズの塩見が絡みついて、
トマトソースのあかい酸味とともに、 ....
もさもさとはえてきますな
ふつふつとわいてきますな

なんでしょうな?なんなんでしょうな?

たかぶるたましい包む無限の慈愛 微笑み、

無言の沈黙の のびやか色づき
無機を有機を つ ....
季節の猫に触れてはいけない、
音楽は常に涙でいっぱい、
頭をもたげて、
性格とは離れて、

乾いた風景、
どこを見渡しても、喉が渇いていて、
光を浴びて、虹色で
マングローブみたいで、 ....
椅子が「座って」と言った
椅子は昔の私だった
あの時座ってあげられなくて
ごめんねと返事して
腰を下ろした

テーブルが「果物を置いて」と言った
私は温かなストロガノフが食べたかった
 ....
その人の人生を
私は生きられないので、
私は私の人生を
生きるしかない
一度限りの人生



さまざまな人や物事に
さまざまに支えられている私
これも
みんなのおかげ
ありが ....
君の言葉と沈黙をたどる
僕の言葉と沈黙とで
その感触をさぐりながら

そうすることだけで
行ける場所があると
いつからか――

記憶の海より深く
予感の空より遠く

その道のりで ....
海岸通りで
バイクの隊列とすれ違う
マグロは泳いでいないと死んでしまう
ライダーも走っていないと死んでしまう
のかもしれない

マグロの旨い店に着くと
黒いバイクがたくさん並んでいた
 ....
こけ色のシャツを着
こけ風のズボン履き
こけ臭がするジャケツを羽織る朝
私はひろがる ちいさなタマシイ

苔の多様に思いを馳せる
新鮮な舌のようなむらさき
朝つゆにあつまる金
うまれる ....
もうじき目を閉じるわ
ちょうどいい頃合い見計らって
覚え切れなかったステップ
まだあるけど続きはあちらで

幸せよりも幾分鮮やかに
回る走馬灯の薄明かり
聞こえてくるよ、産声が
歌って ....
切迫する境界の脅迫に
崩れ去った家族の向こう、
虹の七色 鮮やか冷ややか
天空に輝き渡り跳躍する意識、

集め到来する光充ちる視界に委ねる。
太陽の深紅に眩まり
球体の輪郭くっきり定め
無音訪れる滑らかな静かさに
掛け渡す虹の鮮明な意識を歌う

 宇宙は今 透明な雨降り
 人間は今 哀しい雪降り

真紅に明るむ太陽の
くっ ....
野外フェスに出演した時のこと
歌い終わってステージを降りると
ケルト音楽を演奏したバンドの
アイリッシュ・フルート奏者に
流ちょうな日本語で話し掛けられた

私の国はアイルランドです。
 ....
空の甘い匂いがします。今がいつの季節なのか分からなくて、目眩がします。卵細工の中みたいな明るさの中で、空想を組み立てていくことは楽しいです。遠い知識や、場所や、言葉は、回転する小さな粒のようです。粒は .... 飴玉みたいに脆い強さ。
パソコンは何日もシャットダウンしたまま、
電線でかろうじて街と繋がっているこの部屋。

LEDの電球色
ビートルズ、ヴェルヴェット・アンダーグラウンド、
ニック・ド ....
いくつもの
物語の
すべてが語られて
ひとりの人として集められて
終わるころには
陽の光から逃げるような
細く長い影が
やっぱりひとつ
薄く 揺れるだろう

生まれてからは
笑い ....
時々
迷う時もある
しかし
迷い考えるから
気付くこともある

人生の道を
歩いている
さまざまに歩くが
ふりかえれば
一本道
時々
立ち止まり
世界や
自分を
見る
 ....
のびやかしなり折り重なり
冷たく熱く色づく
この世界という光の帯、

あなたの内懐に響き渡り躍り

孤独という怪物 すきとほります。
          - l'impromptu


擬人街を訪ねるなら{ルビ外套=コート}だけ着て行けばいいさ

隱喩に似る薄筋、縫工筋は

いつだって皺だらけのリトグラフ何故 ....
ありがとうを
何回言ってきただろうか
それでも言い足りないのは
感謝したい存在が
無数にあるから
大人になって分かったのは
この世は無常ということ
出会いや別れはともしびのように
儚く明滅する
ONとOFFをくり返す
愛していたことや恋しかったこと
心が含む砂利のような味で
恐れなく ....
この世界という
無意味を掴んだら
この無意味という
力動に包まれたら
次に行って生きて

 
欲はあっても執着はない
荒れほど在った
食欲も性欲ももはや囚われず
自由なる大海、恋愛 ....
高く濃くなる秋、きっとすぐ澄んで
晴れ渡るとして、なんともさみしい
夜の都市、煌びやかなネオンサイン
キレイだろうけど、中身はカラッポ

 あゝやっぱり突き抜けよう
 あゝやっぱり還ってい ....
「こんなショート動画を作ってごらんよ 炎上するから」

あなたがそういうのでその通りの動画を作ったら
ほんのわずか 煙が出た

たなびく

麻のスカーフの時は流れ
スカルの住処は一極集 ....
ねえ、生きている?
私は、あなたの影。あなたは煙草の煙の向こうを行ったり来たりして、
私は甘えた一日を、冷蔵庫に寄りかかって暮らしている、緑色に空気は澄んで、

「時々優しい気持ちになれますか ....
まだ青い枇杷が、骨の山から、夕涼みの温度まで、甘い速さを下っていく、
「綺麗にしてよ」、
と太陽が言う、ペン先で人を描く、指先まで死んだ温度、
車も、野原も腐っていく、青い、藪や、一面の野薔薇、 ....
自分を信じられない、私の身体には、
冷たい部分と熱い部分があって、
どちらを差し出せば君が喜ぶか、
私には分からない。だから吐いている、
影の中で、

「さよなら世界」、
眠る間もなく、 ....
鵜飼千代子さんのおすすめリスト(9858)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
よるのぜんまい- そらの珊 ...自由詩11*23-10-10
中華そば- 木屋 亞 ...自由詩4*23-10-9
雨垂れが聞こえ続ける限りは- ホロウ・ ...自由詩5+*23-10-9
13行- 空丸自由詩1623-10-9
牡蠣のピッツァ- 本田憲嵩自由詩1123-10-9
根っこのうた- ひだかた ...自由詩10*23-10-8
うつつ- 由比良 ...自由詩3*23-10-8
記憶廊- 妻咲邦香自由詩4*23-10-7
※五行歌_三首「あの人の命は忘れない」- こしごえ自由詩2*23-10-7
- 塔野夏子自由詩5*23-10-7
マグロライダー- イオン自由詩2*23-10-7
こけのこい- soft_machine自由詩3*23-10-7
産声- 妻咲邦香自由詩223-10-7
五行歌、私の今の- ひだかた ...自由詩523-10-6
Heaven_And_Earth4- ひだかた ...自由詩6*23-10-6
記憶に残るライブエピソードⅡ- 板谷みき ...自由詩3*23-10-6
スナップ・ブック- 由比良 ...自由詩2*23-10-5
小さな夢- 由比良 ...自由詩4*23-10-4
郷愁_二- 乾 加津 ...自由詩12*23-10-3
一本道- こしごえ自由詩7*23-10-2
LOVEレター〇孤独という怪物- ひだかた ...自由詩8*23-10-1
Wear_Do- 墨晶自由詩3*23-10-1
※五行歌「感謝したい存在が_無数にあるから」- こしごえ自由詩3*23-10-1
成育- 黒髪自由詩4+*23-9-30
五行歌、籠のなかの球根(改訂)- ひだかた ...自由詩823-9-30
時_すきとほり- ひだかた ...自由詩9*23-9-30
おどり- 松岡宮自由詩323-9-30
ナンセンス- 由比良 ...自由詩4*23-9-30
スケープ- 由比良 ...自由詩2*23-9-30
陸路- 由比良 ...自由詩3*23-9-30

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