風には、小人が住んでいる
足下は悠々として、涼しそうである
公園で、自転車を漕ぐ
膝関節に続く曲線は、
数式で表せそうなほど美しい。
遠くに、雨が降っているのが見える
大粒で白く
僕は濡れずに立ってい ....
名前を知りません、
ごめんなさい、と言います。
花を花と言います。
しかし、君には、
きっと、それなりの名があるのでしょう。
僕は、君を表せません。
散歩をしていると、思うのです。
なんて少ない言葉で ....
遠くのほうに自分を置いて
春の桜を引き寄せる
欠けてしまったパーツのような
花びら心に埋めたくて

胸にぎゅうっと抱きかかえ
時間の流れに流れつつ

どうでもよいか と手を離す

 ....
{引用=
嫉妬に狂った女が送ってくる
ヒステリックなメール
私が貴方の何かを奪ったのだという
よく分からないのだけれど
だとしたら謝らなくては?

ごめんなさい?
違う、もっと別の
 ....
今、私の体内には春が渦巻いている!
腹の底から笑いが込み上げてくる
私は笑っている 確かに笑っている
高らかに 朗らかに腹のそこから笑っている
何と心地の良い事か!

この朗らかな春の後に ....
冬、
前歯がのびる
冬、
前歯がのびて
冬、
痛みが
かじかんでいる
たもとに
つっ立っている

おおきな動物の
からだを
すりぬけながら
人間同士が
殺し合う
ころしあ ....
貝柱の干物を買うために

レジに並んでいる僕

やがて順番が来て

金髪の日本人女性が

レシートをくれた

ランダムでアナグラムな

数字の羅列だが

「愛しています。」 ....
実は、君に恋してるんだ。 君がすっかり冷ましてくれた空は
ベルベットのように濃紺
余映がまだ少しオレンジがかっているけど
その独りよがりだった熱も
直に消えてしまうでしょう

どうかしていた、
どうかしていたんだ ....
さまざまなことが一度に起きるこの一つの点は世界と呼ばれる  
 
鳥籠で
キリンを飼うことにした

キリンは可愛らしくて
このまま鳥籠より
大きくなってほしくなかった

けれども心は違った
僕がいない時
沈む夕日にアフリカを見ている
 ....
うさぎがぴょんこぴょんこ跳ねて
喜望峰を回り 予想以上に低い
僕の査定額を目にする
ラララ ラベンダーの落日よ

遠くで自転する目に見えぬ惑星の軌道に
僕の心の寂しさをそっと寄り添わせて
 ....
暁に踵
窓に花飾り
ふるえる指に
白豹を捧ぐ

光の消えていく夜のつま先
誰か僕を追いかけてくるものがないか
結び合わされたたそがれどきの独白
襟元にさざめく大胆さ

転ぶように坂 ....
何そうやってさっきから
イヌコロみてぇに聞き分けねぇのさ
これは雨戸のすき間の音で
風は声なぞたてやしねぇよ
聞いてて骨が辛ぇのは
いつでもこっちの勝手さね

まったく大した晩だねぃ
 ....
禁断の果実を膝に、本を手に 赤い少女の白い微笑み オマエらの

下らねェ基準を押し付けんじゃねェ

平均化され、飼い慣らされた奴ばかりじゃねェんだ

「あなたは、こうだから幸せ」

「あなたは、こうだから不幸」

そんな ....
切った髪 床にのびて あくびする 晒した首筋 歌う襟足 バイバイ カザルスホール

最初は静々と
自信のない歌声は
旋律の迷いを消すだけの声で
他人の声は聴こえない
自分の声も聴こえない
歌に詞(ことば)はなく
声に魂はない

次に粛々 ....
Englishman in New York が聞こえる
懐かしい香水の匂いが通り過ぎる
地下へもぐる階段で
地下鉄の隣の席で

自分の左手を見つめる
指輪がひとつ
そのほかはヌード
 ....
冥土にも知る人は居るのか
笑いが消え愁いの毎日
娑婆で見た弥三郎ばかり
もう誰もが信じられない
泣かないで
言い当てた
浄土を信じて


出る杭は打たれるけれど
ほらちゃんと揺らが ....
{引用=
他愛もない笑い話をして
おどけた返事をする

きみは
僕のことを
僕よりも詳しくて
その華奢な肩に
少しの間
体重を預けたくなったり
する時がある

でも僕が
そん ....
 
 帰省前日、正確には当日だったかもしれない、とにかくそんな時間帯に俺は風邪薬(パブロン)を摂取してそれで寮にいた先生方、寮監に怒られていた。3錠からは覚えていませんすいません二度としませんごめん ....
僕はきっと君をアイシテル

アイシテル
アイシテル
アイシテル

だからダイキライ

誰かをその瞳に映す君は
ダイキライ
ニクラシイ
クルシイ

イジメタイ
カワイイ
ダ ....
遠くの空は晴れているのに
郵便局から出ると
黄金の針を束ねたような
冷たい雨に打たれる

明日の天気は確認したくせに
家を出るときに傘を持ってこなかった
思えばぼくのこれまではこういうこ ....
ハルノカゼ 日なたまみれの ボクノヘヤ コノヘヤスキヨ ト云ウ 君が好き シバタさんと久しぶりに話せた
所長にだいぶ持っていかれてるんじゃないか、
ユキオは顔をこわばらせながら
そうですね、と言って演技ではなくため息を吐いた
シバタさんからの注文以外ほかで取られてい ....
知らずに
湧き出る
美しい泉を
探す
旅から
私は
知らずに
戻っていた


「きっとまだ
 あそこにあるに違いない」


やっと戻った
夢見がちな私に
窓辺の黄色くて ....
スカートの裾から伸びる白い脚 どんな脚でも眺めてしまう 鏨(たがね)を打ち込む

光沢のある表面に
一閃の傷をつける
堅固な光沢のある表面に
鏨(たがね)を打ち込む

切断する術は腕一つ
ハンマーふりおろしの際の微妙な躊躇は
表面を滑 ....
{引用=


それは

空洞と
いう名前の

留保に過ぎないのだと

口に出していた
或る夜

人はすべて
寝静まり

ベッドの上で時間が
ぐんにゃりとする

 ....
鵜飼千代子さんのおすすめリスト(9859)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
風には(春について2)- クローバ ...自由詩3*10-3-31
名前を知りません(春について3)- クローバ ...自由詩5*10-3-31
桜の風- 朧月自由詩110-3-31
ハッピーエンド- 高梁サト ...自由詩10*10-3-31
- ひじり自由詩110-3-31
lower- イシダユ ...自由詩410-3-31
ウォーク_スルー_ラヴ- ハイドパ ...自由詩9*10-3-31
想撮空間「こくはく。」- 狠志携帯写真+ ...410-3-31
君がすっかり冷ましてくれた空は- 瑠王自由詩9*10-3-31
世界- sh短歌6*10-3-31
鳥籠のキリン- 小川 葉自由詩110-3-31
ラララ_ラベンダーの落日- 瀬崎 虎 ...自由詩310-3-31
空の記憶が残像する- 瀬崎 虎 ...自由詩2*10-3-31
かいまき小唄- テシノ自由詩210-3-30
日なた15時23分- 朱印短歌310-3-30
アウトサイダー- 蒲生万寿自由詩1*10-3-30
気分転換- なき短歌3*10-3-30
合唱を_さらに合唱を_ーバイバイ_カザルスホールー- ……とあ ...自由詩9*10-3-30
おとなのひと- たちばな ...自由詩9*10-3-30
弥陀に逢わずにいられない- 板谷みき ...自由詩2*10-3-29
なみだ- 高梁サト ...自由詩6*10-3-29
2010.3.29.月- 榊 慧散文(批評 ...510-3-29
コトダマ- 宙空 心自由詩210-3-29
ぼくのこれまではこういうことの繰り返しで- 瀬崎 虎 ...自由詩510-3-29
無題- なき短歌2*10-3-29
蛇つかいたち- 吉岡ペペ ...自由詩410-3-28
黄色い花- さき自由詩510-3-28
校舎12時半- 朱印短歌210-3-28
鏨(たがね)- ……とあ ...自由詩6*10-3-28
あどけのない空洞- 真島正人自由詩7*10-3-28

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