たとえばあの人の

まい朝 わたしをよぶ声が好きで

たとえばあの人の

わたしのあたまの上をかきまわす 人さしゆびが好きで

たとえばあの人の

わたしをのぞきこむ あの瞳が好き ....
水含み、
皮膚はあわれに腫れ、
蚯蚓のように
通常ではない形に腫れ、
一方で空は
雪のように白く
処女性をたたえ

うつむくものは心ばかり
心ちぢれ
先細り


先の尖れる ....
                  100118


野薪と変換されて驚いた

薪は天から降ってこないので
燃料店から購う
デフレの今日でも
薪は高い
安かったことなん ....
太陽の光輝く朝九時の叡山駅に心静かに

今朝の風あるかなきかにそよ吹きて山の彼方に希望をこめて

対坐してじっと見つむる妻の顔黒髪の房豊かなりけり

木々の間に雲みだれあい青空に風微 ....
家族の朝は
音をころしてひそやかに訪れている

踏みしめる階段をあがる足
そうろりとさぐる一段いちだんを
寝息に重ねておりる足

みながみなの
寝るという作業を脅かさぬように
無事に ....
言語学者は
なゐのある国に住んでいた

繰り言を操り
魚たちを漁り
縹色の鰾を解剖し
暗闇の中に二つあるものを
その音を
いつも探し求めていた

文字や表記よりも
音声記号そのも ....
水面を自在に動き回っていた
水すましはどこへ行ったのだろう
少年の高慢や恥辱など
とっくに澄んでしまっている

池に沈むしがらみは
百舌や川蝉のように
とび越えねばならぬものだった

 ....
いつか僕が死んでしまうとして
どれくらい君の記憶に残るのか
なんてこと考えながら
会ったりするのはイヤなんだ

昨日の僕はとても嘘つきで
というかいつも嘘をついてばかりで
なんだかとても ....
あの星とこの星とを繋ぎ、ぼくと踊ろう。
星を録音した60分のテープを永延と流し
て。光って、また消えてゆく、星の数を一
緒に数えてください。銀色の円盤が、光っ
ては消える。夜が深まり、息を深く ....
わかるよ、大丈夫だよ と
君は微笑んでくれる

俺がわかってるから と

けれどもわたしは悲しい
悲しくなったから、君がそう言ってくれたはずなのに
君の言葉がさらにわたしを ....
海岸に
たくさんの鏡が並び
かなしみの海から帰る人々を
心に写している

私たちは
あなたと同じ
かなしみがわかるのだと
言葉にして語っている
ほんとうは
正反対の姿で ....
つける薬がなくても
そっと手を当てることでの手当て

それが誰から
誰への苦痛であっても

詩をすることの楽しみしか
苦しみしか
知らないことへの祝福であっても

何か通うものがあ ....
知ってるかい?

モールス信号は 言葉から派生したもんだから

言葉がないと成り立たない事を


知ってるかい?

愛は あなたと私から派生したもんだから

あなたがいないと成り ....
茅葺の屋根ふきかえる仕事なら
5000円くらい出してもやりたい

赤裸々な積乱雲を食べてみる
グレゴリー・ペックの声色を真似て

濡れ光る僕のあそこのユニコーン
おまえもただの女なりしか ....
小さな毛糸の手袋が片一方、
橋の袂に落ちていた

どんな子が落としていったのか

いやそれとも

こんなに小さな手を守ろうと
優しさが形を成して包み込んだのは

私の手ではなかった ....
瞬きをしたとき
虹色鳥がマラッカ海峡へ飛び立っていた

瞬きをしたとき
知り合いを乗せた救急車が通り過ぎていた

瞬きをしたとき
子供の頃のシャボン玉がパチンとはじけていた

瞬 ....
錆びた鉄の階段を
なにもかんがえずに
ただ

のぼる


かんかんかんって
きもちのいい音がして
私を
惑わす


誰かがつくった水溜りに
ぽちゃんって

雨がわらって ....
彩られるものが
みな与えられた
土踏まずから
色を浮かべるべく
積み上げるなら
空白は胸元にわだかまり
高く屹立した
天蓋に設えた地平は
ゆらゆらと昇る陽も
沈む陽もゆらゆらと
パ ....
買い物ん時は飼い主に
ポールに繋がれアンラッキー
道行く人がブザマな俺を
憐れんでくれるみたいだぜ

尻尾を振って愛想立ててりゃ
大抵愛には困らない
こいつら片手間だろうけど
こちとら ....
  目をつぶって 右へ左へ
  曲がりくねってさ
  幸せな日が
  手を繋いで
  迎えにやってくるよん

  本当にきみが拍手したい
  ことに出会うまで
  キス ....
今日の東京タワーはちょっと変だ
いつものオレンジ色じゃない
夕陽に気圧されて
オレンジ色を諦めてしまったのかな
浅草にできるっていう新参者に対抗して
違う色になってみたのかな
負けてない
 ....
花瓶を洗面所まで持っていく。
中の水を排水口にゆっくりと垂らす。幾分大きな花瓶のためどうして水を汲もうかと逡巡したのち病院の外の水道を探しに行く。消毒の効いた洗面台が花びらの一枚一枚を枯らすかもしれ ....
私を隠し歩いた

色目紛しく映る
人目を掻い潜る様に

喧騒が傘を打つ

時雨程に心は濡れ
滴る音は誰にも届かない

擦れ違う息を感じながら
家路を惑う

触れ合える事も忘れ ....
君に、言えずにいる言葉がある
と、僕は思っている思っているけれど、
言えずにいる言葉が何かを忘れている

ホチキスは、どこにあるのだろう
動物の名前だったような気がする

君が留めようとしている紙束 ....
夜を走る電車
十五両編成の最後尾
ゆっくり居眠りしようと
乗り込んで席を確保した
はずだったのに
次の駅から
スノーボードと思しき
荷物を抱えて乗り込んできた
二十代前半の女性が
暫 ....
ただ抱きしめたかった
ただ君に触れていたかっただけなのに

ボクは君に拒まれた日から生まれ変わる努力をした
もう二度と孤独を、絶望を感じないように

君の髪を撫でていたかった
髪のセット ....
フィクションに
幻を信じた女たちは
二日酔いの朝の様な
気だるい脱力感纏い
眩しそうに太陽睨む

フィクションに
疲れ切った男たちは
優しさに飽きた様に
冷たく無表情を装い
蒼い満 ....
西日が差す静かな病室
貴方の寝息が途切れなく聞こえる
それでも不意に心配になって
心臓に手を当ててみて
ちゃんと生きていることを確認する
貴方は時折まぶたを開けるけれど
なにか口の中で呟い ....
祈る、という作業を
私は避けている
たとえば

あなたの幸せを
祈る
そのとき 
私は無力で
ただの石ころ
捨てられたガム

「君を想うと 
 やわらかな 気持ちになれるんだ」 ....
ぱたぱたぱた と
歩いていたらスリッパが脱げました
おちたスリッパは星になりました
たくさんの人がここでつまづきます

そうっと歩いていたのにぶつかりました
ここは世界の端っこです
だれ ....
鵜飼千代子さんのおすすめリスト(9858)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
かなしい_こい- くろきた自由詩3+10-1-19
みずふくみ- 真島正人自由詩1*10-1-19
戯れ戯れの戯れの巻き- あおば自由詩4*10-1-19
京都懐かし- 生田 稔短歌1*10-1-19
音が運ぶ朝- 朧月自由詩310-1-19
辞書にない言葉辞典- 海里自由詩3*10-1-18
古い池- 合歓木自由詩110-1-18
いつか- 水中原動 ...自由詩210-1-18
隻眼の月- 岡崎師自由詩2*10-1-18
わかりあう- 靜ト自由詩210-1-18
黙祷- 小川 葉自由詩510-1-18
読み捨てる権利- 海里自由詩5*10-1-17
知ってるかい?- くろきた自由詩410-1-17
ハーモニクス- 瀬崎 虎 ...短歌510-1-17
思い川- 都志雄自由詩8*10-1-17
コンマ何秒- 花形新次自由詩410-1-17
私、離脱希望- 嘘而自由詩310-1-17
鏡面の川、水門の波形- 水町綜助自由詩210-1-17
飼い犬のブルース- 葛西曹達自由詩210-1-17
ワンダフル- ヨルノテ ...自由詩210-1-17
東京タワー- まさたか自由詩210-1-17
抱える- 相田 九 ...自由詩6*10-1-17
闇夜に日傘- 徘徊メガ ...自由詩310-1-17
恩送り- クローバ ...自由詩4*10-1-17
人畜無害- kauz ...自由詩16*10-1-16
ある冬の日に- ZETSUMU-絶 ...自由詩3*10-1-16
フィクション- 弥鈴自由詩8+*10-1-16
願い- まさたか自由詩110-1-16
アトム- umineko自由詩12*10-1-16
過ちの街角- 朧月自由詩610-1-16

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