夏海で初めて泳ぐ子供たち海は苦手と微かに呟く

山間に囲まれた町静寂な空気が流れ目立たない町

好きな場所で君と過ごした数時間黙っていても気持ち伝わる

雨粒の一つ一つは生きている協力し合 ....
夕方過ぎの薄闇の中

自転車に跨った

塾帰りの少年少女

信号機は止まれのままだ

いずれ青に変わる時が来るのだから

ゆっくり大人になればいい


僕はと言えば車の中
 ....
 新たな年の目覚めと共に、大いなる父、
 日輪は、貧しき山麓の村を照らす。
 明けましておめでとう、という言の葉が
 人々の白い息に紛れて、辺り一面散り散りに輝いている。

 過ぎていっ ....
私の記憶が確かならば
去年の今頃は猫がいました
私の膝の上に私とは正反対の
とても品のある猫がいたのです
気づいた時にはもう既に
あたり前のようにいたのです

私の記憶が確かならば
去 ....
17歳のころ 遠い夏の日

世界はきらきらと輝いていて
呼吸をするたびに甘く苦しかった

私の辞書は日々更新され
新しい出会いを貪るように消費した
咀嚼も消化も追いつかなかった

時 ....
呆けた猫が毛づくろい忘れている あの人のこと悪く言わないでおいてよかった ふかふかの クッションに
仔猫が ちょこん と 
座る みたいに

腕に 入らぬ ブレスを
無理に 押し込めず

指に ちょこん と
垂らしてみたら

可愛らしくて
うふふ と  ....
手渡しされた新しい年は
少し
湿り気を帯びていて
私の砂時計は
サラサラと流れていかない

古い年に取り残されたものたちが
色を失い
塵、となって積もっては
風に吹かれて
冬空に溶 ....
おやすみなさい。
おやすみ、なさい。
これは、命令形だろうか。


おやすみなさい。

素敵な夢を、どうか見たまえ。
 

ずっと先の未来より
明日のことを
考えていたくて
考え続けていたくて、
眼なんか
開かないままで
いいのにな

そう呟いたら
愛人が
私の瞼を
縫ってしまった


 ....
白菜で一本つける宵の口

鍋囲む湯気の向こうに赭ら顔

年の瀬や首すくめたる曇り空
元旦
ぽかんと開けた口に

〈賀〉が入って わたしは   わたがし   になった   べたべた   甘すぎて   たまらん   と
〈誰〉が逃げだ   し
   わたがし  ....
数字がまた一つ増していくのを
昔より 特別なことだとは思わなくなった

人の恩 もらうは易し 伝え難し
僕は人の気持ちを何に変えてきたのだろう

ランドセル 背中の家路に 刻む罪
すべて ....
今朝の春オレに話しかけてくるな 麗しい時間が
高速のように
過ぎ去るのは
なぜだろう

新雪を踏む
この一時の喜びも
同じ気持ちなのだろうか

淡い月夜の匂いも
沸騰したての湯気も
机上での思わぬ発想力も

 ....
いったいなんのつみがあろうか

しょうねんしょうじょに

おさないものに

つみをかす

だれにそのけんりがあるのだ

うたいながら

きみとつなぐ

あたたかな

ゆ ....
与えられた役割が重厚な鎧に見えてしまう。
それが羨ましいといつから思っただろうか。
先に進むに連れて、薄氷は深淵の暗さを際立たせてくる。
近くを見れば、多くのまやかしの灯台が暖かみを帯びて誘惑す ....
うしろめたさに それでも
かなり へこんでいたんだ
いつも みてくれているようで
さんざんな めにあいながら かくことば

あしたにつながる ちからをのせて
りんとしたまなざしで おくって ....
朝起きてテレビを点けると
ドキュメントをやっていた

2011年に何かの賞を
受賞した作品らしい

「記憶障害の花嫁」というタイトルで
車椅子の女性が映し出されている

年末でぼんや ....
ちっさなもやのなかで
あいまいにふわふわとうごく
じぶんがこわいからえをかいた
まっくろなかたまりのえをかいた
にっこりわらってる
まっくろなからだに
ぴかぴかしためで
にっこりわらって ....
蛍光灯が点滅する風呂場で濡れた身体が
一つになろうとして、震える手を抑える。
「痛い」とお前が言うから離した手を強
く、お前は繋ぎなおす。

お前は、ご丁寧にゆっくり身支度をする。
離 ....
客引きを振り切って
ビルに入った

エレベーターに乗って
3階に上った
扉が開くと
目の前に雛壇があって
女達が30人並んでいた
一斉に俺のことを見た

品定めしているのは
女達 ....
気まぐれを起こして
本棚を眺めていた
とある晴れの日
辞書のそばに
転がっている言葉
揺り起こしてみると
眠りから覚めた言葉は
おれに向かって
悲しそうにつぶやく


自分は
 ....
僕の一番真っ直ぐな言葉は
消えてしまった
僕が出来る全部のことは
終わってしまった

さよならが向かう場所は
知るだけ無駄だったんだ
悲しさは武器になって
世界とだけ戦える

 ....
双六に玉砕の升ありにけり 死にたいけどジェットコースターは嫌 産声をあげて
もう一度、マリアを描こう

描いた幼きものは
旅先での思い出とともに
苦しむが
それでも魂を取り戻すには
時間がかかりすぎる

辛さを埋めるために愛し合ったが
さらに ....
      薄黄色に染まっている
落日直前の千切れ雲をかいくぐって
     どこで生まれ育ったのか
 どうしてここまで飛んできたのか
  ひたすら北風のなか生き生きと
     庭の柿の裸 ....
種は零れる
つゆの光る朝に
手紙を黙読する

ゆき場のない言葉を
ほほに風そう庭のお墓に埋めた
涙に黙礼をする

血筋を経た
自分が今ここにいることを
みつめれば
温 ....
鵜飼千代子さんのおすすめリスト(9966)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
雨粒- 夏川ゆう短歌114-1-6
点滅信号- 中村 く ...自由詩1014-1-6
梅に想う〜新春に- ヒヤシン ...自由詩8*14-1-5
鎖骨を狙え- 左屋百色自由詩12+*14-1-5
夏の日- 中村葵自由詩914-1-5
呆けた猫が毛づくろい忘れている- 北大路京 ...自由詩814-1-5
あの人のこと悪く言わないでおいてよかった- 北大路京 ...自由詩714-1-5
香ばしい_におい- 藤鈴呼自由詩2*14-1-5
明け惑い- 小林螢太自由詩12*14-1-5
おやすみの分解- ap自由詩314-1-4
愛人- 自転車に ...自由詩614-1-4
冬三題- ……とあ ...俳句4*14-1-4
我田引水- 阿ト理恵自由詩10*14-1-3
初日の出、365日- Neutral自由詩414-1-3
今朝の春オレに話しかけてくるな- 北大路京 ...俳句414-1-1
位相- subaru★自由詩15*13-12-31
禁じられた遊び- ドクダミ ...自由詩213-12-31
海の薄氷- 海鷹四季 ...自由詩313-12-31
みらいにつなげる_ことしのおもい- 板谷みき ...自由詩4*13-12-31
月ひとつ放り捨てたか_夜半の空- 板谷みき ...自由詩6*13-12-31
ぎゃん- がぱ自由詩6*13-12-30
「あの日」- 宇野康平自由詩2*13-12-30
バンコク- 花形新次自由詩213-12-30
からっぽ- 寒雪自由詩313-12-30
laser- 竜門勇気自由詩213-12-30
双六に玉砕の升ありにけり- 北大路京 ...俳句313-12-29
死にたいけどジェットコースターは嫌- 北大路京 ...自由詩913-12-29
13年前__詩- コバーン自由詩413-12-29
そらの先っちょ_七- 信天翁自由詩213-12-29
まちあわせ- こしごえ自由詩8*13-12-29

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