俺の無機質を食う
お前の無機質を食う
俺の無機質はスイートで
お前の無機質はデリートだ
俺は気に入らないものには手も付けないが
お前はまずいものでも残せない性分だ
ずっとそうだった ....
冷たい水が流れてゆく先は
ここよりもっと暖かいところだろう
冷たい心が流れてゆく先は
ここよりもっと冷たいところだろう
名もない小さな流れに右手を浸して
青い星の温度を知 ....
手のひらを広げ
あなたの頬を包み込んでみました
こわれそうな
やわらかなぬくもりでした
手のひらを広げ
あなたの肩を抱きよせてみました
流される時の中
いつか
はぐれてしまうのは
....
桜の時期天気が安心せず曇り雨も降り出し早々に散る
昔から路面電車を利用して見える景色に感動してばかり
潤いと豊かさ浴びて生きている必要なもの集まってくる
待ち合わせ少し遅れてくるあな ....
ジャングルジムに頭をくぐらせて
白い天使の輪が輝きました
空を目指してよじ登った頃は
ゴールに辿り着いたと思った
ひとつの山を越えた時のように
爽やかだと言える汗が光る
高層ビルが ....
5月の陽射しは、
夏を隠した薄鼠色の空の隙間から
光の階段のように降りてきて
美しい虹を作り、
いくぶんつよい風を呼んだ
――さっと、
曇り空の幕を開けると、
碧と白のまだらな空 ....
17の角が取れて5になる。
それは買い物かごとトマトと夕日と街灯かもしれないし、
鉛筆の先と消しゴムと教科書の表紙かもしれないし。
ガムシロもミルクもいらないなんて大人でしょって
得意げに注文 ....
菊の花がゆるく風にゆれて、
黄色いほほえみをうかべ
この部屋にちいさな笑い声がうまれる。
ほろほろほろ、と
ちった花びらは
ベッドのよこにそろえられた
黒色のスリッパのなか ....
夕暮れ時の公園で
ブランコに乗りながら
ぼんやりと過ごしたいけれど
そんな時間はない
ぐったりと疲れた身体を
なんとか騙し騙し
やっとの思いで家へ帰る
....
自動販売機のHOTが消えて
両手を温めるものがないよ
頬を横切る冷たい北風が
弱々しい陽射しを打ち砕き
トレンチコートを透かす光が
微かに僕の体温を上げる
明日になればめくるカレン ....
詩に目的はない。詩に価値はある。言葉の自由な使い方や、美しい使い方のお手本となることができる。それは、実践の中から生まれるだろう。つまり、胡乱な態度で書かれていれば、それなりにしかならないのである。 ....
あなた、きゅうり好きよね
いつも待ち合わせで
50m先からきゅうり持って
走って来ておまたせーって
目の前でポリシャキーって
かじるよね
それでニコーって笑って
真っ白い出っ歯 ....
たとえ、評価されなくても、たくさんの人に読まれなくてもいい。
僕はただ、誰かの心に残る言葉を書きたい。
僕のなかに言葉を残していった彼らは、僕にとってとても大切な人達で、心のなかでずっと輝き続けて ....
子どものまま大きくなって
個性という穴に閉じこもった
大人の個ども
穴の中で気が付いたら
体が大きくなっていて
出られなくなった
引き出そうとすると痛がる
穴を広げようとすると怖 ....
それが蛍というのなら
それを蛍という人達が
優しい微笑で小鳥をつつむように
佇んでいる
それが蛍というのなら
どんなにか幸せな人達なのだ
ヤマホタルブクロ
じ ....
今まで拍手を貰ったことは
照れているうちに忘れてしまった
濃密な思い出ほど哀しくて
同じ雨に打たれた君が好き
ブラスバンドの演奏に隠れて
飲み込んだ言葉はひと足遅い
明日は何もなか ....
ぼくの家には湿度計が必要なんだ
ウエットなときには彼女とけんかするから
ぼくはすべてを知る職人になりたかった
ぼくはすべてのものを所有したくなくて
変化するものが大嫌いで
でも固定さ ....
日本語と格闘します歌詠みは傷つく事で1首詠む
今はもう夫婦生活ありません歌詠む事で忘れています
詩人より歌人に惹かれる私です文字を数えて指を折ります
妻一人娘二人の暮らしです家族は歌 ....
女の体の一部始終なんて知らなかった
この体が欲望の塊になっても
女の体の一部始終を知ろうなんて思わなかった
女の体を興奮させるより先に自分が体が我儘に興奮してしまう
男のプライドなんてなかった ....
右足が攣る
疲れているのか
精神が病んでいるのか
痙攣したその無様な
自らの意志に抗い
ただの棒きれの方がまだマシと思わせる
痛みさえももたらされる
この攣ってしまった右足
....
プレゼントだと言って渡された
腕時計なのに喜べなくて
剥き出しのままの安っぽい身体
素敵な箱やリボンの仕掛けで
誰かの笑顔を誘えるような
贅沢な人生じゃなかったね
両親が高いと嫌う ....
それを魔女という、あたしは正しい。
それを人柄というんだろうか?
やることにそつがないんじゃないんだ。
やることに一生懸命なんだ。
それが見て取れる、すべての行いに。
とても器用 ....
静まるベット 無機質な部屋で
朝も夜も関係のない1日
しばらくして起きたきみは
ふれているのに とおいの
とつぶやいた
僕はわかるよと 返しておいた
きみ ....
どんな微妙な色づかいでも
突き詰めると
三色になるらしい
あか 青 黄色だったか
突き詰めると
案外
簡単だったりするんだね、
と
ウンチクするには
それで十分
好 ....
ワイングラスのうつろのなかで
ひらひら泳ぐは真っ赤な金魚
君がぱららとこぼす言葉を
一生懸命ぱくぱくひろう
うすい硝子をへだてた君は
赤い私しか知らないでしょう
ほんとうは君の腕のなかでな ....
波打ち際で
傾いたままの計測器
どこからか
聞こえくるうた
鉄で覆われた窓を
灯の音が滑る
陽の前の静けさ
終わり はじまる静けさ
棘の上の
小さ ....
20歳だというのに
じつに立派な態度であった
「過ちて改めざる、これを過ちという」
という論語を思い出した
このような学生をつぶしてはいけない
それに比べて
監督やコーチなど大学側の無責任 ....
午前四時十五分かえるに混ざって
すずめの声を確かに聞いた
隣家のだれかは壁を蹴ったか
三分後には車の音も
、走り去った
誰を何を載せて
さよならよりも永遠な気がする
午前五時前の
理不 ....
コップにお水をいっぱい
こぼれそう
レモンを垂らして
ごくごくと飲み干せば
ため息一息ついて
落ち着いて立ち上がる
自分は自分
他人は他人である
だれも自分のかわりに
苦しんではくれない
死んではくれない
情報に振り回されてはいけない
自分なりの判断力を持たなければいけない
みんなで渡っても恐い!赤信 ....
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