あなたは詩人です
って言われたら詩人かっていうと
言ってるのが
見たことも聞いたこともない雑誌の常連か
詐欺みたいな自費出版社から
自称詩集一冊出しただけで
その中身も
アフリカのエコロ ....
桜並木のクソ野郎
自転車での通学帰宅時に
何度もそう思った
歩行者を追い抜く時
友達と二人で通った時
雨の日雪の日など
桜木の逞しい根が
アスファルト道路ま ....
○入院生活の楽しみは
おいしい食事と若い女看護師
○病院か老人ホームなのか
わからないシルバー病院
○本人は退院を強く望んでいるが
家族は入院を強く望んでいる
○家で上から目線 ....
白樺の林を抜けるととても小さな家がある。
初めて出会った僕らはそこで小さな約束をした。
暖かくなったらまた会おう。
毎年初夏になったらまた会おう。
三度目の初夏僕は彼女にプロ ....
年を重ねていくと
興味が出るような言葉に滅多に出会わなくなる
そして言葉のないダンスの動きに惹かれていく
分からない方が良いことは分からないままが良い
体で感じることを忘れてはならない
ただ ....
会社というものは3月は決算期だから、
どこも忙しいのだろうけれど、
僕の会社もそれは同じなのだが、僕のいる部署は、
今が一番暇である。
本当に、一週間、1日きっかり8時間、480分、
するこ ....
夜は融けて立ち昇り
路と壁の亀裂を埋める
通りに捨てられたものに触れ
無機を有機に変えてゆく
階段 廊下
屋根にあふれ
器の水は
空の光にそそがれる
....
秋と冬の残り香と
夏の芽生えを探すため
ぼくたちは太陽と空の下に出かける
名と体を変えたもの
無くなってしまったもの
新しくできたもの
それらを探すため
ぼくたちは一度訪れた場所に出 ....
桜前線が通り過ぎた
老木の桜並木は
今年まだうまく咲けない
どうしても桜が見たいと
君は優しいから言わない
僕らが遠出をするには
ガソリンが少し足りない
うまく咲けない老木の下で
....
あれから10年も、と
渡辺美里が歌う
100年続きますように、と
一青窈が歌う
10年前 父が他界した
真面目で
小心で
サービス精神旺盛で
ギャグがよくすべる
そんな彼を
私 ....
大地が鳴ってる
静けさ聴こえる
どんな時にも祝福を
憎悪ではなく祝福を
死の間際こそ祝福を
大地が鳴ってる
静けさに耳傾け
底の底から湧きあがる
生きて今在ること、
共鳴する ....
夜のとばりが降りる頃
君の少し汗ばんだうなじに
おそるおそるてを伸ばす
これは夢だ
君のぬくもりに胸は震え
唇のやわらかな感触を感じながら
君の黒髪をゆっくりと撫でる
これは夢だ
....
ふりをしていた
やさしいふり
あたたかいふり
幸せなふり
がんばってるふり
愛してるふり
それから
もう
私の隣に誰がいても
動かされることは
たぶん
ない
....
僕さぁなんかわかんないんだけどさぁわかるかな?メスの匂い?みたいなのがあってさぁ それわかるんだよね
どんどん嗅いでるときまってきちゃうやつっていうのかな
なんつーかさぁ
わかるんだよね う ....
感じ悪いって思ってる
たとえば
嘘をついてしがみつくとか
取り乱して吠えさかるとか
感じ悪いって思っている
自分のことを護ることしか
考えていない自分とか
帰る場所がないのは ....
目の前にたくさん転がっていた
あたりまえの積み木を
崩してなくしました
わたしが積み上げたいカタチは
誰もが羨むような
とても綺麗なお城で
どうして此処に三角形を置くのか
納得の ....
桃色の花が青い空に映えて
その名前を知っているように思う
思いながら、足早に通り過ぎる朝
ドミノのように倒れながら
日々は、わたしの心を置いてきぼり
立ち止まったら迷子になるから ....
今日はぴかぴかに舗装されているから、うつぶせのままで背中の上をどんどん歩いていっていいから。夏になればまた雲が次々とやってきて積み重なるから、ふわふわと背中のほうからすこしあたたかくなる。街路樹の根っ ....
わたしの理想は・・
たとえば・・
あの白いばらの花弁かもしれない
はかなく淡く美しい・・・
いや、
そう・・
あの紺碧の海だろう
やわらかく包みこみ癒してくれる
聖母のふところ ....
こわいね
津波もこわいけど
ひとが
こわいね
一定量の空気を
うばいあうような
日々が
去年
母が逝った
でもまだ
郵便がくるんだ
転送されて
デパートの
スプリ ....
あかいあまいつぶつぶを
丸のまま吞み下したみたい
骨と皮だけの人たちが
剥き出す前歯と目玉
何かを食べているらしいのに
ぜんぜん美味しそうじゃない
地獄絵図の真ん中では
「こわくない ....
朝起きてシャッターを上げれば
いつもの山が見える
人気のない道が見える
ああ!もう都会には住めないなあ!
あんなに人と車とビルの多い所には
住めないなあ!
ユータンして五年
もうすっかり ....
路傍に落ちている石は
思い悩むことはない
そこに在る
それだけで満足し
微笑んでいる
蹴とばされても
それを意に介せず
ただ転がるだけ
私はそんな石に
敬意を表し
憧れている
目 ....
トランプさんが
叫んでいるよ
お前は来るな
あなたはおいで
お前はくずだ
あなたはすばらしい
海の向こうのライオンの
ことばが跳ねる
髪だって跳ねる
いつからこんなに
....
わたしが投げつけた鋭利な言葉が
あなたを傷つけ
諸刃の剣となって
わたしを切りさく
傷は繊細でむず痒い痛み
痛くも心地よい倦怠が
全身に広がっていく
感情の
空虚な痛み、悲しみ、怒 ....
開け放した玄関はその年の夏そのものだった
わたしはサンダルをつっかけて座り
水羊羹をのせた小皿を手に女をみていた
わたしを産んだ女は真剣な表情で
庭の手入れをいそいそとこなし
と ....
家というものは
そこに住んでいる人たちの因縁も
住み着いているような気がする
体は正直に反応する
ぐっすり眠れる家と
なんとなく熟睡できない家とがある
幼稚園児に
政治的な発言させんのは
右だろうが左だろうが
おかしなもんだと思うのが普通だ
首相礼賛だろうが
核兵器反対だろうが
おんなじだ
なあ、アサシ新聞さんよ
懸賞ハガキを書いていました
あなたが手術を終えるまで
プレゼントが私にたくさん届くように
しめきり日はいつなのと
あなたはいつもきいた
私がなにかに追われるように
ハガキを書くから
....
ブクブクと音を立てて
沈み込んでいく
肺に残った酸素を絞り出し
それでも
頭上に揺らめく空
暗くなっていく視界
足掻けば水面に近づくことも
新鮮な空気を吸うことも
出来そうなのに
な ....
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