羽を広げて歌ったり
髪を下ろして眠ったり
きみを観察して飽きることがない
しなやかな人形のようだ
内側にめくれて行く海の
遠い波音を聴くころには
月が高いところまで上り
僕はいつまで ....
あたしは妬む
他人の有り様を妬むのだよ
若い者、綺麗な者、愛に浴す者、持てる者達が憎らしい
だから顔がほら、こんなに腐って黒くなってしまったのさ
あたしは疎む
邪魔立ては許さない
前を ....
比喩ってよくわかりませんけどだいだい次の二つに大別できると教えられています。
1.直喩 ・きみの脚は鹿のようにほそい
2.暗喩 ・きみの脚は鹿だ
この二つはよく目にする表現法です。
そ ....
仕事をとられたといっても
それはポジションをとられたって事で
経験をとられたわけじゃない
継続が終わっても持続する力
相手はあなたであってあなたではない
与えられたポジションはいつかは消 ....
駅前のデパートが閉まると聞き
短い帰省の間、立ち寄った
商品のない売り場と
間もなく解雇される店員たちの笑顔が
とても痛々しかった
逃げるようにエレベーターのボタンを押したとき
七歳の ....
愛さえあればなんてね
でもそれってお金で買えそうな気もするよ
何もしないからと言いながら
私の背中に変なのを押し当ててくる
そんな安っぽいんじゃなくてさ
至高の愛
とか
無償 ....
中央ユニバーシティ
動物園を追い越し
山に向かって行けば
都心より
最低気温が5℃は下がる
中央ユニバーシティ
南に見える帝京大学
東は明星大学
位置関係は
ちょっと適当よ
ど ....
君の外周をぬける
君という
確信が欲しくて
虎がバターに
ブログがツイッターに
急げば急ぐほど
混然として
君の外周をぬける
なんて遠回り
うなじから耳元
腸骨から正中線
....
空虚な1月も終わる頃夜のことだ
さびしさは白すぎて重たくもなく
吹いていない風に新しくめくられていた
SL広場でだれかを待っていた
ほんとはだれも待ってはいないのに
たしかにだれかを待って立 ....
林さんの御葬式会場は
林家斎場
何故か緊張感が無い
吉野さんの御葬式会場は
吉野家斎場
なんだか牛丼屋のようだ
一二の御葬式会場は
一家斎場
「誰の?」と云いたくなる
....
黒揚羽が跳ぶ
墓場の霊気を浴びながら
黒揚羽が跳ぶ
思い出の蜜を吸うために
黒揚羽が跳ぶ
生前の悔いを晴らすために
黒揚羽が跳ぶ
必死で誰 ....
へんしんがなかった
だめだから
ひととして
くずだから
なかった
へんしんが
あしたも
ない
あさってもない
しあさってには
ある
ほうふくが
くぎばっとで
なぐられる
....
はだかんぼうな大銀杏の木
それでも寒々しさは微塵にもなくて
なんだか凛々しい
思わずさわりたくなって
てのひらで逞しい幹にふれてみれば
生きているんだ
木なんだから動きもし ....
頷くことに数千の
首ふることに数千の
意味があること知っている
あなたへ触れた私の手のひら
たくさんつまった気持ちの手
ぜんぶ わかる
ことに意味はない
お互いが
ここにい ....
わたしが動かなくても
雲は西へと流れてゆく
わたしが動かなくても
みつばちは花を求め
8の字に旋回する
わたしが動かなくても
大地はわたしを乗せて
星の周りを回り続ける
わ ....
列車も停まらないような
ホームの一番端でひとり
ご飯を食べている
ちゃぶ台は誰かが置いていってくれた
多分、親切な人なのだと思う
納豆や根菜類の煮物など
好きなおかずを並べ ....
だきょう
だせい
どんづまり
1366×768ドットの檻の中で
ゆうゆうと座り込んだままの
気障な行分け文章
だみん
だつりょく
できそこない
TFTカラー液晶の眩い ....
あまりのさむさに
すいみんのみまで凍った。
ので、みみとめが凍った。
つまり、Cupパンダみたいになってみても、やさしいこどものともも動かない。
とうぜん、わたしはとまったまま。
いくら、 ....
みんなこいよ直腸で爆竹炸裂さすパーティが印旛沼の近くでやってるって噂だぜ!
男も女もみんな素っ裸で肛門から直腸に爆竹を挿入してるって噂だぜ!
みんなにはいつも世話になってるから特別に教えてやるから ....
御岳百草丸を20錠飲んで
俺は今日も健康に生きる
黒い革のジャケットを着て
黒い革のブーツを履いて
咥え煙草でバイクに跨り
人間ドックを受けに行く
バリウム剤をしこたま飲んで
真っ白な糞 ....
悲しいような甘さ
だ液に含んだキャンディをひとつ
あなたにあげたい
人の吐く息の波に
飛ばされてここにいるから
空が見えない
ふるえたように電話をかけた
いつもあなたに
揮 ....
東京の東の場末の少し前
相撲とりと競馬狂い
ちょっと一杯ひっかけようと、
そぞろ歩きの錦糸町南口
客引きの中国人の女やら
街頭ライブの若い子やらが
ネオンの極彩色にまみれながら
....
寝息は心を溶かしていく
水に入れた角砂糖のように
もろもろとたゆたいながら漏れ出していく
寝息をたてて
あなたは朝を迎える
僕は 眠くて
濃い目のコーヒーに 角砂糖 ....
若い日は
どんな恋愛したのかな
聞きたい気もして
想像するだけ
発しない言葉で
君に贈る気持ち
君が君の場所でがんばるのみてるよ
私の居場所で
私が疲れた時には
君が君の居場所で
汗してるの想うよ
ひとりの
歩幅は足りないこと示すけど
つ ....
曲線
ゆるやかなR
なだらかなN
わたし
一番じゃなきゃいやなんです
一番で
愛が
ひとりに一つずつなら
夜が
不意に消費する
曲線
貴方のゆるみに
ゆびを添えて
....
テカる茶が
ゴのつく虫と言えなくて
エナメルちっくな
ダウンジャケット
丈短い
タイトなトップス
もう終り
ゆるカジですよと
言えないアラフォ
先取りもいいけど
質 ....
歩いていこう
自分たちの速さで
少し息が弾むこの道のりを
白い息を吐き出して
頬が赤らむのを感じながら
手の温かさを確かめながら
歩いていこう
願わくばその先 ....
僕が言葉を紡ぐには
ある程度の孤独と
大きな喪失が必要なのかもしれない
そんな気がしている 満たされた夜
よろこびの歌で
たっぷりたぷたぷな充足感を唄うには
....
とりとめあるとりが木にとまる。
とりとめないとりはとまらない。
とりとめまいきょにいとまなし。
いとまきにさされてねむりひめ。
いとま泣く王子のなみだでとりとめひめ。
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