有機体に満ち溢れているのに
荒涼とした味を覚える
過剰な砂浜
砕けた白波は強風のしわざ
風が存在を知らしめるかのように
砂が無数の線となり砂浜を埋め尽くす
自分の意志で砂浜に立っている ....
孤独と隣り合わせの自由
愛と背中合わせの孤独
無数の愛と自由と孤独が春の風に舞う
窓から望む 菜の花畑は 春霞
重ねた手の温もりは幾つかの時のかけらを記憶の襞から呼び覚まして
....
鼻がかったほのかな声
それを聞いていると
口では言いたくないことを
つよく固く思ってしまうのだ
おまえのすべてがうまくいきますように
すべてのなかのその一つが
しょ ....
露天の さまし湯に 独り
寒緩む月の右側に 一番星
やがて 一つ二つ
あとは
何を思うわけでもなく
考えるわけでもなく
湯煙と たわむれながら
....
若さがどれほど尊いか
その自覚がまるでなくて
ピエロとマジシャンになりすまし
ときいろの四次元を軽視して おらは
三度のおまんまを食べていた
そして それが いまや
老いに責められやっ ....
頭からすっぽりと
覆面をした人たちが歩いている
何十年か前には
こんな恰好をした人たちはいなかったのに
今では当たり前になっている
街は砂で埋もれている
身体の中に ....
椅子に腰掛けて目をつぶって。
ほら、これが私のあげる幸せよ。
くちびる、柔らかい感じだったでしょ。
そうかい、僕は、君とともに生きるよ。
そうすることで君の心と体に、答えたいんだ。
....
靴下一日一足
一旦帰宅し脱いでも またそれを履く
靴下一日一足
不思議な私の掟
今日の靴下レースのエリザベス ズボンで隠れる乙女の秘密
そう 赤い透けるランジェリーと同じ ....
指先を切り裂いて、騒がしい血を全部抜いて、滴るものを飲みほして、温い悪夢を循環させる、脳下垂体に張り付いた、混然一体の俺のグラフィック、歪み、千切れ、撒き散らされながら、どんな軌跡 ....
私は食事の後の洗いものが嫌いだけれど
洗濯は好きである
もう十年以上使っている洗濯機には
特別な愛着がある訳ではないけれど
頼りなさそうなのに音だけはでかく
ウォンウォン ....
死ななくてもいいじゃない
暗くったって
悲しくったって
ひとりぼっちにおもえたって
死ななくてもいいじゃない
あなたがひとりぼっちで死んだってききました
あたしにはなんにもでき ....
電柱の根元にひそやかに咲くタンポポ
青い花びらをもった小さな野草が囲って
これは偶然の可愛さだねって
足取り軽く僕はマンションの鉄柵に指を滑らせた
しかめっ面の若いOLと何ともなく ....
月は語る、語るね
なん億年と見守ってきた思いを、キラキラと反射させる
雲がかかってもなんにも変わらない
地球人として、月にお礼を言いたい
そうやって、いつまでも見守っていて
どんなひどい殺し ....
どうか同化なんてしないでください
特異なんですから
得意になってのぼらなくっても
もちろん脱がなくってもいいんです
た(く)ましい面接通過しました
おとなになるために
赤抜け青抜けしなくっちゃ ....
あなたの会社ね
コンペロイランスを
どう考えているのかね
コンペロイランスを
はあ、じゃないよ君!
これだけ世間から
叩かれてるのに
他人事みたいに
それで反省してるのかね
ええ ....
静かな和音がこだまして
鼓膜をかすかに震わす
しかし携帯の履歴はなし
空耳のようだったかなあと
ふと
うしろをふりかえり空を見上げると
やっぱりどこかから
静 ....
髪の一本一本を
毛穴の一つ一つを
しわのあいだを
襞の縫い目を
歯の表を裏を
すべてを磨く ....
富裕層も貧困層も
ギャンブルに
夢中になっている
働くことで
お金を得ることが
当たり前だった時代
街は輝いていた
人の笑顔も輝いていた
悲しみもまた
気持ちを希 ....
空は青くて
当たり前だし
雲は白くて
当たり前だし
夕日は赤くて
当たり前だけど
月が赤いと
なんか不気味で
理屈を知って
賢くなって
なんか僕らは
小さくなった
....
ぼくは
いちばんひとりぼっちになる
ともだちなら絶交レベルの身勝手さだ
前に進もう
前に進もう
ごめんね
ごめんね
誰か
誰かもう
誰かもうぼくをひとりにしない
誰か
さよなら
....
途中の駅で降りてふらり
美味しい匂いがする
ラーメンずるり
からころころりと転がる
空のペットボトル
私のこころもからころころり
世界がくるり
飴玉くるむ大き ....
前に進むことが前進なのではない
そんなのサヨナラみたいで寂しすぎる
ゴメンネなんて謝らないでほしい
そんな残酷なこと君にされた覚えがないから
それともそんな残酷なことを君はした ....
中一のとき
はじめての週テストで三点をとった
百点満点で三点だから
まわりもびっくりして面白がって
ぼくのあだ名は<さん>になってしまった
みんな同じようなテストを受けて ....
君は愛と真面目のぺっちゃんこみたいで
君はカツゼツの悪いlovesongみたい
君はカギカッコが大忙しな秘密みたいで
君は重たい無言に溺れる願いごとみたい
君は優しさと残酷を調和さ ....
あれから時は流れ 色んなことがあった
元気かと気にしても
気軽に会えることも少なくなってしまったね
幸せにしてるかい?
遠いあの日に見てた夢
今も僕は追っている
帰り道 夕焼けが茜色に ....
だれもこれいじょうここに入ってくるな
そう叫んでいるわたしは
だれもこれいじょうかかわらないでください
だれもこれいじょうくるしめないでください
そう叫んでいるわたしは
....
子供が眠りたがらないのは
今日という日の人生を
終わらせたくないからだ
今日は放課後
お友だちと遊んだけれど
お父さんとまだ遊んでいない
お母さんとまだお話をしていない
....
重箱のすみをつまむような性格なのですが、どうでしょうかって云われ、わたしは重箱のあかをおとすような性格ですって、云いかえしましたら、あなた、第七官界ですねって笑いました
わたしは恋はじめたばかり ....
遠くをみていた君は
いつのまにか僕の足元をみつめていた
僕がだしあぐねている一歩の先を
知っているという君は
不安だという
ひとりだという
それをきいている僕の足は
それでもまだ ....
わたしには やらず残した 事がある
それをしたいの 今日決めた
あなたにも やらず残した 事がある
チカラをためて いつか見る空
わるく言う だれもかれもが そろってゆう
....
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