春はすぐそこまで
来てるはずなのに
冬と談合してるんだな
雪でも降りそうな空だ
ジャスミンティーは
飲み飽きたから
ほうじ茶を飲んでる
眠気ぬぐえなくて困るな
近頃デジャヴはも ....
まっすぐ伸びた茎に
まだ開ききらない
若いガーベラ
その素直に親しみ
その芯を持て余した
ガーベラ
まぶたの間に
顕れた苦しみ
黒目を大写しにする
苦い海水のような涙
喉に ....
会いに行かねばと思う
30年経った父は老けたと思う
母が老けたからきっと父も老けたと思う
会いたいなんて
これっぽっちも思っていないと思っていたと思う
少ない記憶の中の彼は
またがる肩 ....
雲
あんまり空が
低いので
私は泣いて みたのです
いいえ私は泣きません
ひとつも涙は零れません
とけてゆかない成分だから。
ひとり
あなたをきずつけぬよう ....
さようなら
その言葉だけは使いたくなかった
もう二度と会えなくなる気がしたから
赤城颪に背中を押されて
僕らは学び舎からと飛び立つ
ごめんね
泣かないって約束したけど ....
お腹を壊してしまった
深い夜の谷底で
誰もが一人きり
カーテン越しに光を放つ
あれは確か電灯だ
冷気が身を纏っても
焼け付く陽光が注いでも
その場所から逃げられず
私だけではな ....
始まりも終わりも
甘く溶かしてゆく
アルコールランプほどの温度
喜びの果てで悲しみの底で
君はいつまでも恋のまま
歴史は退屈なだけ
予言も信 ....
澄んだ青空
光る木漏れ日
隣に、たんぽぽ
とっても
いい気分
募る気持ち
会いたい気持ち
隣に
あなたがいたらなぁ
とっても
切ない気分
おまえの乳房の形をたどって
月が闇に向かって死んでゆくぜ
ほら
見上げなよ
あんなにも
雲と星屑に讃えられて
死んで
このふしだらな世界からいなくなっちまうなら
....
『おはよう』と
交わす言葉に
含まれた
想いを感じて
愛察(アイサツ)となる
『また明日』
逢えると信じ
別れてく
確かな愛を
そこに感じた
今日という日が重いのは
明日が軽くそれは人差し指に引っ掛けられるほどだから
今日という日が重いので
僕は日向にしゃがんでそこに唾を吐く
少しでも削れればいい
冷たい空気の中でも
太 ....
閉め切った部屋は
つんとした匂い
年に一度の大掃除
何故か三月のこの季節
お気に入りのぬいぐるみは
部屋の一番目立つところ
読み終わった雑誌は
一つにまとめる
....
星も見えない
どこまでも暗い夜
ごうごうと唸る夜の咆哮と
草原を吹き渡る風の音だけが響く
僕はひとりきりの部屋で
夜が明けるのを
時が訪れるのを
ただじっと待っている
わずかに僕を ....
行かないで、お願い
そう言って小さな女の子が俺の手を引いた
夕暮れ 海に落ちてゆく日は
どうしていつもあんなに決定的に
強烈に
美しいのか
海辺の教会から ....
僕とクラスメイトの彼は困っていた不思議なお爺さんを助けて月から行く不思議な世界のことを教えて貰った
不思議なお爺さんは実はサンタクロースで 翌日僕らの家に不思議な世界への乗車切符が届いた
....
雪が解けたら君の街まで行こう
晩秋の夜に君と春までのお別れをしたんだ
動物達は冬に備えて食料や栄養をたっぷりと蓄えていた
植物達は短い一生の終わりに未来へと繋ぐ子孫を残していた
....
人の為に詩を書くなんて
気分が悪い
それは自分に自信が無いからだ
もっと勉強すればきっと自信もつき 上手くなるはずだ
そうすれば胸を張って人の為に詩を書くことができる
無限の創造 ....
見つからないように
息を潜めた
生きることに意味なんかないなら
存在することに意義なんてないなら
もういいから
あっちにいって
見つからないように
息を潜めた
涙が ....
人生は綱渡り
陽がまぶしくて落っこちる
風に吹かれて落っこちる
人にすがって歩くバカ
人をだまして歩くバカ
人生は綱渡り
浮かれて踊れば落っこちる
手を取り合えば落 ....
「種を蒔く」
種を蒔こう
花とか野菜とか植物の種を
ひとつでもたくさんでもいい
もし花なら、花束にして恋人に贈ろう
母の日には母にも贈ろう
それから大切 ....
大講義室で机に突っ伏し熟睡
ようやく目覚めてもまだ教授は話をしている
大学の講義はやたらと長い
君はすこし呆れ顔で
顔に寝あとついてるわよって
解読不能な文字が並ぶ僕のノートに ....
昼間の大きな空を見上げて
大きく背伸びして
ゆっくり飛んでいる飛行機は
雲を描きながら遠く遠くに消えていく
だいぶあたたくなったこの時期で
僕はまた暇をもてあま ....
ねぇ
あなたから
優しい言葉もらうたびに
切なさと恋しさが
どんどん大きくなっていくの
あなたの言葉を
受けとるとね
心が
なんだかとっても
あったかいんだよ
あったかすぎて
泣け ....
凍える手のひらを
りんごほっぺに
ぺったりくっつけ
まっさらな
じゅうたんの上に
一人立つ私は
ホワイトプリンセス
確かここには
ゆらゆら舞い散る
桜の花びら
....
僕もポイと 捨てられるのかな
君が次々と 失くしてゆく手袋や
指輪みたいに
捨てるんじゃないよ
逃げてゆくの
大切にしていた 手袋も 指輪も
男達も
にらむように前を見つめて
....
白と黒の狭間で
{ルビ女郎花=をみなへし} 一輪 揺るぐ
その花
は
強いらしいので
ぼくは
ぼんやり見つめるだけです
忍び寄る夜 ....
ハイライト
白い光が、ぼくらを射してく
夢や妄想に近い場所で
簡単だよ、世界は回る
ぼくはもうそれを止められない
生温い風に溶ける煙
ぼくが吐き出すすべては消えてゆくよ ....
重力が
少し軽くなったら
雨の粒は
丸くなるかな?
そしたら
真っ白な傘に
絵の具を塗って
街を歩こう。
1999年
所属の解除 所属の解除
所属の解除って何ですか?
それはですね、所属を解かれるということで
学校を卒業したり、会社など ....
ひかりが刺す
季節を切り取って
差し出す
ひかりがさす
まぶしいから
細めて
睫に燐光がいくつか
引っかき傷もいくつか
ついて
それできみの輪郭がようやくはっきりした
....
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