まるくあった裂け目だ。そのように生じる他にないのは、密室の丸ごとの気狂いや身悶えに含まれる等しさやおかしさ。
              ついに殴るあなたを見つけ出せないあなたの猫背を撫でさすってや ....
若葉の月の頃
風を聞きて静かに思へば
生を愛す心をぞ知る
時は絶へずして流れ
われもまたその一つ
緑薄き葉を見やれば
命の底から伸び広がらむさま
時が開くがごとし
いつしか葉も心も
 ....
始まりはもう何年前になるだろう
彼が必死に歌う姿を眺めた
あの必死さは若さからか
それとももう後には引けないのか
……どっちにしろ僕には関係ないけれど。


ティンカー・ベル 何処にいる ....
喫水を傾いだキャラベル船から
周辺の魚にふるまわれた金貨が
凍える泡を巻きこんだ海流の底に
横たわった鏡をつらぬいて
細い螺旋を描きながら沈んでいった
激しく凝集する深い奥には
歪んだ 乾 ....
とおく
とおくから聞こえる
もぞもぞしたごとごと
とおく
とおくに見えだす
かげろうの壁の向こう
雲のすきまからはみ出した光にゆびさされ
銀色に青い線のはいった電車が走りだす
鳩が30 ....
出会ったばかりだから

いや、

付き合いはじめたばかりだから

いや、

裸になったあとのふたりだから

つぎいつ会えるのか、六月会議をする


そいつを消費したあとは
 ....
ああ、ぼくらの恋、なんてのは
もう風車だ
風車
五月の風に、さ
混ざり合ってもいつか
止まって
色は、分かれて
夏日を更新するはずの五月晴れが連れてきたのは
冬の残滓のような冷たさで
渺々と吹き荒れる毎に世間を震撼させている

鉄板を舞い上げてしまう風は
それでも人を飛翔させたりはせず
降下する ....
ゲインが降っています。

お母さんの声も、野良猫の声も歪んで聞き取れない。

あなたの声は初めからありはしない。


ゲイン、ゲイン、もっと。


音なんて要らないんです。 ....
          2007/05/19

集中打を浴びて
交代させられた
投手の心の中は
どんなものかと
憶測した時代に
コンピュータ・ビジネスがあれば
ITがあれば
もう少しは救 ....
目の前に伸びる
この無数の道が
全部君に繋がってるなら
きっと僕は明日も早起きをして
どんな未来にも立ち向かうんだろう




臆病者が{ルビ英雄=ヒーロー}になる
それは今まで一 ....
  パソコンのキーボードには

  ひと際大きな

  ボタンが付いています



  それは

  Enterキーと呼ばれる

  大 ....
小学生の頃に乗っていた青い自転車は
ボタン一つでロボットに変形した
サドルの裏側にボタンはあったのだけれど
変形すると股間に隠れてしまい
外からは押せなくなってしまう欠陥品
だから自転車に戻 ....
「僕にも卵白を下さい。」
コロンと・初めましてで
僕の揺り篭は・形が違う
包まれずに・剥き出しで
凍えそうに・冷えるので

「僕にも卵白を下さい。」
透明な・箱詰めにされて
無数の視線 ....
はじめて
こころのなかに
さいた
たんぽぽのはな

かぜにからだを
ばらまいて
ぶんしのように
げんしのように
そりゅうしのように

たびにでるたび
 ....
昨日もまた
日めくりの暦が一枚消え
昨日を生きた言葉たちが
静かに眠る

昨日一番生きた言葉は
空だった
そこには故郷がいた
忘れていた思い出が
空の中に浮かんでいた
みんな幸せそ ....
メッキで金色にぬられたボタンが
雪の中に落ちていた
ボタンの周囲には
動物の足跡が転がっていて
灰色に溶けた雪が
鉄を鳴らす音で雪自身を撹拌していた高音も重低音も抱きしめながら駆け抜けて ....
秘められて
冷ややかな 驟雨に
浄化の断片は 陽性を示す

振幅の激しさは
吉祥の香
雨の甘き 音

又 驟雨 来ぬ

ヒイラギの曲線 美に
閉じ込まれた 世界 雫

垂れて ....
嘘じゃなかった
嘘じゃなかった
嘘じゃなかったんだ

叶うことはなかったけれど

嘘じゃなかった
嘘じゃなかった
嘘じゃなかったんだ

僕はもうすぐなくなるけれど

 ....
ここだけの話って言うから
僕はここに置いておくつもりだった
あなたの大きな目を信じて
たいして大きくはないと思ってはいたけど
そう言うから

嵐が去って
野原を見渡せば

あそこに
 ....
道に数々の華が咲いて
   水たまりに輪が広がってゆく


 外に降る雨は
    私の{ルビ心=なか}にも しとしと降る
   そんな時は 心も身体も凍える


  雨 雨 雨・・ ....
風が

砂の上に言葉を残していく

見えない指先が作り出す

美しい波

足跡を残すこと が

躊躇われる日に

その言葉の意味を知りえたなら

どんなに救われるだろう
 ....
朝、部屋の窓を開けると
鳥がさえずっている
実はあなた
この鳥ではないですか

朝、食卓につくと
あじの干物がでている
実はあなた
この、あらわに開きにされた
あじではないですか
 ....
「歪んだ世界」なんて言うけれど
この街は この国は この星は
一体いつから歪んでいるんだ

例えばこの「美しい国」ならば
戦後以降か 明治維新の頃からか
それとも織田信長の登場以来か
更 ....
実家に棲みついた座敷童子は
びっくりするくらいの大食らいで
おかげでうちの家計は
火の車だそうだ

何を思ったか
その座敷童子は
どこから汲んで来たか
大量の水をバケツか ....
 子供の頃は空が低くて狭かった
 僕が目が悪くてそう見えただけかもしれないが
 僕の記憶の中ではいつも同じ空が広がっている
 それは鉛色に曇っていて 今にも雨が降りそうで 胸とくっつきそうで圧迫 ....
君はそう太陽のようで
眩しすぎるその笑顔をぼくは直視できない


君はそう月のよう
ぼくが夜を歩きやすいよう
やわらかな優しさをくれる


君はそう地球のよう
あまりにも側 ....
口をつぐみ
問い掛ける
エゴに塗られた詩の序曲

床に灰の心臓
自由を亡くした鳥の眼球
合成され天然を離れた生物の剥製
緑色した血液の奇妙な哭き声
この世の終わりを殺した爪と毒性臓器
 ....
古びた大学ノート
色褪せたページに
静かに眠る
言葉たち


何年も前に
走り書いた
ほとばしる
想いの数々


作品と呼ぶのには
あまりにも
ふぞろいで


できそ ....
猫が
寝そべっている
にゃーん。
彼らはすごい
まるでかなわない
そのポテンシャルに
その存在価値に
それに比べて私はどうだ
大したこともできず
ぐしゃぐしゃとした ....
北大路京介さんのおすすめリスト(19013)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
求愛や越権- クマクマ自由詩607-5-19
若葉の月の頃_★古語の宴_参加作品_★- ぽえむ君自由詩7*07-5-19
初夏の途中- 灯和自由詩3*07-5-19
シーツの水底- hon自由詩207-5-19
電車が飛びたつ- tomtom_poem自由詩207-5-19
六月会議- 吉岡ペペ ...自由詩407-5-19
かざぐるま- アイバ  ...自由詩10*07-5-19
*あしたのわすれもの*- かおる自由詩9*07-5-19
ゲイン- 三条自由詩207-5-19
集中打- あおば自由詩8*07-5-19
変身- 哀音自由詩2*07-5-19
【_キーボード_】- 豊嶋祐匠未詩・独白4*07-5-19
自転車ロボット- 楢山孝介自由詩4*07-5-19
黄色い夢- ICE自由詩107-5-19
飛翔する種___(Ver.2007)- たりぽん ...自由詩12*07-5-19
言葉の暦(No.002)- ぽえむ君自由詩12*07-5-19
まあだだよ、って春のかけあし- 貝だった ...自由詩607-5-19
驟雨- アハウ自由詩807-5-19
- 東風自由詩4*07-5-19
ここだけ- 乱太郎未詩・独白9*07-5-19
_雨- 明香璃自由詩707-5-19
創書日和「風」_風紋- 北野つづ ...自由詩8*07-5-19
ひと- 沢村 俊 ...自由詩707-5-19
それでも地球はまわり続ける- 快晴自由詩9*07-5-19
座敷童子- なかがわ ...自由詩6*07-5-19
- はじめ自由詩6*07-5-19
コスモス「キミ」- 青の詩人自由詩2*07-5-19
愛死- おるふぇ自由詩407-5-19
零れた言葉をすくって- 渡 ひろ ...自由詩8*07-5-19
- 麻生ゆり自由詩7*07-5-19

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