雨がたくさん降って来て
空も窓も塞いでしまうから
わたし達
砂漠の夢を見ていましょうよ
と女は言い
男と一緒に目を閉じます
でも、雨の音がするね
男が言いました
わたしはもう流砂 ....
粘りついている私
張り付いて剥がれない
経験なんてなんだろう
一回性の事実
誰も愛せなくて
こころ焼き付いて
悲鳴はいまさらあげないが
次のことを思うんだ ....
王様は絵画の中に
閉じ込められた
もうその存在も感情も
何もない
そしてピエロは解放された
ああもう貴方の為に
わたしは
....
雨の日曜日
その午前のひかり
冷えた大気がまだ
あらゆる空間に存在している
すべての音は軽やかな音楽だ
うしろから突かれる
指紋は溶け合うことはないのに
ちび ....
あなたの涙で溺れる
わたしは蟻
ちっぽけな男だ
慰める術もなく
船乗りみたいに沈んでゆく
あなたは太陽を恋い慕う
蒼く 潤んだ惑星
わたしはせいぜいその取り巻きだ
自分の像も保てや ....
一.
雨あがりの きみの靴は
つま先が いつも
虹のうまれる方角を ながめている
二.
黄のバイエルを
途中でなげだしてしまった
きみの
メゾピアノで吐く息が
ス ....
だれも結べない
だれでも結べる
信頼できること
不信が台頭してそれでも
無理やりロープで結んでしまうんだ
核になるものが欲しい
いつも綱引きばかりじゃ
地面が見えんし
....
゛る゛の字の
足のところって
くるりと丸まってる
ギャグマンガ的表現の
横から見た駆け足みたいで
なかなか愛らしい
゛る゛の字の
頭のところは
べったりと ....
なにも棄てずに走って来てしまったさて
なにを獲得できたのかな
あいつも去ったこいつも彼女も
だってそれらはぼくのコレクションではないから
すべてを捨てようとも思ったさ
でも無理
....
ちいさくても
いい?
おかあさんと
いっしょにいても
いい?
手をつないでいても
いい?
ねえ、
なにをいえば
いい?
謙遜を美徳とする人から言葉を奪い去る よく似た心
許された 与えられた 満たされたから ためらいを殺して捧げる 私
ズレた色を切り裂き 正しい色を買う 手にしたもの ....
人生という背景に流れる雑多な出来事が奏でる
輝いてやや重苦しいときには燃え上がり
それは言わば副旋律の舞踏
略奪者は戦利品の花嫁を娶る
血みどろの殺戮の季節のあとに
戦士はしなや ....
僕達の薄ら甘い関係は
砂糖というよりぶどう糖だった
君の囀りにも似た言葉は
体液のように僕の身体を巡り
君の微笑みの陽だまりは
L-アルギニンのように
僕の生活に治癒力と免疫力 ....
ふれる
ふわり
まとう
ふわり
なぞる
ふわり
なでる
ふわり
かじる
ふわり
つまむ
ふわり
ふたりがひとつに ....
osarusandes編集
cold milk
間違いのない歌を
歌うには
冷たい朝
牛乳を飲まなければ
屈伸をしなければならない
牧草
茅葺き屋根の家の前で
わたしは上半身 ....
そら泳ぐあめんぼに
なりたいと
みあげるあおぞら
すいすいと
雲のなみまをぬってみる
....
舌の部
<舌の根も乾かぬ内>
というのは
砂漠で口を開け放しにせぬ限り
また死後冷蔵でもされない限り
舌根部が乾くことはないのだから
唾液が分泌する間
つまり生ある間は ....
損か得かもわからない
疲れ終わったからだには
世間の香りが辛かった
諦めきれない思いより
あなたと繋がっていたかった
さびしい変態行為でも
あなたに見ていて欲し ....
嫌われたくないなら
好きにならなければいいね
貶されたくないなら
頑張らなければいいね
裏切られたくないなら
信じなければいいね
掌の上の宝物
全部捨ててしまえば
失わずに ....
太陽が戻った
もう ここに居るのは疲れたよと東へ流れ去って行く雨雲を見送れば
残していった渇いたため息が 風に変わる
うまく やり過ごした
のびのび体を開いて歩き出す
急げ ....
男性が声を殺して泣いている 大声を出して泣けない性に
もらい泣きをしてしまいそうだ
何があったかわからない遭遇に 色々あると
ただ通り過ぎる
性別に限らず どこかで誰かが泣いている 殺 ....
原稿用紙の裏の 自由帳
もう文字しか書けないけれど それが満足
私の意味はそれよ
好きな科目の中の愛 文字を生みたい もっと果てしなく深く
語り切れないという言い訳のトンネルに い ....
眠るたび
おとずれる
目覚めるたび
おとずれていた
あの日言えなかった
叫び
テレビドラマのように
決して
未来を予知することもなく誰かを助けることも出来ず
ただ
吐き出せなか ....
光を見つめる
自分のなかの
誰にも放てないもの
あなたからもらったものが
沢山たまっているんだもの
ゆっくりわらって欲しいんだいつもみたいに
そんなの問題じゃないから
あなた ....
適当に流さないで噛みしめること
爽やかにカリッとでもいいからとにかく流さないで
自分の実体験として受け止めたい
目を逸らさず血肉の経験となることを願って噛みしめるのだ
たと ....
気がつくと
幻影は去っている
残された静けさが
開放感と
自分であることの証しの取引が済んだことを
物語っている
不思議なもので
心の中から自由がきたとき
彼は門の鍵 ....
投げつけた白球が
君に届く前に
風にほどけて
宙に舞うリボンになる
草むらに転がって
土のにおいを嗅ぐ
俺はここから生まれた
ミツバチの羽音が ....
のばした指先の向こうに
サクランボが揺れている
それを
掴むことができる
噛み 食んで
味わうことができる
幸せが揺れている
....
涙がとまらないよ
どれだけこの世が淋しいところか知ってるよ
それをみんなに気づかれように
ふたりでありがとうって言葉見つけ出したよ
いっつもごめんな
幸福は状態じゃな ....
あなたのせい
と、言わないのは やさしさ
と、じぶんのおへそに
言い聞かせていた
けれど
これは プライド。
わたしがわたしでわたしの重みに耐えるため。
**
日付が変わる直前 ....
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