リコーダーの空は
ドナドナを歌いだしそうに 不安
ランドセルは束ねられていた
赤く
赤い文字盤をみている
チャイム
太宰治は、を主語にして
話をしたことがあったかもしれない ....
満水の夜に
感覚をとぎすませながら
無数の魚が泳いでいる
距離と、位置と、
上昇する体温と、
そういうものを
止めてしまわないように
蛇口に口をつけて
あふれ出すカルキを吸うと ....
{引用= 空をイチョウが渡っていった
最初は一枚
次には乱舞
真上を通った瞬間に
くるくるイチョウの形が見えた
落ちてきながら
落ちてはこずに
....
パハリ葉の法則
あとは野となれ山となれ
ぴちゃん
深爪したいんだしたいんだしたいんだ
引っ掻かないためにさ
俺もみんなもあの娘もさ
ビンの上、ビニルくしゃくしゃにさ
昨 ....
小指交差点を抜けて
雄鳥は騒ぎ出す
何も出来てない
そういうことはもういいよ
わかってるから出来ないんだよ
いちいちリターンを押してやったんだ分かるだろ
文芸部の下らない暗喩を鼻で ....
− に − を掛け合わせると
+ になる
でも
− のこころに − を掛け合わせても
おそらくは + にならない
こころって難しいかも
お父さんにじゅうりんされて
きもちいいとおもったことが
いちどでもあるこどもたちが
おとなになって かいた詩が
ポエムから追放されて
どこにも国がない
戦車をのりもののようにのりこ ....
朝の
冬の
わたしだけの酸素分子が
冷たく、サラサラと
肺に触れてくれわたしは
震えました
少しの日のぬくさにも圧され
再び惰眠の目つきで
食卓に傾斜してゆく
....
きみが目を閉じても風は草原を夜空を海を旅してまはる
涸れてゆく泉にきみの瑠璃色の絶唱とわに不滅の予感
雨の駅、雨のバス停、雨の庭。きみが ....
彼女の場合
「おはよう!」
「おはよっ」
「おはよう」
鏡の前で、顔がひきつる。
自然に、一声かけて、早足で追い越していく。
それだけでいいのに。
....
彼女の場合
誰からの用事、とかでなく、
本当は私の言葉で話しかけたい。
だけど、まだ無理。
視線が向くと、声がふるえてる。
いつか、きっと、だけど、
それまでは ....
ポッカリからりと晴れた日に
ぼくらは浜辺に横たわり
あなたはぼくの胸に聴診器をあてて
―ふむ 聞こえませんね
などと呟いて
いきなり後ろ手に持っていたハンマーを
胸に目掛けて振 ....
抱き上げられない重さを掻き毟り
沈みきれない深さに溺れ
空を見上げれば死ぬ深海魚の瞳を見れば
次元を違えるように
月を二つに割っている
音と言葉との交尾の連続に
時は入る余 ....
くらげに刺されて
手がしびれ、
正座をしていて
足がしびれ、
肘をぶつけて
腕がしびれ、
血を抜いて
唇がしびれ、
眼が合って
心がしびれ、
ニュースを観ていて
頭がしびれ、
....
階段通りの野良子犬は
最上段の空を追い続ける
影雑踏の中
隙間雨の中
値札付の足は
ゴミ色に染まり
パンヤ ハナヤ クツヤ
フクヤ ホンヤ イヌヤ
看板色に汚された雨水は
母の色まで ....
泣きたいんだ
でも
どんな風に
悲しんだらいいのか
わからなくなっちゃった
地の神様は朝霧と共に山を駆け昇る
風の神様は雲を引き連れて空を渡り切る
日の神様は炎を揺らしながら天を焦がす
日と月を追いかけて
神々が睦月に旅を始める
冬には雪をしんしん降 ....
コスモスの
好きから始まる
恋占い
花びら八枚
願い叶わず
待ち合わせに遅れそうな時
メールひとつで済ませてしまう
嘘っぱちの言い訳も
おたがいの顔が見えないから
罪の意識を感じずに誤魔化せる
どこへ行ったか
寂しがり屋の待ちぼうけ
....
何時ものように口ずさんだ歌は
受けとめてくれるはずの
君の笑顔をすり抜け
秋の日の溜め息となる
少し言い過ぎたのかな
でも一度口にした言葉は
もう取り消せなくて
気まずい思いを残 ....
薄暗い軒先で
植えてもいないのに咲いている
高貴とは程遠い
紫の嫌な匂いを放つ花を
じっと 見ていた
「毒に彩られた花やね。」と教えてくれた
少女の丸くかがんだ背中から
....
いくつも詩を読んでくうちに
詩なんてくそくらえと思う
飾っちゃってさ
君をもっと知るために君の陰部を見せてくれないか
君は呆れ身構えるが
そうしないと僕には君が見えないんだ
....
月が好き。
満月も 半月も 三日月も。
どれも好きなんだ。
あぁ、そうだ。
いつか月に行こうじゃないか。
静寂を破る蝉時雨 湿った空気を揺らす陽炎
熔けた夢にも気付かない
傾いた陽が眩しくて ただ流される
行き着いた波止場 雨の匂いが垂れ込める
誰の視線も一点を捕らえる
重い空にも 人の ....
月の明かりを浴びながら眠る少女
氷のように澄み切った心
わずかな時間
心惹かれ 心奪われる
永遠に続く 幼い瞳
そっと赤い唇に触れる手
少女の瞳
心の中でひそかに思いを寄せる
....
君は寝た振りが得意
わかっていてもウッカリ騙され
今朝もゴミ捨ては僕の役目
君は大人だから
分をわきまえているよね
僕はと言えば歳はくっても
燃える恋と燃えない恋の分別さえ
未だ ....
上町の焦げ臭い定食屋の隅に
加藤が座っていた
何十年も前からここに憑いている
かつてはこの辺りにも産業があった
公僕たちがしなやかな課税に遊ばれ野原をかけめぐっていた
雨音を聞いた俺は外 ....
毎日毎日好きと言いたい
毎日毎日キスしたい
毎日毎日彼の笑顔が見たい
毎日毎日好きと言われたい
毎日毎日キスされたい
毎日毎日私の笑顔を見せたい
みんな星の天井のしたで生きているんだ
地球っていう家に住んでいるんだ
ただ家の天井をみれば心が休まるのに
みているだけで癒される
ふと考えるとこの天井ってすごいんだよ
3 ....
あなたが、サングラスをかけた顔が大好き!!
久々に胸がドキドキした
胸がドキドキしたのは、カッコイイて思ったからだけじゃない
あなたの素顔は、私にしかわからないんだと思うと
周りの女の子よ ....
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