干乾びたあたしに雨は降らない

必要とする者には
与えられない不条理


でも知ってた?
幸福って 身の丈に合った分しか
与えられないんだって


つまりあたしは
干乾びて ....
それは

私の

目であり

鼻であり

口であり

顔であり

肉であり

血であり

骨であり


そして

私のありふれたかけらである
鳥篭に入れられた鳥は
再び大空を飛ぶ事を夢見る
借り物の安全や平穏よりも
自由な世界に憧れる

だけどいつしかち志を失い
逃げ出すことを諦めてしまう
果てしなく広がる空を見つ ....
平日の夕暮れ 
みすぼらしい服を着た中年の男は
公園のベンチに座り 
モネ展の「日傘の女」のポスターを手に 
喰い入るようにじっと見ていた 

それを横目に歩いていると 
前から乳母車を ....
今まで空だったところに
建物がどんどんつくられて
空が狭くなってゆく
青くてやわらかい空が
暗くてかたいものに
覆われてゆく
辛いときに空を見上げても
もっと悲しくなるだけで
この弱さ ....
          2007/04/13


じょうとうかへい
じょうとうのかへいで
みたらしだんごをあがなう

富士の見える宿に泊まり
夜になって
風が止んだら
星も見える ....
水の匂いが燃えてゆく


漆黒は
うるおいのいろ

こぼれてはじまる
灯りにけむる、
波のいろ



疎遠になれない花の名に
ひれ伏すともなく
かしづく儀礼は、 ....
  燈籠影絵に語るあたしには、
  咲かない蕾で、生まれた。
  夜露は蒼玉月。
  照らす。離れ、離れ並木。
  萌芽だからこそ摘まみたい。
  それまでの枝先。
  潤んだ紅水晶。 ....
 動物園は罪を犯した動物達の公開刑務所だ
 罪を反省しないで入園者を威嚇する凶暴なままの動物もいるし 後悔して改心し忠実な大人しい動物もいる
 公開することで生物のモラルを向上させる為である
  ....
流れゆく時間の中では
形あるモノも
心の中にあるキモチさえ
移り変わっていく


安住できるような
「絶対」だとか
「永遠」は
存在しない


自分の中の
世界が広がれば広が ....
虹色の雨が降る
その中でわたしは踊る
わたしは透明
虹色の雨が踊る
わたしのまわりで

目の前の曇り空の下に死んだわたしが生きている、死んで

霧の向こうに虹色の雨が降っている
わた ....
思い出の隙間からあの人は消えて
荒涼たる未来には誰も待ってはいない
吹きすさぶ風は淋しさを歌うけれど
何も聞こえないよりはいい
何のために誰のためにそんなことわからない
嫉妬で顔を洗い嘆きで ....
頭の中につまっているよ
つららのように出来たんだろうねこの
目にうつるものたち
首の後ろがちりちりしてるんだ
太陽にあきらかにされた
急勾配の斜面の野原を
こわれかけているしずくがたくさん ....
深海に沈められた室内では
ハイヒールの赤だけが
食卓の上に映えている
グラスを持ち上げ
椅子は娼婦のように倒れこむ
みずから解体する時計の悪意
ねじまがった窓枠から転落する
鈍痛のような ....
昨日世界が終わった後の話だけど
僕はいつものように夕飯を食べて
居間でテレビを見ていたんだ
どのチャンネルも
世界が終わったことについて
特集をやっていたけど
一つだけ
子 ....
ぼくは没落しよう
三角錐にきみをうつそう
頂点からわらいかける運動は
ひろがりかけては相殺されてゆく
そしてきみの弾力が
つきささるだけだというのならば
ぼくは止まりきっていて
ほんとう ....
低空飛行の夜

損なったものなんて何もない

遠ざかる午後に

悲しみの痛み分け

あなたが笑った皮肉に
私も笑えればよかった
もしこの命が
明日燃え尽きるなら
今日の私は何をしたらいいのだろう
      
時計の針は容赦なく音を立て時を刻む
大切な人に手紙を書いて
身の回りを片付ける
       
こ ....
春半ば今宵は雨となりにけり恋も終わりて歌うことなし   月が光っています
  机の向こうに窓の向こうに
  夜の上のほうに月が
  丸い月が光っています



  こんな夜に何があれば
  CDと焼酎と紙と鉛筆
  それ以外と ....
憧れるんです

田んぼの広がった
いや、あまり広がりすぎてはならぬ

緑あふれる、水車は回る
羊はめいめい、雲はゆったり
笛の{ルビ音=ね}ひゅるる

ひゅるるるる

右手に本を ....
彼女が
砂漠で飢えて水を求めて
手を伸ばす姿を想像する





既婚子供有の友人は言う

このまま一生恋する事も無く
朽ち果てるのか、と。

結婚相手を恋愛時代と同じ様な情 ....
夜にまぎれて
雨をみちびく雲の波
朧気に月は
触れてはいけないものがある
ということを諭すように
輪郭を無くし遠退いてゆく

深く、
深く息をして
雨の降りる前の
湿った空気の匂い ....
犬の耳の中へと
廊下は続いている
途中、川が流れている
小さな川なので
小川なのだと思う
手前に椅子が一脚
置きっぱなしになってる
本当は小川を見て座りたいのに
ネジのようなもので固定 ....
懐かしい春の匂いと君の顔 滲みでる空へ向かって飛び跳ねて 真昼の空の海底に
ゆらゆら浮遊する金魚たち

レトロモダンな窓から眺めて
私はあれを夢見がちな彼女が見たらどう思うかしらと一人考える


「最期は深海魚になるの」と言った彼女は妄想癖 ....
【初級恋愛】


手を繋いでも
キスをしても

お互いの隙間を
埋めるみたいに
ただ泣きながら
抱き合ってみても

それでも
幼稚な僕らの恋は
成立なんてしなくて ....
ひとりひとりを抱いて放して
そしてひとりも戻ってはこない
雨のなかの羽
ぬくもりとまぶしさ


ひたいの上の
羽の柱をまわしながら
空に立つ不確かで巨きな
ひとつの羽を見 ....
あんなにも断ち切りたかった筈なのに





どうしてだろう



今となってはこんなにもあの頃がいとおしい












過去は今も
 ....
北大路京介さんのおすすめリスト(19149)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
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春に過ごす- あおば自由詩12*07-4-16
朧月夜- 千波 一 ...自由詩26*07-4-16
シャルトリューズ- 鯨 勇魚自由詩7*07-4-16
冬の動物園(動物の公開刑務所)- はじめ自由詩4*07-4-16
I_pursue_...- 蒼井真柚自由詩2*07-4-16
霧の向こうで- 渡邉建志未詩・独白207-4-16
哀しいけれど- アマル・ ...自由詩7*07-4-16
現象でしかないひかり- 水町綜助自由詩37*07-4-16
スケッチ- んなこた ...自由詩307-4-16
世界が終わった後で- なかがわ ...自由詩5*07-4-16
_- 構造自由詩707-4-16
帰る道なんてどこにもないのに- 衿野果歩自由詩207-4-16
もしも明日…- @ショコ ...自由詩507-4-15
- A-29短歌4*07-4-15
月光・私・あの人- 草野春心自由詩407-4-15
いいなあ- 蔦谷たつ ...自由詩8*07-4-15
オアシス- mac自由詩4*07-4-15
代わりに、雨- LEO自由詩36*07-4-15
停留所- たもつ自由詩707-4-15
- 小川 葉俳句2*07-4-15
空色逆流- 零椅俳句3*07-4-15
魚に嫉妬する- 宵色自由詩4*07-4-15
初級恋愛- 華水蝶子自由詩207-4-15
ノート(ふたつの指)- 木立 悟自由詩607-4-15
もう少しだけ- 蓮未自由詩3*07-4-15

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