君は嬉しいときに
ごろごろごろと
喉をならす
それは人を幸せな気分にする
不思議な音色
安らかに眠っていた牛が
Mooッと一声高らかに鳴いた
月には一文字足りないけれど
無知蒙昧で顔をまんまるに膨らませ
危険を回避する為に電化していく家の隣で
しれぇっと天然ガスを汲み上 ....
ヘッドフォンをして「ドラマチックレコード」を聴いた時だけあの頃に戻れる
あの頃に戻らないと決めたのに曲を聴いている自分がいる
風が強く怒ってそうな曇り空で暗闇が広がり小雨が降るかもしれない
....
自分以外の人の詩に
絵をつけている
だいたい2ヶ月に1回
描いた絵は
却下されることなく
必ずネット上で
公開される
1ヶ月の間
描き始めた頃よりは
多少ましにはなってきたが
詩を ....
ずっとずっと心の奥底から
たくさん本音を汲み上げて
ぎゅーって強く抱きしめるから
いちどしか 言えない
だから 言葉に ずっしりと ....
お願い
夜の空に
散りばめた星ひとつ
叶えて欲しい
願いがあるの
どうか
あの人が
真っ直ぐに
歩んで欲しいと
いつもごめんね
余裕がなくて
あなたに求めてば ....
あった方がよかったのか
なかった方がよかったのか
考えはじめると夜を越えてしまって
ますますひどい顔になる
手と足があって
布団の中でいつまでも冷えている
眠気を待ちながらすりあわせて ....
雨をふくんだ地面が
静かに沸騰して
おいしいものが
出来上がるそこを
夜明けを待たずに
ぬかるみながら歩く
無意味を信じて
無意味な逃避をして
正しいつもりになって
砦の先はるか遠く ....
電車
向かい合って座るくらいなら
街
タバコの煙交換するくらいなら
いくらだっている
人の中
一番いっぱいの
感情投げつけた
あなた
離れること
あれば
あた ....
自分の
感情
琴線
心
精神
品格
情緒
志
本心
感性
気分
魂
感動
そして
核
本質
真実
....
死によって別れるいがい
ひとと別れるとは
公共と自我の
ぶつかりあいいがいない
別れたひとからメールがくる
手術まえの胸を
目で、指で、記憶しに来てくれ
....
一
どことなくうすぼけたひかりのてらす、砂浜だった。
ここには、風のふくけはいがない。うち寄せる波もない内海がひろがる。海は、あるいは死んでいるかの ....
愛し君の面影は
絶えず目蓋の裏に
笑顔のままに時をとめ
溢るる想い出は
柔らかき棘と
甘き疼きを伴って
遠く滲む記憶の端より
はらはらと溶けて
やがて淡く淡く ....
なにかが しきりに
こぼれる
鈴のように
銀のように
ふるえる 天窓
The world owes me nothing. I didn't ask for beauty and I wasn't expecting it. But there it ....
おりのそとには あおいもりだわ
はだしであるく みずごけのうえ
うでよりほそい おがわがあって
あたまくらいの うえきもあったよ
むせるほどの きいろいひかりに
ふらつく ....
君とふたりで並走
自転車で並走
笑いながら
たったふたりでの並走を
僕はずっと夢見てたけど
きっとその夢 ずっと叶わないね
バイバイ 僕の自転車は
夕暮れの
スモッ ....
朝露を
含みて光る
横顔に
心奪われ
夢に旅立つ
白い粒が膨らむ 弾けて落ちる 鈍くハネル
-ポップコーンの散らばった並木道
白い粒が膨らむ 弾けて落ちる 鈍くハネル
-ソーダ水のつぶれる気泡みたいに
白い粒が膨らむ 弾け ....
夏が玄関口まで来てベルを鳴らした
こんにちは、私、夏と言うものです!
元気一杯の挨拶
その声だけで俺をいらつかせた
帰ってください!
間に合っています!
....
靴をはくくらい自然に恋ができたら良いのに、と思う。
たとえば右と左を間違えた、と言い訳ができる。
きのう雨で濡れてたんだって思いだせる。
今日は見栄を張りたいと自覚できる。
もう少し大人び ....
祝福のことばには
飾りたがりの
性分があり
僕はまだ
あこがれの盛り
あなたの階段が
あたらしくなった日も
僕は
初夏の匂いだっただろう
あいも ....
うずくまる腕に ひざこぞう、ふたつ
私の体に わんぱく坊主が
ふたり
そっと「膝小僧…」って 呼びかけると
ひとりだけじゃあないことに ふと きずいたよ
どこかになにかを預けて い ....
はじめて
デパートへ行った日曜日
父は紳士服売場で
ジャック・ニクラウスになる
母は婦人服売場で
エリザベス女王になる
兄はスポーツ用品売場で
王貞治になる
姉はレコード売場で
....
カラメル岬に家を建てて住んでいる
からまる君のもとに
こんがり山からとんがり君が逃げ出してきた
住んでいた山が焼けてしまったのだと
黒焦げになってもう帰れないのだと訴えてきた
からまる君 ....
夏が来る
とりどりの宝石が波うつような
きらめきとあざやかさを纏って夏が来る
いつもはただのフェイクとしか思えない
この生命にもすべての感情にも
夏だけは流し込んでくれる――本当だと思え ....
消えかける
蝋燭の火に
あわてる
誰も来ない日
菓子だけが
華やいでいる
もういいから
そう誰かに告げられたかのように
途切れている
数十年に一度 ....
レコォドの針がぐるぐると巡回する
たちまちこの部屋に横溢する
とめどない狂おしい優しい旋律
作者不明の名曲だ
長い瞬きの後で
果てしない音の海に
ダイヴする
息もできない
雨のよう ....
「絶対俺が言ってる事が正しいだろ!」
「いやいや!俺の方が正しい!」
「俺だ!」
「いや俺だ!」
この腐った世界で
正しいものなどあるのだろうか
人それ ....
夏の朝
とうもろこし畑の中に溶けてみた
一直線に並んだ黄緑の
甘い匂いが夏だった
気づけば夏の中に溶けていた
黄色の穂先から見上げる青空は
水を見ているようだった
土から湧き出る水蒸気が ....
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 32 33 34 35 36 37 38 39 40 41 42 43 44 45 46 47 48 49 50 51 52 53 54 55 56 57 58 59 60 61 62 63 64 65 66 67 68 69 70 71 72 73 74 75 76 77 78 79 80 81 82 83 84 85 86 87 88 89 90 91 92 93 94 95 96 97 98 99 100 101 102 103 104 105 106 107 108 109 110 111 112 113 114 115 116 117 118 119 120 121 122 123 124 125 126 127 128 129 130 131 132 133 134 135 136 137 138 139 140 141 142 143 144 145 146 147 148 149 150 151 152 153 154 155 156 157 158 159 160 161 162 163 164 165 166 167 168 169 170 171 172 173 174 175 176 177 178 179 180 181 182 183 184 185 186 187 188 189 190 191 192 193 194 195 196 197 198 199 200 201 202 203 204 205 206 207 208 209 210 211 212 213 214 215 216 217 218 219 220 221 222 223 224 225 226 227 228 229 230 231 232 233 234 235 236 237 238 239 240 241 242 243 244 245 246 247 248 249 250 251 252 253 254 255 256 257 258 259 260 261 262 263 264 265 266 267 268 269 270 271 272 273 274 275 276 277 278 279 280 281 282 283 284 285 286 287 288 289 290 291 292 293 294 295 296 297 298 299 300 301 302 303 304 305 306 307 308 309 310 311 312 313 314 315 316 317 318 319 320 321 322 323 324 325 326 327 328 329 330 331 332 333 334 335 336 337 338 339 340 341 342 343 344 345 346 347 348 349 350 351 352 353 354 355 356 357 358 359 360 361 362 363 364 365 366 367 368 369 370 371 372 373 374 375 376 377 378 379 380 381 382 383 384 385 386 387 388 389 390 391 392 393 394 395 396 397 398 399 400 401 402 403 404 405 406 407 408 409 410 411 412 413 414 415 416 417 418 419 420 421 422 423 424 425 426 427 428 429 430 431 432 433 434 435 436 437 438 439 440 441 442 443 444 445 446 447 448 449 450 451 452 453 454 455 456 457 458 459 460 461 462 463 464 465 466 467 468 469 470 471 472 473 474 475 476 477 478 479 480 481 482 483 484 485 486 487 488 489 490 491 492 493 494 495 496 497 498 499 500 501 502 503 504 505 506 507 508 509 510 511 512 513 514 515 516 517 518 519 520 521 522 523 524 525 526 527 528 529 530 531 532 533 534 535 536 537 538 539 540 541 542 543 544 545 546 547 548 549 550 551 552 553 554 555 556 557 558 559 560 561 562 563 564 565 566 567 568 569 570 571 572 573 574 575 576 577 578 579 580 581 582 583 584 585 586 587 588 589 590 591 592 593 594 595 596 597 598 599 600 601 602 603 604 605 606 607 608 609 610 611 612 613 614 615 616 617 618 619 620 621 622 623 624 625 626 627 628 629 630 631 632 633 634 635 636 637 638 639