詩えない者の声を聞け
摩擦をすり抜ける
声は燃える

枯れた泉に
言葉は腐れ落ちる

枯れた泉で
喉を潤せ

錆び付いた下水道
手の届かない生活水
ガブ飲みし ....
それで ええねん


そんなふうに やさしくしてくれたりな


そんなことでも ええねん


その気がないことだとか

そんなことは ええねん


むしろ 期待することが  ....
遠くで
ずっと 遠くで
美しい人が泣いている
どちらの方角やら
聞こえてくる
祭囃子のスピーカー
日が差す昼の部屋
夕暮れの湿った砂
爛れたアスファルト
目の端の折り紙
遠くで
 ....
 狡猾な鶏ガラみたいな婆様が。
 自動改札ピコンピコン。
 通せん坊で、しかめ面。
 その後ろの若旦那。
 ガッチリ嵌まって、しかめ面。
 更に後ろの彼の妻。
 愛し旦那の醜悪な。
 し ....
たたん、たん、たん

明日の足音がタップして

僕に教えてくれる


たたん、たん、たん

眼差しの銃声が彼方を裂いて

どこへでも行けると高く叫ぶ


さようなら昨日 ....
友人、麻生みつき嬢の短歌に触発されて作った短歌の羅列です。
上がみつき嬢の短歌。下が私の短歌です。

++++++++++++++++++++
 7mmの薄いラインに刻まれたB5サイズの夢を見 ....
{ルビ都会=まち}のなかで

電線に絡めとられた満月がわたしを見下ろす
おまえは自由なのだとでも言いたげに

「ほんとうのしがらみは見えないものなんだよ」
とつぶやいて

蛍光灯のした ....
冬の太陽が 目を差す

背の高い木々の間から

何度も何度も光の手足を伸ばしてくる

子供の影法師が10メートルもあるよ

木々が寒い風を運んでくる

口の中に冷た ....
君がいなくなった部屋で僕は呼吸をする
君の香りが消える瞬間を見逃さないために






僕も世界もなんて平凡でつまらないんだろう
もっとずっと素敵なものだと思っ ....
終わりを告げる声は無く
始まりを告げる声も無い

泣くのは
人だけではないだろうに

それでも再び
巡りくると疑わず
ほら
雪って、生きているのよ
空からここまで辿ってきた足跡が
真っ直ぐじゃない

一粒ずつみてごらん
そうしたら、ね
小さな顔がある
あ、いま 目線が合った
雪はそのむかし 薄紅 ....
雪ん子舞い散る故郷から
童子たちのまぶしい笑顔が消えた
あの頃の笑い声は
顧みることを忘れた古いアルバムのなか


北風ぴゅうぴゅう寒かろう


すっかり刈り取られた稲田を望む
古 ....
古いモルタルの
アパートの二階へ続く階段を
普段どおりに駆け上がる
足音はある意味合図だろう
鍵穴にキーを差し込んで
ここまでは完璧にいつも通り
ドアを開けた途端
部屋はいい匂いに溢れて ....
きっと僕は一生このままで
きっといろんな事に手を出しては
きっといつも中途半端で
きっと飽きちゃって
きっとやさしいねって言われたら
きっとそのとおりであろうとして
きっと私を出せないでい ....
舞い落ちる雪が貴女の体温を下げる
愛は儚く 掌に溶けてなくなるから

瞬く間に街を覆ったイルミネーションの
カラフルなLEDが僕らを照らす
僕らの喜びと切なさを 幸せとノスタルジーを
立ち ....
善悪の徴(しるし)を見たし満月の
           澄清(ちょうせい)のそら雲ひとつなく


端々へ光が渡る天空に
       在って在るべき雲流れ行く


夕焼けがビル ....
なんか、あんた
あの人と似てるね

ヤクザなのに優しい

サボテンなのに柔らかい
第4巻 701ページ

『diamant de la nuit de clair de lune a detruit le ciel』
それはまるで雨のように
最後の瞬間に光るそれは揺らめいて ....
チェーレ
君の長い睫毛から
真珠がこぼれる
チェーレ
あまりに無垢すぎて
僕はひとつもこぼさないよう
手のひらで受け止めようと


振り向きざま
君の髪がやさしくなびく
歌を歌っ ....
{引用=

一、この手

誰かと比べてみたならば
大きい小さいは
あるかも知れないけれど
空はあまりに広いし
海はあまりに重たくて
ほら、
ひとの手は
どうしようもないくらいに
 ....
メモ#1:音の分解による言語イメージ
(と或る人物へのメールより)


母音[a,i,u,e,o]
暖←[o,u,a,e,i]→寒

子音[a,k,s,t,n,h,m,y,r,w]
柔 ....
走って

走って

逃げてほしい

辛いことを耐え続けるのが

本当の勇気じゃない

勇者に憧れるのは分かる

でもね本当の勇者は

逃げる勇気も併せ持ってるんだよ

 ....
雨、戸、窓、
目の、瑪瑙、脳の、舌、他、多々、下、祟る、したたる、
吐、屠、窓、啼く、咎め、泣く、とめどなく、無く、櫛、
失くし。
苦笑、故障、瀟々、
少し、晴れ、はれあがる、腫れ、
剥が ....
遠く 見晴らす 草原
凍える手に 情熱にほだされた 息かけ
圧倒的な 旭日は希望と共に 昇り
草花の露は 烈風に揺れ 輝きを増す

地響きがする 遠く遥かな 思いを湛え
{ルビ群馬=ぐんば ....
君の手が
とても冷たかったので
重ねて

すごいですね
ゆたぽんみたい
ゆたぽん?
はいー

ゆたぽんですよ
レンジでチンです
あはは
なんとなくわかった

あったかくなり ....
降水確率が
七十パーセントだとか
予報された空から
雨は得意げにやってくる
ビルとビルの隙間を
灰色に染めていく
知らない顔の持ち主が
逃げるように通り過ぎていく
少女は傘も持たずに
 ....
愛と
憎しみ
つながり

云われているほど
いまいち
ピンと こない
勤労感謝の日の昼下がり
今年も晴れているから
散歩に行かなくてはならない

木枯らしの吹く前にと
慌ただしく一年分の
犬の散歩する人の群が
通学路の小径を占拠して
昨日の午後
学校帰 ....
もうすぐ狼がやってくる
山羊なんかを食う
羊羹なんかを歯の間に挟んで
山羊なんかを食う
めえ

俺は牛の乳を搾取する
俺の牛からも
お前の牛からも
しかたなく全て搾取する
それが俺 ....
あたしのいちばんでいたい

けどそれはわがままだから


そう言ったキミ・


わがままじゃないよ

だから
あなたのいちばん

私にして下さい


そう言って泣いた日 ....
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