尾崎豊の歌詞のなかにあったことば

何にしたがい何を愛するのかかんがえていた

評論家や傍観者ではない自分

ちいさくてもほんとうの塊を掬う事


こころの網の目をとぎすませて

 ....
 3 足のある眼鏡

わたしの仲間は誰でも言うのだが
決して信じてはいなかった
「眼鏡には足がある」など

だが 今朝 眼鏡が消えた
確かに洗面台の横に置いたのに
顔を洗っている間にど ....
心の言葉と 言葉の心
写し身流れ 姿はともる

おりごとの戸の 金具は錆びて
つけかえる鍵 やがてはつきる

のぞきこむ目が 目隠しをする
指文字が消す しめった曇り

息吹きかけて ....
誕生日いがいは
お祝いの日じゃない
なんでもない日が
ずっと
毎日続いているけど
グッと耐えて生きていく

    🌼

私は今
自分という人間を
ふるいにかけて ....
こころの2重螺旋
ことばの2重螺旋

裏階段をのぼって
巻貝の音を聴いた
気がした
 同人誌と関わるようになって、もうずいぶんになります。最初は、ノートに手書きでした。味があるといえばありますが量産できないのが致命的です。その後、ガリ版や青コピーにも手を出しましたが、思うような本が作 ....  


思い出に足を掴まれて
振るべき手を
繋ぐべきでないからと
ポケットにしまった


どこを歩いていても
君が隣にいるだけで
帰り道だと錯覚してしまう
地図の要らない唯一の ....
思考実験

この地球の全人類が同時に
今見ているどこかの風景をスケッチする

そのとき
どうしたら すべてのスケッチを
みんなの視界で
つなげることができるか


僕の案

 ....
恐ろしくひょろ高い  
竹馬に乗って
海水のなくなった海の底を
歩いて行ったムーミンたち

私は歩道橋から
街を見下ろし
長い脚で
椴松や公孫樹の
街路樹を
ひょいひょいまたいで
 ....
辿り着いたこの街で
老いていくのだ
運が良ければ
最後の日まで

そのことが
頭の中ではっきりしていて

どこまでも
美しい
晩秋の遊歩道
さみしい
さみしい
さみしい

と言っていたら
一人づついなくなった

いとしい
いとしい
いとしい

と繰り返しても
もう誰もいなかった。
次に接近するのは60才後半かな?
その次は90才近く?



そんなんで大丈夫?
って、
年季が入っているから
大丈夫なの。



衝突して
どちらかが消滅するま ....
花ではない

しかし その葉は

枯れゆくだけで

こんなにも美しいというのに


されどこの身はどうであろうか
あたし世界中を旅するの

大学病院小児科病棟の主
チエちゃんは言う

イチロウにやる!

僕と同い年の女の子
チエちゃんはいつも上から目線

僕は週に一度か二度
グリコのおまけを ....
化粧を落としても
わたしは見えない
そこには
皺と染みの増えた顔があるだけ

わたしはまだ
様々なことに怯え
かたかたと震える
小さな小さな
わたしだというのに

化粧を落として ....
(ボクめせん)


ボクね
けっこうはながきくんだ

あまいイチゴのにおいとか
けむたいたばこのにおいとか
くっさいオナラのにおいなんかも
すぐにわかるんだ
かあさんはいつも
 ....
冬の透明で静かな風と共に
奴らはやって来た
この世界に存在する
あらゆる現代詩を見つけ次第
容赦無く始末する謎の集団
その名も現代詩バスターズ
今のところ奴らの目的は不明
昨日も
ある ....
今日の仕事

朝のコーヒー店
陽の明るさ
部屋に立ち
診療所の
コーヒー店
九時半に来て
準備して
私達の仕事
これからだ。
【オータムポエム】

人の本心なんて
点滅し続け点描画のようなもの
ひとつひとつの点は 真摯に刻印された 思いだとしても
鳥が ときどき啄んで
さらってゆくから だれにもわから ....
ススキが風にゆれる狭い道の際に
錆びた譜面台が立っていた
譜面の代わりに
たっぷり枯れ葉を置いて
クスクス笑いながら先を行く

気がつくと
辺りはモノクロになっていて
鉄条網に囲まれた ....
悪いことをしたわけじゃない
好きな人の名前を言っただけ

大切なものを大切だと
この自分と永遠に不可分なものがあるのだと
これはもうひとつの塊なのだと
無理やり取り去ればそれは切除では ....
ひとはそれぞれの色を持つ
混ざるもの混ざらないもの

それぞれの色がキャンバスのうえで混じったり混ざらなかったり
様々な色調とタッチでそれぞれの場所を見つけて収まりひとつの風景をなす

そ ....
   透明な空に
   透明な鳥が
   飛んでいる

   草を蹴って
   跳ねる子供が
   捕まえようと
   手を伸ばす

   晴れた空は入口
   空想の世界への入口 ....
昔とおんなじだったというのは
本当には少し違っていて

こうだったら良かったのにって
ふたりだった



会えば楽しいけれど
別れたとたんどっと疲れたり、

約束して ....
散り敷かれた落葉に半ば埋もれかけている公園のベンチが私に語る。
この人間の抜け殻のような落葉達のお陰で私は寒さをしのげるのだ、と。
お前はお前のその心を寒さから守ってくれるものを持っているか、と。 ....
親指が巻き爪だった一週間ビーチサンダル秋の風知る


あの頃にすがることしかできないとみあげる空に同じ月あり


台風が心を壊すほどの日に追憶のなかの秋晴れをゆく


暮れてゆくこど ....
叔母さんが亡くなった
いとこが
「顔も見てやって」と
お棺のふたを開けてくれる
御顔を覗くと
少しも苦しそうでないので
ホッとして
「おばさん」て小さい声で言って

お葬式には少し慣 ....
時折 挫折します

嘘です

いつでも挫折しています

そのうち挫折があたりまえ

嗚呼 挫折こそわが人生わが歌

骨折も痛いが

挫折も痛いああ痛い

坐骨神経痛を略 ....
「今」という車窓から 地球を覗き込むと、中心は相変わらず たぎっている
「まいど」という だれかの声は きっと 
腕時計型端末を耳に当てて 
 最新の黄昏方をしている 


黄砂も ....
ね、といって目を閉じた
静かにその翼を閉じるように
ね、あなたの見る夢のなかに
白い鳥、翼をひろげて飛んでいった
その羽ばたきがかすか、耳もとにくちづける


ね、あなたは今も孤独なのだ ....
北大路京介さんのおすすめリスト(19149)
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