160517

屋根の上にブルーシートを貼る
夜には大雨が降るとの天気予報に
何はともあれ、張らねばならない
使い忘れたブルーシートが役に立つ
捨てなくて良かったとも思 ....
吹き荒れていた強風が止み
静かに雨が
降る

激情は去り
懺悔するように


いまさら遅い


傷つけたものは
けして回復しやしない


けれど
過ぎ去ったものの後に
 ....
胸に空いた穴
は、
いつしか空洞となり
広がり続ける虚ろ。


人には、
決して忘却の底に沈めることのできない記憶
というモノがある。

深い愛情関係の唐突な切断、
無私の意識の ....
隣近所の思いを気にしながら育てる桃
摘花はほどほどにして花を愛でてもらい
消毒は風のない朝ひっそりと行い

花が過ぎて
ようやく形のできてきた実を摘果する
このときワタシは
親から切り離 ....
          160513

結果がすべてと
紅い絨毯は知らん顔
可愛い顔した幼子が
伸ばす筆のその先に
白波5人男の艶姿
多いと呼べば
少ないと答える
燃費の悪い車を走らせて ....
仔犬を胸に抱いた少年
あるいは
眠っている赤子を
抱っこ紐で抱えた母親
のように

買ったばかりの
ラナンキュラスの
花束を
両手で持ち

包装紙の隙間から覗いて

微笑ん ....
落ちる白い壁、この真夜中

沈黙の充満、物という物
剥き出しに在り
全てが均一に在るという
無機の死の奈落
無言の虚無の生々しい幻の告知
そうして俺はこの胸の広がりゆく空洞を抱え
物質 ....
わずか数滴
血を受けたグラスのように
鈍く燃える吊り照明の下
やり過ごす唇に 骰子ひとつ

  十一時五十三分発特別急行

待たすより急かすより
テーブルに降りた静謐を挟んで
流れ  ....
素因数分解した僕らは
裸足になって砂浜を駆けていく
照りつける日差しはひたすら加法だ
無限が婉曲に伸びて
規則的に押し寄せる波は
静かに四本の絃を鳴らして去っていく
これ以上はない
その ....
時間も

距離も

こころも

気持ちも

遠いところに
いっちゃったね。

つながっていたいとねがうのは
もう
独りよがりなのかな
それとも
出会った頃から
独りよが ....
         160510

進行癌を囃し立てる
圧倒的に多いのが
胃ガンに大腸癌
ゆっくり進行する前立腺癌
C型肝炎に感染すると
何十年も経って肝臓癌に
進行する
腹部のしこり ....
咲き誇る花を殺した。
きれいだったから殺した、
そういえば意味が繋がるだろう。
しかし、私は花を殺すことによって、
自分のなかの花さえも、
千切り殺してしまいたかった。

あなたの腕のな ....
孤独はいまも継続中だ
それが常態となってしまえば
たいした痛みも感じないものだ

ときおり非日常にきみがやってくる
それは僅かな恩寵でもあり
かすかな煩悶でもある

きみは花をアレンジ ....
燃えている

あれは、
もしかするとマグネシウムホイールかもしれないね
二本の轍からオレンジ色の閃光が突っ切ってくる
反照で人々の表情はエジプト壁画のように、平面化したが ....
灰色の吐息がテーブルに満ちて
苦い珈琲が過去の想い出をたちのぼらせる
壊れた砂時計は絶えることなく
細かな砂を落とし
窓辺に佇んでいた

なかなか来ないオムライスを待ちながら
煙草を吸い ....
見慣れない鳥を見た
あとからそれがカササギだと知った
あたまの良い鳥だという
どうりであたまが大きかった
白と黒 翼の青
尾羽はすーっと長い
見栄えのする鳥だ
カササギは落ち着いていて
 ....
ターコイズブルーの湖、三つ
ねっとりと動かず
こんもり黒々とした山々の頂きに
ぽっかり ひっそり
横たわり広がり在る

(空は妙に白く透き通り

     皮膜の裏光り)

湖は波 ....
あるとき哀しみがやってきて
壁紙を引き剥がし読みかけの
テーブルの上の本を引き裂いてゆく

暗幕で覆われた部屋には夜しかない
そう曠野はいまこのこころに映る風景なのだ

それでも半額のシ ....
陽ざしが注いで
私の庭にも
優しい色の花が咲く

柔らかい雲が
少し動くと
空に向かって
胸を開いていた
白木蓮も
風に 花びらを
はらはら散らす
白樺の若葉は濡れてなお淡く
陰りの中に揺れ
畑の麦はより深く  
滲むように息づいた
日差しにかすむものたちが
雨の日には薄められず
沁みて とおる
焦げついた所まで
土の匂い 
湿 ....
           160507
生まれてしまったからには、何処かで蹴りを入れて
1ゴールくらいはしないと格好悪いとおんぼろ車のアクセルを ....
人は
ひとひらの
花のように舞い
着地するまでの
風を感じ
陽の光を浴びて

寂滅の歓びの中に埋もれてゆく

歓びも悲しみも
大したことではなく

ひとつひとつの現象がただ通り ....
もこもこもこもこ
 私の中に潜り込むアナタ
もわもわもわもわ
 私の中で熱くなるアナタ

私という溶けゆく造形
 崩れて朽ちて流れ出し
  扉が無くなる境が消える
   そうして意識は ....
物という物、在り
在る物の浮き立つ
今宵、荒れ狂った情動吐き出し

沈黙に滲み出す
生と死の境界 消滅し、
時の流れ 秘やかに静止し続ける。
壊れかけた砂時計に話を聴くと
なんでもないと答える
壊れたピアノに
音が出ないと
聴くと
なんでも無いと答える

私に38度の熱があっても何でもないのだ

協奏曲に紛れた雑音に答えを ....
柔らかな
背中の地図を這う指先に
明日を占い
地獄を垣間見て
白蛇のような舌先で
あなたを舐めつくす
不思議なその眼差しに
見入られて
心が波立つようです

巡りあったのはレタスの ....
束縛されない生なんて一時も無い
愛しきれたひとなんていなかった

孤独は平気だが
孤立しては生きてゆかれないから

哲学書を逆から読む
偏ったじぶんの人生観の途上で

ニーチェや仏陀 ....
新しい世界を観たカムパネルラは
ジョバンニの涙をみなかった
私たちは何故この車窓を見ているのだろう

カムパネルラは言った
母さんとともに青光りのする十字架の下へいくのだと

ぼくは何も ....
リサは
草原に群れるヒツジを描いた

 青い空 緑の大地
 日本の大人なら
 ほとんどの人が知っている
 クラーク博士の指す牧場
 に居た薄茶色のヒツジ
 の群れ

 三々五々 ....
生まれた町が
少しずつ変わってゆく

取り壊される古い団地

あの棟には昔
友達が住んでた

ガチャで出したおもちゃの指輪を
いつか私にくれたね

名前も思い出せない

忍者 ....
北大路京介さんのおすすめリスト(19150)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
まだ明るい、夕暮れに間に合えば- あおば自由詩4*16-5-17
夜の雨- Lucy自由詩11*16-5-17
切断の虚無- ひだかた ...自由詩516-5-15
摘果- イナエ自由詩11*16-5-14
波うつカーペット- あおば自由詩2*16-5-13
街角- Lucy自由詩17*16-5-12
真夜中の恐怖- ひだかた ...自由詩616-5-12
待つふたり- ただのみ ...自由詩6*16-5-11
青空の下で- 乱太郎自由詩9*16-5-11
_- ここにい ...自由詩116-5-11
ファンファーレを鳴らす人のために- あおば自由詩2*16-5-10
苦い匂い- あおい満 ...自由詩716-5-10
孤独の断章〜アレンジメント- 梅昆布茶自由詩1416-5-10
ゆらり_リエゾン_- るるりら自由詩8*16-5-9
日より- レタス自由詩516-5-8
カササギ- ただのみ ...自由詩8*16-5-8
VISION.06- ひだかた ...自由詩3+16-5-8
窓から見える曠野- 梅昆布茶自由詩1416-5-7
五月- Lucy自由詩14*16-5-7
雨/みどり- ただのみ ...自由詩11*16-5-7
こうしてとじるみずしらすの領分」- あおば自由詩3*16-5-7
花埋み- レタス自由詩1316-5-7
変容する愛- ひだかた ...自由詩4*16-5-6
白い部屋- ひだかた ...自由詩3*16-5-5
微熱の中で- レタス自由詩316-5-5
刺青- レタス自由詩1216-5-5
使命- 梅昆布茶自由詩1116-5-5
銀河鉄道より- レタス自由詩516-5-5
茶色いヒツジ- イナエ自由詩6*16-5-4
団地- ガト自由詩9*16-5-4

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