ゆれる水面
熱帯魚の揺れる背びれ
ゆれる赤色
書類の山を照らす明かり

時間だけがうつろに過ぎる
タンバリンの音
流行の曲を口ずさむ
余韻だけが響く

私の性感帯が背中である事を
 ....
夕闇せまる中
水面にゆらり ゆらり
満月に近い月が
ゆっくりさらさらと
映っている
それは
雲が少し出ていたので
淡く光る月だった
そんな中私たちは
海の中を
 ....
漣(さざなみ)にゆれる光、
色とりどりに瞬き
帯のようにながれる黒髪の
穏やかにつづく果てしない海原を
まるで生死も判らず、漂う女

魔のように澄んだ水底に眠る
――恐れと不安。

 ....
肌が、
ぶつぶつとつぶやき始めたので
泳ぎに行った海で

クラゲに刺された、
心臓は一言も発しなかったので
メッセージボトルを拾って帰った

家で、
妻は小学生になったばかりの子供た ....
素面のふりした大酒のみの{ルビ商人=けちんぼ}たちが
貧相で乱れた俺の姿を
{ルビ無料=ただ}で否定するならば
吹笑するより他にない

ケララ ケラケラ ケケラララ

聖徒を気取った薄学 ....
まっすぐにそそり立った夜から
はねあがるようにおきた明け方
まだ覚めきっていない体の白身を残して
黄身だけが流れだし
キッチンの冷蔵庫におさまってしまう

白身は悠長に時間をかけ ....
はつ夏は今年も空から降りてきた
すこし遅参だった
寄り迎える雨と

春の安らぎは訣せられ
季節の溜りから
そっとこぼたれ

そぼ濡れる外火のふるえながら吐息する
犬も女もさみだれ ....
「愛してるよ」と言われると、沈黙してしまう

わたしにとって、愛は、無償で尊いもの

以前、本で読んだ台詞を思い出す
{引用=

   愛っていうのはね なくならないんだよ

  ....
炎は燃えたまま凍っていた
寒さが突然とやってきて
熱い炎を丸ごと凍らせたのだ
絶えず形の定まらない炎は
この冷たさに固定された
動こうとする意志を持ち続けたまま
静止している
その世界で ....
この間から
いろいろ
ややこしいことやめんどくさいことや
何やらかんやらあって
きのうの
カウンセリングのレッスンでは
カウンセラー役をやる気にもなれず
というか
部屋に入った途端
 ....
長い列車に乗る
弟が先に座って待ってる
向かい合わせになり
二人でハムを食べる
好きだったケチャップ味が
どこまでも続く
入浴もあったが
傷が目立つので
やはり列車でよかった
せめて ....
一筋の

蒼い風が運んだ想い

「今イキテイル人いますか?」
骨に染み入る 発声音
旭日を呼び込む 題目で

冥王星の領域を侵している
種痘の接種をするようにだ

惑星の司る 過去 
核 ジェノサイドの無化を試み

惑星に題目を染み込ませ
鉄 ....
五月雨に映えて{ルビ清=すが}しや草緑


散歩道寝そべる蛇に邪魔をされ


木漏れ日に透かして緑の影模様


憂鬱な世界を壊せ青嵐


吹き荒れる緑に心さらわれて


 ....
瑠璃色や萌黄出す緑色と原色の花々が
ゆらゆら揺れている中
灰や雪を見いだすのは容易くはない
家中が電化されていくと
囲炉裏も暖炉も滅多に見つけられず
たまにあったと思って覗くと
金魚や ....
遠足のお弁当に
いつも入ってた

タコさんウインナーと
ほんのり甘い玉子焼き

とくべつじゃないけど
手が込んでるわけじゃないけど

「すごく美味しかったよ
    おかぁさん ....
高いところは嫌いなんだ
でも負けるのはもっと嫌いなんだ――
ジョン・マクレーンは
確かこう言っていた

それを真似て言わせてもらうなら
人に殴られるのは嫌なんだ
でも人を殴るのは同じぐら ....
それは 全てを飲みこむようで
満ちては 引いていった
どうして あそこまで残酷なのか
わからなくて 怖い
まっくらな中に ぽつんと
赤い星が 浮かぶ
私は その名前を知っていても
なぜか ....
「こころ」を甘くみてはいけない。

人はそこに、わかりそうなものしか

見ていない だけ なのだから。



…§…
波打ち際にゆきちゃんがひっそりと立っています。
おまえ誰やねん。
ゆきちゃんです。

ゆきちゃんがそう、答えました。

///

25世紀の春、消滅寸前の太陽のもと、
ゆきちゃんは草 ....
誰にもおそわらないのに
赤を「あか」と感じたり
風を「かぜ」と感じたり

誰も教えてくれないことが多すぎる
生まれてきたのだ、ということも
きっとそうだ

記憶を移しただけで
生まれ ....
天文学の本には
その距離が
記されている

地球上で
彼女に向かって
全速力で
走ってみても
その距離は
縮むこともなく
遠ざかることさえない

38万km
 ....
部屋ごと寝入りかけた夜中に
開いた窓から鉄の鳥がはいってきたことがある
鳥は遅刻ぎりぎりの
学生みたいに飛び込んできて
その暴力的な勢いと対照的な声で鳴いた
鳥はアルミホイルを
 ....
見たか?
あれを―
空にいる、ああ、大きな大きなあれを。

見えないなんて云わせないぜ。
視力のいいやつ悪いやつ、関係ない。
見えるだろ?

鉄の塊ではない、
謂わば、世界を背負った ....
小さい頃
夜空をくりぬいたかのように
真っ白な 満月に
追いつこうと 夜の街を走ったことがある

いつまで走っても
いくら転んでも
どんなに叫んでも

満月は遠くて
ちっとも近づけ ....
空にタマゴが浮いている
白くやわらかく
ふわふわと浮いている
この空にも
向こうの空にも
何のタマゴなのか
わからないけれど
きっと一つ一つの夢が
生まれるのかもしれない
大きかった ....
遠雷が止み
雨の最初の一滴が落ちるまでの
僅かな静寂に
こころ、ふと無になり
空の灰色を吸い込む

程なく落ち始めた雨粒に
再びこころには
水の班模様が出来て
潤う、のでなく
惑う ....
遠くから 私を呼ぶ声がする
振り返ると そこには 大切な人たちがいた
手をふって 微笑んでいた
あのときのままで
どうして 気がつかなかったんだろう
あんなに 心寄せていたのに

いつだ ....
さっきから閉めるのが緩かったのか
水道の蛇口からポタポタと
水滴の落ちる音が聞こえる


微熱のせいか身体がダルくて
息苦しい感じがする
数時間前に見せられた
エコーに映ったアメーバー ....
床屋で散髪中マスターに
『あ!』って言われる事ってあるよね?
僕はあるんだ。


基本的にじゃんけんでパーを出す事を見抜かれ
パーマンと名づけらる事ってあるよね?
僕はあるんだ。

 ....
北大路京介さんのおすすめリスト(19150)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
カーテン- ペポパン ...自由詩9*07-5-16
静かの月- 麻生ゆり自由詩8*07-5-16
漂う女_☆- atsuchan69自由詩16*07-5-16
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たまごを溶く- なまねこ自由詩10*07-5-16
あゆみ- soft_machine自由詩14*07-5-16
「愛」というもの- 逢坂桜自由詩15*07-5-16
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扇風機にコエ- たもつ自由詩607-5-16
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冥王星改造計画- アハウ自由詩607-5-16
緑したたる- 未有花俳句12*07-5-16
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遠足日和- 優飛自由詩6*07-5-16
つぶやき- FUBAR未詩・独白4*07-5-16
夜の海- 麻生ゆり自由詩3*07-5-16
こころ_だけの話し。- カスラ携帯写真+ ...1*07-5-16
ゆきちゃん- ひろっち自由詩11*07-5-16
名はない、それでいい- たりぽん ...自由詩10*07-5-16
片思いの距離- 小川 葉自由詩5*07-5-16
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フォークソング- 蔦谷たつ ...自由詩7*07-5-16
フルムーン- ななこ自由詩9*07-5-15
空のタマゴ- ぽえむ君自由詩7*07-5-15
雨の伝う肩が- 銀猫自由詩22*07-5-15
慟哭- 麻生ゆり自由詩8*07-5-15
雷雨に浮かぶ幻想- 渡 ひろ ...自由詩5*07-5-15
僕はあるんだ。- もののあ ...自由詩9*07-5-15

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