ひどく深い山奥に
その百貨店は建っていた
百貨店といっても実際にはよろずやで
それでも、食料品から最新のテレビまで
なんでも売っているのだ

ダムが出来ると
集落のすぐしたまで水面になる ....
初恋の人は 今も地元にいる。

小5から高1まで彼のことを想っていた。



28才のときに再会して 結婚しようって言われた。

けど。

あたしは東京での仕事と生活を選んだ。
 ....
淡いブルーの
ツメを乾かしたら
出かけよう
サンダルをはいて
軽やかに
白いプリーツを
ひるがえす


出会いはいつも自由


風を探しに
電車に乗って
どこまで行こう
 ....
あなたはいつも
わたしの
開かれた窓でした
そこにはいつも
新鮮な空気が流れていて
清潔な水色の空とつながっている

たとえばそれは
岬の草はらの淡いスケッチで
たとえばそれは
ガ ....
(1)
まぶたには
海よりもたくさんの
なみだ というものが
満ちては引いて
ときに こぼれます

しあわせな、いちにち
うつむいた、いちにち

わたしは顔をあげて
まるで洗面器 ....
あなたの誕生日はいつだったっけなぁ
と思いながら

刻々とすぎてゆく日々


選ぶべき言葉も選べないまま
大切なもの
いっさいが流れてゆくというのなら

それは、きっと
わたしが ....
自分よ きみ 恋にへこたれるな
こころざわめく思い もう すぐにでも遠くに行ってしまいそう
好きだってことさえも言えぬまま
旅立つことを見送るの?
そのまま失うことに慣れていくの?
 ....
指令塔が送ってきた電波を
アンテナで受信して

単純作業の繰り返し
それが、僕のお仕事

思考は紙くずと一緒にゴミ箱へ捨てた

はい、僕、99号

その前には98号がいて
後には ....
夜が黒いから

登って

(13)

のぼって

こわいことしようよ



堪えられなくて

わたし

首根っこかじった



(血はくろい
くろいからこ ....
透き通る空
どこまでも青く


爽やかな風は
部屋をかけぬけ
昨日までの憂鬱を
持ち去ってくれる


空を見上げ
吸い込んだ空気
体内で粒子になって
私の細胞に
元気をくれ ....
ひとつの優しさ
今日の朝振り向いて
ひとつの喜び
今日の朝テーブルの上にそっと



あたたかな温もりに抱かれるように
背中から朝は訪れた
おはようと
ちいさな声であいさつする ....
小花の、シナモンとマーブリングしている
庭先で教科書を開くキミの紅茶
ユルユルした{ルビ蜉蝣=かげろう}になる朝

キライなともだちのプリクラ
姉妹の関係に似ている 笑顔
笑顔笑顔笑顔 ....
あなたの瞳の中に揺れている青い花
いつか見た海を思い出していたの

遠くでかすかに聞こえる潮騒
繰り返す想いはさざなみのように
私の中に満ちあふれるけれど

あなたの海になりたい
こん ....
異国の時計塔を真似たチャイムが
終わっていない今日を告げ
青白い街路灯や
オレンジに仄めく窓の
表面をなぞる高音は
濃紺の夜に飲み込まれ
いつしか遠い列車の轍の軋みや
姿の無い鳥の声と同 ....
{引用=ふたりきりでも まだ
さびしいので
ラジオをつけると あなたは
雨音だけで充分だと言った}

愚痴を云わないけれど聞けない
つまらない女ですから
晴れ女でいいねと羨ましが ....
確かなものが欲しい、と泣いた


そんな日々には

野良犬たちも

たんぽぽも

いつもの帰り道さえ

他人だった





君の小指と僕の小指を何度絡ませて

 ....
雑居ビルの中にある小さなライブハウス
彼女が鍵盤に指先を下ろした瞬間
スタインウェイは真っ直ぐに彼女を見つめた


たたみかけるような熱い音の重なり
スタインウェイと彼女の間には
透き間 ....
好きとか嫌いとか
そのような感情と同じ速度で
五月の空はわたしのこころを蝕んでゆく

そして陽射しに揺れる葉桜が
散り行く先など知る縁も無いように
他者への憎しみを
こころの襞奥に抱え込 ....
空白のページに
跡をつけたのは私

全体の四分の一にも満たない
まだ短いストーリー

ベストセラーになんかなりっこない
本屋の端の方で埃をかぶっている

ちょっと悲惨なストーリー
 ....
本当に馬鹿馬鹿しいね
1時間も歩いて
君に会いに来たなんて

お陰で足にマメが出来ちゃった
家まで帰れるかな

あーあ
本当に疲れた
もう、ずっとここにいたい
せめて少しだけ
君の声を聞かせて

午後 ....
清しく、邪な風に
華奢な下肢をさっと隠した
裾広がりの白地に
ピンクの薔薇の咲くスカート

立襟のブラウスに
光る栗色の髪を
ながく垂らし
ただ、甘く春に散る
花の匂いを漂わせて
 ....
街なかで白い小鳥を配っていた
籠に入ったたくさんの小鳥を
小鳥配りの人が要領良く配っていく
受け取らないつもりでいたのに
いざ目の前に出されると受け取ってしまう
わたしが手に取ると
それは ....
ゆっくりゆっくり
暮れなずんでいく

太陽が
月に
主役を譲ろうか
考えている

街は戸惑って
モノトーンになって

こんな夕暮れは
誰かといても
淋しくて
                 080516




偶然と書いて
ぐうぜんと読ませる
ぐうぜんが生まれ
ぐうぜんが目覚める
ぐうぜんが欠伸をする
起きろ!
朝だ! 起きろ!
 ....
息つぎは上手じゃなかった
あるものないもの欲しがって
白く滲んだ指の隙間から
空をめがけて投げてばかりいた

例えば優しくしたくって
だれかに優しくしてほしくって
地球が ....
色とりどりの
小さなラムネみたいな

味だって
悪くない

ほんのり
甘くて

でも
これは
魔法の薬

ちゃんと眠りに
導いてくれる

ラムネみたいに
甘い夢を
見せてくれる
わけではないけれど
わたしのいつも見ている景色です
ありきたりです
でも、たまに
はっとして
おもわずカメラで収めたくなります
記憶に留めるだけの時もありますが
後に悔いてしまいます
焦ってカメラを構えても ....
電車で
化粧するひとがきらい

優先席で足広げてすわる
わかものがきらい

コンビニの前で輪をつくる
強がってる中学生がきらい

昼間っから酒臭いくせに
舌打ちしてあるくおじさんが ....
はじめての出逢い
それは父親に肩車されてのこと

ガラスの向う側で
愛らしそうな顔して笹を食べていたっけ

何時でもいるのが当たり前
そんな存在でもあったような気がして
パンダってまた ....
大きめの呼吸をスーツの内側に用意して
品川改札から人の波にとびこんだら
高層ビルという名の大きな魚の口に吸い込まれていく
ちいさな私たちは、たぶんプランクトン
生産したり分解したりの役割の中で ....
北大路京介さんのおすすめリスト(19150)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
あのポスト_(_2008_)- たりぽん ...自由詩18*08-5-24
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クマのぬいぐるみ- わら自由詩20*08-5-22
『自分よ』- 座一自由詩908-5-22
僕、99号- 三奈自由詩7*08-5-22
JUDA- manabe kenta自由詩6*08-5-22
青と風- 舞狐自由詩8*08-5-21
朝のスケッチ- 乱太郎自由詩22*08-5-21
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コーンフラワーの海へ- 未有花自由詩9*08-5-21
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- よしおか ...自由詩21+*08-5-20
朧月- COCO自由詩15*08-5-20
音の回廊- 渡 ひろ ...自由詩22+*08-5-19
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告白‐海に捧ぐ‐- 緋月 衣 ...携帯写真+ ...3*08-5-18
マリー- atsuchan69自由詩15*08-5-18
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暮れなずんでいく- 風音携帯写真+ ...808-5-17
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デトリタス- ku-mi自由詩7*08-5-13

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