「お前は俺から離れられないでしょ」
冷たい眼で貴方が言う。
まぁそうだよ。認める。
あたしには貴方しかいないし
貴方でしかあたしは満足できないんだ
だけどその瞳にカケラの愛も見当 ....
っておもうことが
まだ忘れてない証拠。
もう忘れちゃいたいのにな。
私はあなたを
見つけられるよ
いっぱい
似たひとがいてもね
巻き戻して
巻き戻して
いつか
あの日に
還れるなら
アダムとイブのりんご(知恵の実、実は神様はあだむとイブにくれてやるつもりだったのでは無いだろうか。しかし、そう教えられていた為に、待ち焦がれ、待てなくて、実がしっかりと熟す前に、蛇の静止を聞かず食べて ....
私の片割れ 探してる
シンメトリーの誘惑
何もかもが私であって
何もかもが貴方であって
鏡を通して覗く Xの交差
ずっとずっと昔
貴方に出会う前の私は
一人で十分 私として存在してた ....
背を向けてカーブを曲がるその音の悲鳴の如きを聞く深夜二時
どうせならノンブレーキではねとばすほど盛大に私を振って
ドゥカティの鼓動のような音・排気ガス・タイヤ痕でも愛しく見 ....
彼女は宇宙人のような人だった
首は猟銃の柄みたいに長く
顔はこぶしサイズの小ささで
手足はビョンと伸びていた
ウイダーインゼリーを実に美味しそうに飲みながら
私がイトーヨーカド ....
僕らという生物
は
さみしいシステムで動いている
あまり言うと何だから言わないよ
{引用=
雨はアスファルトを打ち続け ....
捨てないで、なんて
自己中心的な話
おいていかないで、なんて
迷惑な話
君の手に、なんて
すがりつけない
頼らない
でも、もし私が
壊れてしまったら
....
赤くなった紅葉を
散歩のお土産にくれたのは
あまりにも小さな手に思えたからなのでしょうか
わたしはそれを栞にしました
いつかわたしを未来へ繋いでくれる{ルビ娘=こ}へ
贈ろうとした名です ....
二人乗りして
どっかいこうよ
秋風を切って
田舎の散歩道を
きっとそのまま
違う世界に行けるかもしれないね
美しが丘5丁目の
Y中学校脇の坂道の頂上で
朝日を、夕焼けを、月を、
もう10何年も眺め続けた
朝日は時に足取りを重くし
夕焼けは時に涙を流させ
月は時に孤独を連れてきた
それでも今日も ....
敵の居場所は知っている
私の中の私自身
不細工な顔でこちらをみてる
敵の居場所は知っている
私の中の私自身
敵が憎い
敵が嫌い
敵は無力
....
日々の行動で見つめたもの
枕で見たもの
忘れられないもの
覚えていないもの
夢の中の夢
夢の外の夢
書いても読む人もいないと
否定されたって
この奇妙さだけで 立派な生きがいだ ....
きっと待っている
一時間だろうが二時間だろうが
必ず 待っている
絶対 待っている
こっちの心を汲み取ることができないときの
無理な笑顔
己が無知を恥じ入るときの
控えめすぎる笑顔
....
1月20日、早生まれ
フリーダイヤルの誕生日
だからいつでも遠慮せず
僕に電話しておいで
ただ誠に残念なことながら
毎月中旬あたりには
あなたのもとに
請求書という名の
ラブレターが届 ....
森林の中
ひっそり潜む
小さな月
あさい眠りの
はざ間を泳ぐ
黒い魚影が
ゆらり と
身体をしならせ
ついばんでいく
冷たい魚の接吻に
吸いとられていく
....
だいじなおはなしをした日のこと
ふたりで寝転んで 思い出話をした
ひまわり色のミルクポットを知っている?
かぶりをふったあなたにおはなししてあげた
ある魔法使いが 乳絞りの女の子をミル ....
あの日ぼくらは堤防で枯れてく月を眺めていた
泉の先には透き通る風がいつでも吹いていて
雨に汚れて乾いた髪を血溜まりの中で潤した
砂漠のピエロが泣いていた空には小鳥が飛んでいた
降りしきる雨 ....
丸い月が
見下ろすこの街を
わたしは
愛する
あのひとの
生まれ育った街だから
ささくれた指先
押し当てた唇から
滲むのは
深まった傷の痛みと
濡れた痺れ
説明書の
但し書きには
何の注意も
されていなかったから
僕には
僕の考えの及ぶ範囲
でしか
走 ....
潜り込めこの家に
この家に潜り込め
何故かって
遺伝子の記憶
羊水の細波、
原初の叫び
意識の拡張。
潜り潜り潜り潜り込め
この家に。
何故かって、
....
便器の水面に浮かぶ吸殻が
ジブラルタルを指している
生きる事は苦しむ事だと教えられた
人に生まれて幸福なのだと教えられた
善い事を重ねれば
来世も人として生まれると教えられた
でも何処 ....
黒い道路を
雨が流れて
激しい雨が
夜を始めて
光が映って
楕円に歪で
激しい
雨が
降って
鍵盤を
両手で
駄目な
両手で
ちぎれ
....
071027
インフルエンザの大人達
子供の顔して震えだし
大人の顔して入院して
子供の領分荒らします
パラパラ漫画を読み下し
笑い出したら良く ....
悲しいくらいに青い青に泣きそうになった
忘れられた様な鉄道の線路
遠くまで見えるその先に浮かぶ海
空とと混ざり合った青は
果てし無い奥行き
永遠に届かない青
左目を飛ぶ小さな蝶は、私を影だと呼んだ。光は誰か。
漂いを続ける街灯の欠片は、いつもの空にただ沈んでる。
波打つのは私の足か ....
美術館前の石畳は冷たい雨に濡れ
慌てて開く折り畳み傘は
夢のなかから引き摺りだされたのを
ごねてでもいるのか
機嫌の悪さを隠そうともせず
冷えたこころをあたためてくれた
あなたの背中が ....
月曜日
わたしには仕事などない
だけど、うちにばかりいると叱られるから
とりあえず、仕事に行くふりをして
たんぼの畦道をよろよろと歩いた
畦道は細くなったり
太くなったりして
歩きや ....
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