見つけた

奥深い森の中に
ぽつんとあらわれた


絵の具を溶いたような
青い湖


ここに
私の希望が
泳いでいるような気がした

水面を風が舐め
さわさわと騒めいている

深緑の中に
ぽつんとあら ....
むっとするような草の匂いをかぎながら
僕は雨を待っているんだ

こんなふうに湿った空気の朝は
何だか楽しくてしょうがない

もういいかい
まあだだよ

ほら向こうで呼んでる声がする
 ....
                  080805



生えるためには水が要ると
ステンレスのボールが喚く
サルビアの花の写真は
今からでも間に合いそうに
麗しく艶やかで瑞々しくて ....
 
 
水を降りていく
やましいことなど
何ひとつない

深夜、もういない父の
容態が急変した気がして
親戚を探しに出かける

栞のように
水槽が鳴ってる
 
 
{画像=080805022047.jpg}

掴まり立ちする息子を支え、
私に振り向く妻の肩先に思い出す情景がある。

思い出すとあの日私は
父親の傲慢な仕打ちに猛然と腹が立ち、
押し入 ....
海色に囲まれてただ、沈んでく羽毛の底に疲れた背中

抜けがらだけ置いていきやがってという人もまた何時か脱いでゆく

午前四時朝になるか夜にとどまるか。待てずなき出すのはだあれ

もう二度と ....
本屋へ行った帰り道
公園に入った

ぐるっと公園を囲んだ木が
濃い影を作っていて
意外に温度が低い
真夏の午後二時で
誰もいない
セミがやかましい

水飲み場のあたりは水びたしで
 ....
蒸す夜の リージェントホテルの地下
急な階段を降りると 黒い扉が開く
すっとした冷気と
スモーキーな空間に吸い込まれて
おもわず{ルビ噎=む}せてしまうほどの

カウンターでバーボンコーク ....
私達は炭酸水の泡のように

ぷつぷつとガラス瓶の底から立ち上ってゆく泡のように

生まれてすぐに吸い上げられるように駆け
天辺を転がって弾けてしまう

たまに大きなのがいたり
派手 ....
蜂の巣が近いらしい
家の裏山の方へ行くと
飛んでいる蜂と ぶつかりそうになり
私も蜂もあわててよける

洗濯棒の近くの花の中で
仕事中の蜂も時折いるけれど
そっと ぱたぱた 洗濯物をかけ ....
揺れる大空を
手のひらで掬ってみた
零れていくのは
昨日までの涙
真夏の炎天下の昼間に
涼しくて気持ちいい
この飛んでみたくなる水色を
ごっくん
奪われた 赤いかさぶた 剥がされた また血が出ても 見ないフリした

手術した昔の傷に 口づけて 重ねて赤い傷となりたい

白い肌 「触らないで」と割れた声 口づけて消す 蒼い唇


 ....
(泣いてるの?)

その問いは 恐ろしさだけを携えていた
そうして君はまた大人になるから
背伸びしたって追いつけないね
悲しみを知って 君はいってしまう
避けて遠回りしていたら
何時まで ....
真っ直ぐに
うつむいてしまえる時はいいのです
泣き出しそうな顔を見られずにすみますから
だけど
斜め下を向くしかない時
これは哀しくて切なくて
切なくて 仕方がありません


あなた ....
1.

まだ小さな姉妹たちが
夜明けの色をした色鉛筆で
たくさんの羊の絵を描きながら
うとうとしていたら
一匹目の雄羊が
夏の部屋の小さな黒い空を
食べ始めました
たいへんお腹が減っ ....
眠れない夜
詩が書きたくなった
誰かに伝えたいわけじゃない
誰かに存在を知って欲しくなった

S・O・S
愛だの世界だの大口叩いてはみたけれど
正体はただの寂しがりやなんです


 ....
最近妻がビヨンドになってきている

40過ぎだというのに
髪をピンピカリンの金髪にして
耳は穴だらけ
いくつもピアスをつけて
じゃらじゃらと音をたてている

夏だというのに
わざわざ ....
 
奪い合いの恋から始まる
愛があると云うなら
風の中で浮かんでる
その笑顔は誰のモノ?

弄ぶも得意でしょ?
夢の中まで手をのばし
刻んだ名もよみがえる
君からも ほら、
云って ....
 
非常ベルなんども押した 標識のない建物とわかっていても




「もう誰も信用するな」と声がして 拒むまぶたに緑、明滅




ほら、もうすぐ出口だよって歓喜して振り向いたと ....
タンスの奥から
古くて細いウェストの
ジーンズが出てきた
穿かせるように
開いてみたら

若い時の僕が立っていた


照れ屋もいいけど
好きな娘には好きだっ ....
今夜の献立

・夕焼けと向日葵の背中の煮物

・虹のフライ

・蝉と夏休みの子供の声の和え物

・打水のおつゆ




ごちそうさまでした、と
流しに綺麗な皿が
水に浸さ ....
夢を見た
走り続ける夢

人混みを駆け抜け
雨の中を走り

まだ走る
走り続ける夢


いったい私は
どこへ行きたいのか
何になりたいのか


泥に飲み込まれるような疲労 ....
夕方の、くっきり輪郭がきわだった木々を見上げる。
この頃みつけた、夏の楽しみ。

きちんと呼吸して泳いでいた。木々の間。

でも、
やっぱり
暑くて暑くて 姿勢が崩れてきた。
ぼやけて ....
       余 熱


       そこは
       しろい花が咲いていて
       緑も若やいで うつくしい
       空気は
       いつまでも清澄であり
  ....
いろいろ書こうと思うのだけれど
どうにもうまく繋がらなくて
言葉は千切れた

そこにはもしかしたら
小さな小さな
だんまりの世界なぞがあって
そこではもしかしたら
だーれもしゃべらない ....
細い金属質の陽射しが
容赦なく肩に、腕に、
きりきりと刺さって
サンダルの真下に濃い影が宿る

忘れかけた思い出は
向日葵の未成熟な種子に包まれ
あの夏
深く青かった空は
年 ....
あした、
涙がかわいたら
海を迎えに行きましょう

果てのみえない
かなしみの

ひと粒として
あらわれましょう



雨が降っても良いのです
風が吹いても良いのです
 ....

めざめたら
体中が赤の水玉だらけになっていた
なんだか痒くて仕方がない
そのうえ頭皮にまで広がってるらしく
頭をかきむしらないといられない

体中かきむしっていたら
いつしかわたし ....
              080731




なんか単純なのだと
咲いたばかりの花が
赤色の理由を述べる

単純な色なのだと
信じる者は救われるが
足を掬われて
転ぶことも ....
てゆーか旅と言ったら死体を探す意味で
凪いだ東京湾の沈んでいるヘドロとか
晴海の奥の草地に放棄されている冷蔵庫の中身に十字架を切る
みたいな
永遠に浮かぶことのない人たちみたく
あ ....
北大路京介さんのおすすめリスト(19149)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
青の中の希望- 舞狐携帯写真+ ...9*08-8-5
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水のための夜- たもつ自由詩15*08-8-5
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夏日- 唐草フウ短歌6*08-8-4
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私達は炭酸水の泡のように- 小禽自由詩4*08-8-4
誰でもよかった- 砂木自由詩26*08-8-3
手のひらに- 乱太郎自由詩13*08-8-3
いつの間に依存した恋- 衿野果歩短歌4*08-8-3
word- 三上あず自由詩1*08-8-3
無邪気- 明楽自由詩808-8-3
羊たちのまどろみの宴- りゅうの ...自由詩11*08-8-3
眠れない夜- 1486 106自由詩21*08-8-3
ビヨンド- そらの  ...自由詩16*08-8-3
Darkness_Dreamer- Izm自由詩308-8-3
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立っていた- 北斗七星自由詩308-8-2
夏のゆうげ- 小原あき自由詩30*08-8-1
夢で- 舞狐自由詩9*08-8-1
夏の金魚- ましろ自由詩5*08-8-1
余熱- るか自由詩24*08-8-1
夏の回転式。- プル式自由詩11*08-8-1
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海を越える日- 千波 一 ...自由詩11*08-7-31
著しい退化- 吉田ぐん ...自由詩10+08-7-31
簡単な男- あおば自由詩7*08-7-31
ポエコ- モリマサ ...自由詩2108-7-31

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