机の引き出しの奥に
わずかばかりの
どこにでもある土の入った袋
これがふるさと
都会のコンクリートの中の
ほんの少しのふるさと
自分が生まれ育った土
袋を開けると
ふるさとの匂 ....
いつもの学校 深い夜染みた校庭にて
人影はふたつ
月影はひとつ
答えに問うは羽根の無いほう
問いに答うは羽根の在るほう
そう
片方には在るんだ
片方には無いんだ
そ ....
蟻の触角をプチリと抜いた
前足
真中
後ろ足
一本ずつ丁寧に
壊さないように
壊していく
壊れていく
あぁ、まただ
また足元から上ってくる
おまえは助けたいの
と聞いてみ ....
お父さんがくれた
真っ黒のカメラ
聞いたら
おじいちゃんからもらったんだって
おじいちゃんに聞いたら
おじいちゃんのお父さんからもらったんだって
ひいじいちゃんはもうボケちゃって
私のこ ....
夕暮れの風が優しいので
少しだけ手袋を外してみた
小さな枯葉が僕の手にのった
電車に乗ると人ごみが恐ろしく
そっと息を止めてみた
苦しくて苦しくて仕方が無かった
駅からの帰り道に雨 ....
珪石、打ち鳴らし、
火花が砕けた。
日々には
何も影響しないし
縫い付けない。
去年の冬に読んだ、
ある外資系投資家の
凡庸な装飾と比喩、
エチオピア・ハラーという珈琲が
おいしいく ....
きっちりきっぱり引けている。
ペッコリ腰が引けている。
類人猿がさ。
お前腰引けてんなあーっていうくらい。
ガッチリ綺麗に引けている。
メジャーリーガーがさ。
こいつ ....
銀杏の葉が
真夜中のイリュミネイション
誰もいない夜
風が銀杏の樹を抱く夜に
流れ星を見上げていたら
それは空から舞い落ちた
数限りなく降り注ぐ
優しい言葉の欠片のよ ....
オンナのからだ は
バタークリーム みたいだ
このゆびを
のぞんで降りたきみですか、
しずかな熱も
いそぎゆく風も
そのゆくすえは
つながってゆく気がして
荒れたくちびるを、恥じらう
ふゆです
やさしさ ....
子供が池で溺れてる
それを私は眺めてる
夕暮れ時の事でした
冷たい冬の事でした
助ける者もなく
飛込む者もなく
ただ見つめ
ただ哀れみ
泣き出す老婆
呆然とす若者
....
普段は忘れていて、ふとしたはずみで思い出すことってありますね。
最近では、煙草でわっかが作れたよ、という記述で、祖父がそれをしてくれたことを思い出しました。それを見て以来、多分30年近く忘れて( ....
松井、松阪、イチロー、井口
四人の年収 50億
出稼ぎ日当 5千円
Forgive us!
飢えに 苦しむ 世界の人たち
栄養不良 8億人
日本の残飯 千万t
Forgive us ....
オンナに膝まずくオトコ
人生に蹴つまずく男
仕事にケツまくるおとこ
わたしみんな好きよ
と
言ってくれるイイ女
どっかいないかなぁ
たからものが見つからない。
田んぼからの帰りに、
どこかに落としたのかもしれないと、
あちらこちらを探してみたが、
どこもかしこも空っぽで、
見つからない。
....
花はいつ咲くのか
花に聞いてみなければ
わからないけれど
心の花は
自分で咲かすものだから
自分に聞いてみれば
きっとわかるはず
星はいつ流れるのか
星に聞いて見なければ
わから ....
明け方のカラスの声も
遠く聞こえる電車の音も
駅の雑踏も
私を癒しはしない
向かいの席で美しく眠るあの人も
競馬新聞のこの おじさんも
階段を駆け上がるミニスカートの女 ....
自身の低次の自我のおもむくまま
あれがいい これもいい いやこっち
感覚のおもむきの 流れの先に
一つの部屋がある
モノライトの下で
カケラを集め 復元中
在るべく 在る 自身に向かっ ....
ユニコーン
あの人から私を守って
ユニコーン
心傷付く前に
その蒼い瞳で私をみつめて
おまえのやさしい胸に抱かれながら
永遠の夢を見るのよ
汚れ知らない{ルビ処女=おとめ}のまま
....
カチカチカチ
カチカチカチ
カチカチカチ
時限爆弾だ!
きっと
時限爆弾だ!
けっして目覚まし時計ではないのだよ
時限爆弾だ!
君は
ケラケラケラ
と笑っている
何が可笑しい!
....
夕暮れの
透明な指
そっと肌に
真紅は滴り
鮮血の痛み
残し 泣く
美しい 指先
奏でるピアノ
夕を呼び込む
楽譜に三日月の痕
冴え冴えと闇に堕ち
さめざめと ....
私は未だに足枷をはめられている
でもいつか自由に羽ばたける日が来ると信じて
地上から天を見上げる
天からの眩しい光
楽しむ事
生きること
....
何でも消せる消しゴムがあったら
何を消しますか?
みんなに問いかけてみた
妹は“猫のひげ”と言った
理由はチクチクして痛いかららしい
僕にはなついてこないので解らないが
“痛いのな ....
寒さが好き
暖かい物が嬉しくなるから
寒さが好き
オシャレをし易くなるから
けど、そんなの口実なんだね
薄着をすればするほど
温かさが判る
厚着をすればするほど
人 ....
みかん畑の夢を
あなたもいつかきっと見るでしょう
深い緑に
橙色が星のようです
母なる木の枝に包まれて
静かに眠るみかんの実は
いつか生まれた場所を遠く離れ
めぐり逢った人に必ず ....
自堕落 臆病 鈍重
なにごともまともにひとつとしてできやしないおれは
時間が生活に密着していない独善家なわけだが
きみたちはそんなおれの口から出る言葉はすべて無価値だと決め付けるというのかね
....
<春>
武士こそは立ち止まって泣けばいい薄墨色した花びらの散る
<夏>
ひまわりは悲しからずや太陽の振り返らない愛を葉に受け
水揺れる透明ブルーの夏空に白い雲浮き蝉の攪拌
<秋> ....
一粒一粒俺を消して
それを適応と名付ける
一粒一粒俺を消して
それを人間と名付ける
一粒一粒俺を消して
僕ら人の間で生きていく
それが世界だと軽くぼやいて
....
あぁまた壊れたギターを弾いて
あぁまた壊れたベースを弾いて
狂ったように回る回る首
狂ったように叫ぶ叫ぶ喉
あぁまた壊れたドラムを叩いて
あぁまた壊れたシンセを叩いて
狂ったよ ....
はなうた
吐息
世界は雨
踏みつけられたコスモス
待ちくたびれた私は
晴れない心臓から時計を取り出して
秒針の音に耳を澄まします
(はなうたとして)
世界に降る雨は結局
....
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